世界樹を巡る旅

ゴロヒロ

文字の大きさ
上 下
159 / 248

第159話

しおりを挟む
 確かにこんなナビィのテンションが上がるくらいの貴重なスキル結晶なら、次に手に入れられる保証はない、それほどの貴重なアイテムだ

 そんな貴重なアイテムを使うのを誰にするのかを決めなければいけない

 力の才能値は俺がA、ヒスイがE、プルンがDとなっている。それなら一番力の才能値が低いヒスイに使わせるのがいいのか、それとも接近戦をしたいと思っているのだろうプルンに取得して貰っても良さそうでもある

 「俺は力の才能値がAだから力強化のスキル結晶を使わなくても上がりやすい。だからヒスイかプルンに使って貰おうと思うんだけどナビィはどう思う?」

 『そうですね。これからを考えると、なるべく才能値に関係なくステータスを上げやすくなるこのスキル結晶は、ハルトが使うのがいいと思います』

 ナビィに力強化のスキル結晶をどうするかの悩みを相談すると、ナビィからの返答は俺に使うということだった

 俺としてはヒスイかプルンに使って貰おうと思っていたので、ナビィからのその念話に少し驚いた

 「俺にか?俺の力の才能値はAランクなのにか?」

 『はい、これには理由があります。力強化のスキルは変化スキルにして、更に強化することが出来れば才能値が上がります。ですので、ハルトが使えば最大まで才能値を上げることが出来ます。なのでハルトが使うのが良いかと私は思います』

 なるほどそれなら確かに強くなれるが、変化スキルにする方法や変化スキルの成長させることを考えると時間が掛かりそうだ。ナビィからのその話を聞いて更に悩んでしまう

 『ハルト、私の話は参考程度にしてください。それにハルトにはジョブを増やせるスキルがあるので、才能値を上げる方法は他にもありますからヒスイとプルンに使って貰う選択肢もありますよ』

 「そうだな。確かに強いジョブに就くことが出来れば才能値が上がるな。それならこの力強化のスキル結晶はヒスイに使って貰うことにするか」

 スキル結晶を片手にヒスイのことを見ながらそう言うとヒスイからの念話がくる

 『ハルト、いいの?それヒスイがつかっても?』

 「ああ、ヒスイが使っていいぞ」

 『プルンにつかったほうがいいんじゃないの?』

 確かにプルンに使ってもいいと思うが、ヒスイが接近戦をする時に、少しでも強く力のステータスが必要になるだろう。それを考えるとヒスイに使うのもいいだろう

 プルンはアイテムボックスのスキルの取得が終われば双剣の牙剣・二の牙を使うことになるし、これで不公平なことにはならないだろう

 「プルンには牙剣・二の牙をアイテムボックスを覚えたら渡すからこれはヒスイが使っていいよ」

 『そっか、ならつかうね。ありがとう、ハルト!』

 納得したヒスイに、力強化のスキル結晶を渡すと、ヒスイは渡されたスキル結晶を取り込んだ。そしてスキル結晶を吸収する

 そしてハルトはヒスイのステータスを確認すると、そこには確かに力強化のスキルを取得したことが書かれていた

 「ヒスイ、ちゃんと取得できているぞ。じゃあ、あとはダンジョンから出るだけだな」

 『うん!』

 『プルプル!』

 ハルトたちは宝箱の後ろにある転移魔法陣の上に乗り転移する。そしてダンジョンの一階層に転移したハルトたちはダンジョンを出た。ダンジョンの外の洞窟から外に出る

 「今日はこのまま、ここでゆっくり過ごしてから、明日サルダンの町に帰ろうか」

 『そうですね。ここ何日もかなりの数のモンスターと戦ったことですし、今日はゆっくり休みましょう』

 ダンジョンの探索を終えて結界の中でハルトたちはゆっくりと過ごしていく。早めに昼食を食べ、何かをすることなく温かな日差しを浴びて昼寝をしたり、魔法で作った浴槽に幾つかの薬草や植物を入れてからお湯を魔法で出し、お風呂に入りゆっくり過ごしていった
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

召喚魔法使いの旅

ゴロヒロ
ファンタジー
転生する事になった俺は転生の時の役目である瘴気溢れる大陸にある大神殿を目指して頼れる仲間の召喚獣たちと共に旅をする カクヨムでも投稿してます

ReBirth 上位世界から下位世界へ

小林誉
ファンタジー
ある日帰宅途中にマンホールに落ちた男。気がつくと見知らぬ部屋に居て、世界間のシステムを名乗る声に死を告げられる。そして『あなたが落ちたのは下位世界に繋がる穴です』と説明された。この世に現れる天才奇才の一部は、今のあなたと同様に上位世界から落ちてきた者達だと。下位世界に転生できる機会を得た男に、どのような世界や環境を希望するのか質問される。男が出した答えとは―― ※この小説の主人公は聖人君子ではありません。正義の味方のつもりもありません。勝つためならどんな手でも使い、売られた喧嘩は買う人物です。他人より仲間を最優先し、面倒な事が嫌いです。これはそんな、少しずるい男の物語。 1~4巻発売中です。

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

異世界に転生した俺は元の世界に帰りたい……て思ってたけど気が付いたら世界最強になってました

ゆーき@書籍発売中
ファンタジー
ゲームが好きな俺、荒木優斗はある日、元クラスメイトの桜井幸太によって殺されてしまう。しかし、神のおかげで世界最高の力を持って別世界に転生することになる。ただ、神の未来視でも逮捕されないとでている桜井を逮捕させてあげるために元の世界に戻ることを決意する。元の世界に戻るため、〈転移〉の魔法を求めて異世界を無双する。ただ案外異世界ライフが楽しくてちょくちょくそのことを忘れてしまうが…… なろう、カクヨムでも投稿しています。

転生した体のスペックがチート

モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。 目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい このサイトでは10話まで投稿しています。 続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!

ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話

ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。 異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。 「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」 異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…

二度目の転生は傍若無人に~元勇者ですが二度目『も』クズ貴族に囲まれていてイラッとしたのでチート無双します~

K1-M
ファンタジー
元日本人の俺は転生勇者として異世界で魔王との戦闘の果てに仲間の裏切りにより命を落とす。 次に目を覚ますと再び赤ちゃんになり二度目の転生をしていた。 生まれた先は下級貴族の五男坊。周りは貴族至上主義、人間族至上主義のクズばかり。 …決めた。最悪、この国をぶっ壊す覚悟で元勇者の力を使おう…と。 ※『小説家になろう』様、『カクヨム』様にも掲載しています。

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

処理中です...