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第226話
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あれから六階層の探索を続けていったハルトとプルンは遭遇したモンスターを倒して、依頼にあった薬草の採取を終わらせると、ダンジョンを出ることにした。
行きよりも現れるモンスターたちを魔力消費も考えずに手早く倒し解体はせずにアイテムボックスに収納して進み、上級ダンジョンを出る頃には空は暗くなり始めていた。
真っ直ぐに冒険者ギルドの隣に隣接する解体場に向かい中に入ると、解体場の受け付けはかなり混んでいて、列に並ばなくては行けなかった。
列に並んで自身の番が来ると、アイテムボックスから依頼書とモンスター素材、依頼にあった薬草を出すと、木札を受け取って列から離れる。
(かなり待ちそうだな。)
『これだけ居ますからね。それでもかなり大きな解体場ですから、職員も多そうですし、そこまで待たないかも知れませんよ?』
(そうだと良いな。)
木札の番号が呼ばれるまでの間、ナビィやプルンと念話で話をしていると、ようやく木札に書かれていた番号が呼ばれた。
(思ったよりも短く済んだな。)
『そうですね。あと十分くらいは掛かる物だと思っていました。』
木札を受け付けで返し、依頼書に達成のハンコが押された依頼書を持って、アイテムボックスに買い取って貰ったモンスター素材の代金を収納すると、受け付けから離れて今度は冒険者ギルドに向かう。
冒険者ギルドの方もかなり混雑していて、受け付けの列も長かった。
(ここでも並ばないと行けなさそうだな。)
『ハルト、人の列が少ない受け付けにしましょう。もう、宿の夕食の時間になってますし!』
一番人の列が少ない受け付けを見つけて、その列に並ぶ。少しずつ自身の順番になって行き、次の冒険者でやっと終わりだと言う時に前の冒険者が受付嬢を口説き始めた。
(何なんだよ、コイツ!口説いてないで早く終わらせろよ!!)
『ホント!そうですよ!夕食の時間はもう始まってるんですから!!』
受付嬢に断られて、それでもまだ居座っている冒険者に苛立ちを心の中で思っていると、ようやく冒険者が居なくなり、ハルトの番がやって来た。
冒険者ギルドのカードと依頼書を受け付けに出すと、受付嬢は受け取り速やかに手続きを行なってくれている。
そして、依頼報酬と冒険者カードを受け取ると、冒険者ギルドを出て宿屋に帰った。
(冒険者ギルドで時間を使っちゃったな。)
『あの冒険者のせいですよ!』
『ぼくもおなかすいたー!』
そうして宿屋に帰ると、宿屋の食堂には、かなりの夕食の食事に来たお客さんや宿に泊まっている小型の従魔を連れたお客さんが夕食を食べていた。
(混んでいて座る席も無いな。一旦、部屋に帰って、少し待ったら、また食堂に行こう。)
『やっぱりあの時の冒険者のせいです!』
よっぽど夕食を楽しみにしていたのか、ナビィの怒りは収まらない。宿屋の受け付けで部屋の鍵を受け取ると、部屋に入ってヒスイを召喚した。
「先にヒスイとプルンの夕食を用意するか。二人共、ご飯は何が良い?」
『ヒスイは霊草のサラダとハンバーグ!』
『ぼくはーあまいのがいいー!』
ヒスイとプルンの要望を聞いたハルトはアイテムボックスに作り置きしている料理をテーブルに取り出していく。
「ヒスイ、プルン。食べて良いよ。」
『うん!』
『あまいのだー!』
テーブルに出した料理をヒスイとプルンが食べている横でハルトは身に着けている装備を脱いで浄化魔法を身体と装備に掛けると、装備のメンテナンスを行なってからアイテムボックスに仕舞う。
「ヒスイ、プルン。俺も夕食を食べに行くから、ここで大人しく待っていてくれよ。」
『うん!』
『はーい!』
部屋を出ると、食堂に向かう。食堂では席が少しだけ空いているのを確認すると、接客をしていた従業員に空いているのかを聞いてから席に座り、夕食のメニューを見た。
(ナビィ、機嫌は直ったか?それで何が食べたいんだ?)
『もう大丈夫です。ごめんなさい、ハルト。それで私は魚の煮付けが食べたいです。昨日から気になっていたんですよ!』
「じゃあ、それにするか。」
従業員を呼んで魚の煮付け定食を頼むと、ハルトはナビィのどれくらい楽しみだったかを聞きながら夕食が来るのを待つことになった。
行きよりも現れるモンスターたちを魔力消費も考えずに手早く倒し解体はせずにアイテムボックスに収納して進み、上級ダンジョンを出る頃には空は暗くなり始めていた。
真っ直ぐに冒険者ギルドの隣に隣接する解体場に向かい中に入ると、解体場の受け付けはかなり混んでいて、列に並ばなくては行けなかった。
列に並んで自身の番が来ると、アイテムボックスから依頼書とモンスター素材、依頼にあった薬草を出すと、木札を受け取って列から離れる。
(かなり待ちそうだな。)
『これだけ居ますからね。それでもかなり大きな解体場ですから、職員も多そうですし、そこまで待たないかも知れませんよ?』
(そうだと良いな。)
木札の番号が呼ばれるまでの間、ナビィやプルンと念話で話をしていると、ようやく木札に書かれていた番号が呼ばれた。
(思ったよりも短く済んだな。)
『そうですね。あと十分くらいは掛かる物だと思っていました。』
木札を受け付けで返し、依頼書に達成のハンコが押された依頼書を持って、アイテムボックスに買い取って貰ったモンスター素材の代金を収納すると、受け付けから離れて今度は冒険者ギルドに向かう。
冒険者ギルドの方もかなり混雑していて、受け付けの列も長かった。
(ここでも並ばないと行けなさそうだな。)
『ハルト、人の列が少ない受け付けにしましょう。もう、宿の夕食の時間になってますし!』
一番人の列が少ない受け付けを見つけて、その列に並ぶ。少しずつ自身の順番になって行き、次の冒険者でやっと終わりだと言う時に前の冒険者が受付嬢を口説き始めた。
(何なんだよ、コイツ!口説いてないで早く終わらせろよ!!)
『ホント!そうですよ!夕食の時間はもう始まってるんですから!!』
受付嬢に断られて、それでもまだ居座っている冒険者に苛立ちを心の中で思っていると、ようやく冒険者が居なくなり、ハルトの番がやって来た。
冒険者ギルドのカードと依頼書を受け付けに出すと、受付嬢は受け取り速やかに手続きを行なってくれている。
そして、依頼報酬と冒険者カードを受け取ると、冒険者ギルドを出て宿屋に帰った。
(冒険者ギルドで時間を使っちゃったな。)
『あの冒険者のせいですよ!』
『ぼくもおなかすいたー!』
そうして宿屋に帰ると、宿屋の食堂には、かなりの夕食の食事に来たお客さんや宿に泊まっている小型の従魔を連れたお客さんが夕食を食べていた。
(混んでいて座る席も無いな。一旦、部屋に帰って、少し待ったら、また食堂に行こう。)
『やっぱりあの時の冒険者のせいです!』
よっぽど夕食を楽しみにしていたのか、ナビィの怒りは収まらない。宿屋の受け付けで部屋の鍵を受け取ると、部屋に入ってヒスイを召喚した。
「先にヒスイとプルンの夕食を用意するか。二人共、ご飯は何が良い?」
『ヒスイは霊草のサラダとハンバーグ!』
『ぼくはーあまいのがいいー!』
ヒスイとプルンの要望を聞いたハルトはアイテムボックスに作り置きしている料理をテーブルに取り出していく。
「ヒスイ、プルン。食べて良いよ。」
『うん!』
『あまいのだー!』
テーブルに出した料理をヒスイとプルンが食べている横でハルトは身に着けている装備を脱いで浄化魔法を身体と装備に掛けると、装備のメンテナンスを行なってからアイテムボックスに仕舞う。
「ヒスイ、プルン。俺も夕食を食べに行くから、ここで大人しく待っていてくれよ。」
『うん!』
『はーい!』
部屋を出ると、食堂に向かう。食堂では席が少しだけ空いているのを確認すると、接客をしていた従業員に空いているのかを聞いてから席に座り、夕食のメニューを見た。
(ナビィ、機嫌は直ったか?それで何が食べたいんだ?)
『もう大丈夫です。ごめんなさい、ハルト。それで私は魚の煮付けが食べたいです。昨日から気になっていたんですよ!』
「じゃあ、それにするか。」
従業員を呼んで魚の煮付け定食を頼むと、ハルトはナビィのどれくらい楽しみだったかを聞きながら夕食が来るのを待つことになった。
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