世界樹を巡る旅

ゴロヒロ

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第183話

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 魔法の一撃でスケルトンマジシャンとフレッシュゾンビは倒され、残りのスケルトンファイター二体がハルトたちに向かってくる

 「ヒスイとプルンで協力して一体倒してくれ」

 指示を出してすぐにハルトはスケルトンファイターの一体に向かって進んでいく。世界樹の棒に光属性、聖属性、浄化魔法を纏わせ、スケルトンファイターが振るう剣を避けて一撃、剣を持つ腕に与える

 かなり固めのクッキーを砕くようにスケルトンファイターの腕の骨が砕ける。持っていた錆びた剣が握っていた手の骨と共に地面に落ちていく

 だが、スケルトンファイターは腕が砕かれたにも関わらず、すぐに残っている腕で攻撃を仕掛けてきた。その攻撃をハルトは後ろに下り躱した

 躱したハルトは世界樹の棒をスケルトンファイターに向けて世界樹の棒を変化させる

 先端を尖らせ槍のように変えた世界樹の棒でスケルトンファイターの胸部の骨に守られた人魂に向かい突きを繰り出す

 世界樹の棒の突きはスケルトンファイターの胸部の骨を砕き、更にその胸部の骨に守られた人魂を破壊してスケルトンファイターを倒した

 スケルトンファイターを倒したハルトはヒスイとプルンが戦っていた方を見る。二人は既にスケルトンファイターを倒していたようだ

 ヒスイとプルンに魔石と武器の回収を頼むとハルトは先ほど倒したスケルトンファイターの武器と魔石をアイテムボックスに収納していく

 「倒す優先はスケルトンマジシャンかな。それで良いと思う、ナビィ?」

 『いえ、出来れば動きが早いアニマルドッグゾンビを優先的に倒した方が良いと思います。スケルトンマジシャンの数が多く倒せなかった場合、近接戦闘をしながら戦わないといけなくなります。それにスケルトンマジシャンの魔法も単体魔法くらいしか使わないでしょうからね』

 「なら、動きの素早いモンスターから優先して倒すか。二人もそれで良いな」

 『うん!』

 『プルン!』

 それからハルトたちは魔法を多用してモンスターたちを倒して進んでいった。しかも、一回一回の魔法に使う魔力量も多く、魔力回復ポーションの消費も多くなった

 階段までの一直線に進むコースから外れた場所の探索をしているからか、多くの薬草などの植物を見つけて採取も出来たが、遭遇するアンデットモンスターもかなり多く、二十一階層の半分を探索し終わる頃には、みんなへとへとになってしまい、結界を張って休み始める

 「ポーションでお腹タポタポだよ」

 『かなり飲んでいましたからね。ハルトはヒスイやプルンとは違い、すぐに吸収することが出来ませんから、今は休んでおいてください』

 「そうする。でも、アイテムボックスに入ってる魔力回復ポーションも少なくなって来たな。ナビィ、ダンジョン内で作れるか?」

 アイテムボックスから出したテーブルに乗せたヒスイとプルンを触りながら、椅子に座り寄り掛かったハルトはアイテムボックスのポーションを確認していくと残りは百本も無い

 ハルトはナビィに、このダンジョン内でも魔境の時のように薬草類を作り出せるのかを聞いた

 『大丈夫です。作れますよ』

 「やっぱり作れるんだな。なら、この二十一階層を周り終わったら、一日休んでポーション作りにするか」

 『それが良いですね。錆びてますが金属もありますし、マールタンダンジョンの最下層にたどり着いたら、そこで修行でもしましょうか』

 「そうだな。この階層でも、30レベル近いモンスターも多いしな」

 ナビィと今後の話をしながら休むと、少し早いが昼食を食べて、ハルトたちは迷宮の探索を再開した

 そしてこの日、ハルトたちは二十一階層を周り、二十二階層の階段から離れた場所に幾十もの結界を張って、今日の迷宮探索を終えて泊まる為、テントや野宿の為の準備を始めていった
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