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第195話
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少し場所が狭いが、それでも料理を作るのでは無く、作り置きの料理をアイテムボックスから取り出して、昼食の具材たっぷりのスープとパンを食べていく。
「ふぅ、お腹いっぱいだな。」
『ヒスイ、もっとたべれるよ!』
『プルプルルル!』
ヒスイとプルンの二匹は空になったスープが入っていた器をハルトの方に見せてくる。
「ヒスイもプルンもまだ食べられるのか?」
『それなら、ハルト。デザートを食べればいいではないですか?私は甘いものが食べたいです。』
「ヒスイとプルンもデザートを出すからそれでいいか?」
『いいよ!』
『プルン!』
ヒスイもプルンも空の器をテーブルに置いて頷いているようなので、アイテムボックスからナビィと一緒に作った、治癒の実などの薬草類から取れた甘酸っぱい木の実のタルトを取り出して切り分けていく。
「ナビィ、三等分にするから切る場所を頼む。」
『分かりました。キッチリ三等分にします!』
ナビィも自身が味わうタルトの取り分を気にしてか、気合いが入っている。
『もう少し右です……行き過ぎです!……ほんの少し左に……はい!そこです!』
大きさを三等分にする為に、ナビィに切る場所を教えて貰いながら、やっとタルトを三等分に切り分けて、パンを乗せていた皿に乗せる。
「あー、聞く前に皿に乗せちゃったけど、ヒスイもプルンもそれを全部、食べられるか?」
『だいじょうぶだよ!たべられる!』
『プルルプルン!』
ヒスイの念話とプルンの動きを見ると、どうやらそれなりに大きいこのタルトを全部食べられるみたいだ。
「それならいいか。ナビィ、言っておくけど、俺はこれを全部は食べられないからな。」
『分かってますよ。ハルト。』
三等分されたタルトを目で見て、半分に切ってニ等分するとハルトは皿に乗せてアイテムボックスからフォークを取り出す。
『甘酸っぱくて美味しいですね!食べればすぐに甘酸っぱさが口の中に広がります!』
「確かにあとに甘さが引かないから、飽きずに食べられそうだ。」
薬草茶を飲みながらタルトを食べ終わり、食休みをしていると、魔力の回復速度が早い気がしてきた。
そう思い、自身の魔力を深く感知してみると、魔力が溜まる速さが上がっているのが分かった。
「ナビィ、何故か魔力の回復速度が上がってるんだけど、何でだ?」
『それはタルトに使われている薬草の果実の中には魔力を回復に効果がある物もあったからですよ。他にも傷や体力を回復させる効果もあるので細かな傷が治り、体力の回復力も上がっていますよ。』
あのタルトにそんな効果があったんだな。まあ、使う食材に薬草の果実が使われているからあり得るとは思ったけど、ポーションほどではないけど普通に食べるよりも回復力が高そうだ。
タルトを食べ終わり、今度こそゆっくりとお腹を休める為に食休みを行なった。
「さて、今日の寝る為の場所探しに向かうか。」
ゆっくり身体を休ませたハルトはテーブルなどをアイテムボックスに仕舞い、ダンジョン探索に戻った。
階段からボス部屋までの間には、ハルトたちが探すそこそこ広く戦闘も出来そうな場所は無いから他の場所を探していく。
そうして、ダンジョン探索をしながら遭遇するアンデットモンスターを倒して行く。
遭遇するアンデットモンスターが一気に集まって来る前に倒し移動を繰り返して行なうことで、囲まれたりはしていないが魔力だけでは無く体力もかなり消耗した。
二九階層から三十階層で随分と遭遇するアンデットモンスターの数が増えている。
そのせいで体力や魔力の消耗やポーションの消費が多いが、それからしばらくして森の中に広く木が生えていない場所を発見した。
「ここならいいんじゃないか?どう思う、ナビィ?」
『そうですね。良い場所です。早速、夜に襲って来てもいいように準備をしていきましょう。』
「ふぅ、お腹いっぱいだな。」
『ヒスイ、もっとたべれるよ!』
『プルプルルル!』
ヒスイとプルンの二匹は空になったスープが入っていた器をハルトの方に見せてくる。
「ヒスイもプルンもまだ食べられるのか?」
『それなら、ハルト。デザートを食べればいいではないですか?私は甘いものが食べたいです。』
「ヒスイとプルンもデザートを出すからそれでいいか?」
『いいよ!』
『プルン!』
ヒスイもプルンも空の器をテーブルに置いて頷いているようなので、アイテムボックスからナビィと一緒に作った、治癒の実などの薬草類から取れた甘酸っぱい木の実のタルトを取り出して切り分けていく。
「ナビィ、三等分にするから切る場所を頼む。」
『分かりました。キッチリ三等分にします!』
ナビィも自身が味わうタルトの取り分を気にしてか、気合いが入っている。
『もう少し右です……行き過ぎです!……ほんの少し左に……はい!そこです!』
大きさを三等分にする為に、ナビィに切る場所を教えて貰いながら、やっとタルトを三等分に切り分けて、パンを乗せていた皿に乗せる。
「あー、聞く前に皿に乗せちゃったけど、ヒスイもプルンもそれを全部、食べられるか?」
『だいじょうぶだよ!たべられる!』
『プルルプルン!』
ヒスイの念話とプルンの動きを見ると、どうやらそれなりに大きいこのタルトを全部食べられるみたいだ。
「それならいいか。ナビィ、言っておくけど、俺はこれを全部は食べられないからな。」
『分かってますよ。ハルト。』
三等分されたタルトを目で見て、半分に切ってニ等分するとハルトは皿に乗せてアイテムボックスからフォークを取り出す。
『甘酸っぱくて美味しいですね!食べればすぐに甘酸っぱさが口の中に広がります!』
「確かにあとに甘さが引かないから、飽きずに食べられそうだ。」
薬草茶を飲みながらタルトを食べ終わり、食休みをしていると、魔力の回復速度が早い気がしてきた。
そう思い、自身の魔力を深く感知してみると、魔力が溜まる速さが上がっているのが分かった。
「ナビィ、何故か魔力の回復速度が上がってるんだけど、何でだ?」
『それはタルトに使われている薬草の果実の中には魔力を回復に効果がある物もあったからですよ。他にも傷や体力を回復させる効果もあるので細かな傷が治り、体力の回復力も上がっていますよ。』
あのタルトにそんな効果があったんだな。まあ、使う食材に薬草の果実が使われているからあり得るとは思ったけど、ポーションほどではないけど普通に食べるよりも回復力が高そうだ。
タルトを食べ終わり、今度こそゆっくりとお腹を休める為に食休みを行なった。
「さて、今日の寝る為の場所探しに向かうか。」
ゆっくり身体を休ませたハルトはテーブルなどをアイテムボックスに仕舞い、ダンジョン探索に戻った。
階段からボス部屋までの間には、ハルトたちが探すそこそこ広く戦闘も出来そうな場所は無いから他の場所を探していく。
そうして、ダンジョン探索をしながら遭遇するアンデットモンスターを倒して行く。
遭遇するアンデットモンスターが一気に集まって来る前に倒し移動を繰り返して行なうことで、囲まれたりはしていないが魔力だけでは無く体力もかなり消耗した。
二九階層から三十階層で随分と遭遇するアンデットモンスターの数が増えている。
そのせいで体力や魔力の消耗やポーションの消費が多いが、それからしばらくして森の中に広く木が生えていない場所を発見した。
「ここならいいんじゃないか?どう思う、ナビィ?」
『そうですね。良い場所です。早速、夜に襲って来てもいいように準備をしていきましょう。』
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