世界樹を巡る旅

ゴロヒロ

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第204話

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 アーマーゴーストの黒いガス状の本体を倒したことで鎧兜はガチャンッと音を立て地面に落下した。

 「近接戦闘でも、それほど苦戦はしなかったな。ヒスイとプルンの方はどうなった。」

 アーマーゴーストの鎧兜をアイテムボックスに仕舞うとハルトはヒスイとプルンの方に向かった。

 ヒスイとプルンは既に、フライドクロを全て倒し終わっており、今はアーマーゴーストとヒスイが戦闘をしている。

 「アーマーゴーストと戦っても、ヒスイは余裕そうだな。」

 『ヒスイの方がスピードがアーマーゴーストよりも早いですからね。それに今のヒスイのサイズは、縮小して小さくなっていますから、アーマーゴーストも攻撃を当てずらいのでしょう。』

 ヒスイは一メートルほどのサイズから二十センチほどまで縮小し、アーマーゴーストに酸を纏わせての体当たりや同じく酸を纏わせた触手を振るい、アーマーゴーストの鎧を溶かして破壊していく。

 そうして、ヒスイはアーマーゴーストの鎧を解体して身動きを取れなくしながら、本体のガスに弱点属性を纏わせて、アーマーゴーストを倒した。

 『やった!ハルト、たおしたよ!』

 「ヒスイ、アーマーゴーストの鎧兜をアイテムボックスに仕舞って、こっちに戻ってこい。」

 『わかった!』

 アーマーゴーストを倒したヒスイはピョンピョンと跳ねながら喜び、触手でこちらに向かい手を振ってくる。

 ヒスイはアーマーゴーストの鎧兜をアイテムボックスに仕舞うと、ハルトとプルンの元に戻ってきた。

 「ヒスイ、アーマーゴーストの鎧兜は、俺のアイテムボックスに回収するから出してくれ。」

 『うん!』

 ヒスイがその場でアイテムボックスから出したアーマーゴーストの鎧兜は、アイテムボックスに仕舞っていく。

 仕舞い終わったその時、ナビィから念話が届いた。

 『六時の方向、十一時の方向からアンデットが来ます!六時の方はスケルトンマジシャン三体、フライドクロ六体、アーマーゴースト二体、ヒスイとプルンが六時の方向へ向かってください!』

 『うん!ナビィ!』

 『わかったよー!』

 ヒスイとプルンは六時の方向に向かい警戒しながら、いつでも魔法を使えるように待機している。

 『十一時の方向からはスケルトンマジシャン一体、フライドクロ二体、アーマーゴースト一体です!ですから、ハルトは十一時の方向を対処してください。』

 「分かった。引き続き警戒を頼むぞ。ナビィ。」

 『はい、任せてください!』

 世界樹の棒に魔力を流し、魔法をすぐに使える準備をしながらアンデットモンスターが来るのをハルトは待つ。

 そして、アーマーゴーストを近接戦闘で倒したハルトは六時の方向よりも少ない十一時の方から来たアンデットモンスターをすべて倒してしまうと、数の多かったヒスイたちの元を見る。

 すると、そこにはヒスイがアーマーゴーストの周囲を飛び跳ね戦い、プルンが鉄の剣と触手を使いアーマーゴーストと戦闘を行なっていた。

 どうやら二匹で協力して、既にアーマーゴースト以外のアンデットモンスターは倒していたようだ。

 「このままヒスイとプルンだけでも倒せそうだな。ナビィ、他の方向からアンデットは来ていないか?」

 『来ていないですよ。ですから、今のうちにポーションを飲んで回復させて置いてください。』

 「そうだな。魔力も四分の一は使っているし、近接戦闘をしているから体力も使っているし、ここで回復させておくか。」

 三種類のポーション瓶が大量に入っている木箱から魔力と体力の回復をするポーションを取り出して飲んでいく。

 ヒスイは先ほどのようにアーマーゴーストと戦い、プルンはアーマーゴーストと剣を交えている。

 流石に錆びている箇所があるが鉄製の鎧は今の剣術のスキルも無いプルンには、簡単には破壊出来ないみたいだ。

 だが、それもプルンは触手を使い隙を作ったり、足や腕の鎧を絡めて動きを封じ込めて鎧を破壊して、アーマーゴーストの本体も倒したようだ。
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