世界樹を巡る旅

ゴロヒロ

文字の大きさ
上 下
87 / 110

第87話

しおりを挟む
 三つの冒険者ギルドカードを門兵に渡すと門兵はギルドカードを確認しているようだ

 「確かに確認した。これから盗賊討伐の証明証を渡すからそれを冒険者ギルドの受け付けで渡してくれ。少ないだろうが報酬が貰えるだろう」

 「分かりました」

 襲ってきた冒険者を返り討ちにしても盗賊として処理されるようだ

 「お前はアイツらが襲ってきた理由が分かるか?」

 「どうやら契約したヒールスライムと収納袋がアイツらの狙いだったみたいです」

 「なるほどヒールスライムと収納袋か。それは狙われるな」

 ヒールスライムウォーターやヒールスライムジェル、ヒールスライムコアはかなりの高額で売買されるし収納袋があれば多くのモンスター素材を入れられるからな

 「もう行っても大丈夫だぞ」

 「分かりました。お仕事頑張ってください」

 門兵のおじさんに頭を下げて町の中に入る。解体場に入ると列に並んで解体場での用事を済ませると次は冒険者ギルドに向かった

 冒険者ギルドでも人が多く並んでいつも利用するセシリアの列に並んで待つ

 俺の順番が来ると依頼書と冒険者ギルドカード、盗賊討伐証明書をセシリアに渡した

 「盗賊討伐証明書ですか。ハルトさん、襲われたのですね。怪我はありませんか?」

 「無傷で返り討ちにしましたから」

 「それなら良かったです。ハルトさん、これでハルトさんはCランクになる為の条件が達成出来ました。ランク昇格試験を受けることが出来ますが受けますか?」

 盗賊を討伐するのが条件の一つだったからな。ランクは上げておいた方が良いし試験を受けないとな

 「お願いします」

 「では明日の二の鐘が鳴る時間帯に冒険者ギルドに来てください」

 「分かりました」

 後ろに他の冒険者も並んでいるのでその後はセシリアが受け付けの仕事をしてから依頼報酬と冒険者ギルドカードを受け取り冒険者ギルドを出て大熊亭に帰った

 大熊亭に帰るといつもの様にサーヤと一緒に夕食を食べて部屋に戻った

 『ハルト、今日の反省会をしませんか?』

 「反省会?」

 『はい、今日の冒険者たちとの戦闘の反省会です』

 ゴブリンとの戦闘と変わらずに楽に倒せたと思うんだけど何かミスがあったかな

 「ダメだったところがあったか?」

 『ほとんどありませんよ。相手が油断していたとしてもほとんど何もさせずに制圧出来ていましたからね』

 じゃあ何が悪かったかと思い出しているとビンスの拘束時に短剣で襲われた時のことを思い出した

 「もしかしてビンスを拘束する時のことか?」

 『そうです。ハルトが油断していなかったから攻撃を防げましたがあそこでハルトは相手が動くことが出来るのかを確認してから拘束しに行くべきでしたね。他の二人の冒険者とは違い相手は逃げることが出来るくらいのダメージでしたから』

 ヒスイの攻撃で倒れたけどヒスイも死ぬほどの威力を出していた訳ではないし確かめるべきだったかな

 「じゃあ次は動けないふりをしているか確かめてからにするか」

 『そうしてください。さてハルト今から私がハルトにしている罪悪感などを鈍くしている精神操作を解きますから気をしっかり持ってくださいね』

 そういえばビンスを殺した時にそんなことをナビィは言っていたな

 「それを今するのか?」

 『はい、これからも人を殺すことはあるでしょうからね。今のうちに慣れている方がいいでしょう』

 これからも確かに旅をすれば盗賊との戦闘はあるだろうと覚悟を決めてナビィに言う

 「そうか、じゃあやってくれ」

 『分かりました。ヒスイ、ハルトの側に居てください』

 『わかった!』

 隣に移動してきたヒスイを膝の上に下ろしてムニムニと触って精神を落ち着かせる

 『ハルト、やります』

 ナビィがそう言った瞬間に今まで感じていなかった感情が湧いてきた。けれどものすごい罪悪感を感じて死にたくなるほどかと思ったがそれほど人を殺したのに罪悪感がなかった。そのことにショックを受けたがそれだけだった

 「罪悪感をあまり感じないんだけどもしかして俺がおかしいのか?」

 『そんなことないと思いますよ。今まで沢山のモンスターを殺していますからね。人もモンスターと変わらず生き物でしたからそこまで罪悪感がなかったのでしょう』

 「そう、だな。確かにモンスターを沢山殺していたもんな」

 『(精神耐性のスキルは切っていないので精神的なストレスに耐性があるのでしょうね)ではいつも通りにスキルレベルをあげる練習をしていきましょう』

 「よし明日の試験もあるし練習するか!」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ほらやっぱり、結局貴方は彼女を好きになるんでしょう?

望月 或
恋愛
ベラトリクス侯爵家のセイフィーラと、ライオロック王国の第一王子であるユークリットは婚約者同士だ。二人は周りが羨むほどの相思相愛な仲で、通っている学園で日々仲睦まじく過ごしていた。 ある日、セイフィーラは落馬をし、その衝撃で《前世》の記憶を取り戻す。ここはゲームの中の世界で、自分は“悪役令嬢”だということを。 転入生のヒロインにユークリットが一目惚れをしてしまい、セイフィーラは二人の仲に嫉妬してヒロインを虐め、最後は『婚約破棄』をされ修道院に送られる運命であることを―― そのことをユークリットに告げると、「絶対にその彼女に目移りなんてしない。俺がこの世で愛しているのは君だけなんだ」と真剣に言ってくれたのだが……。 その日の朝礼後、ゲームの展開通り、ヒロインのリルカが転入してくる。 ――そして、セイフィーラは見てしまった。 目を見開き、頬を紅潮させながらリルカを見つめているユークリットの顔を―― ※作者独自の世界設定です。ゆるめなので、突っ込みは心の中でお手柔らかに願います……。 ※たまに第三者視点が入ります。(タイトルに記載)

転生したら男女逆転世界

美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。 ※カクヨム様にも掲載しております

もしも○○だったら~らぶえっちシリーズ

中村 心響
恋愛
もしもシリーズと題しまして、オリジナル作品の二次創作。ファンサービスで書いた"もしも、あのキャラとこのキャラがこうだったら~"など、本編では有り得ない夢の妄想短編ストーリーの総集編となっております。 ※ 作品 「男装バレてイケメンに~」 「灼熱の砂丘」 「イケメンはずんどうぽっちゃり…」 こちらの作品を先にお読みください。 各、作品のファン様へ。 こちらの作品は、ノリと悪ふざけで作者が書き散らした、らぶえっちだらけの物語りとなっております。 故に、本作品のイメージが崩れた!とか。 あのキャラにこんなことさせないで!とか。 その他諸々の苦情は一切受け付けておりません。(。ᵕᴗᵕ。)

婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた

cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。 お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。 婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。 過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。 ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。 婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。 明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。 「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。 そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。 茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。 幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。 「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?! ★↑例の如く恐ろしく省略してます。 ★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。 ★コメントの返信は遅いです。 ★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。 ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません

噂好きのローレッタ

水谷繭
恋愛
公爵令嬢リディアの婚約者は、レフィオル王国の第一王子アデルバート殿下だ。しかし、彼はリディアに冷たく、最近は小動物のように愛らしい男爵令嬢フィオナのほうばかり気にかけている。 ついには殿下とフィオナがつき合っているのではないかという噂まで耳にしたリディアは、婚約解消を申し出ることに。しかし、アデルバートは全く納得していないようで……。 ※二部以降雰囲気が変わるので、ご注意ください。少し後味悪いかもしれません(主人公はハピエンです) ※小説家になろうにも掲載しています ◆表紙画像はGirly Dropさんからお借りしました (旧題:婚約者は愛らしい男爵令嬢さんのほうがお好きなようなので、婚約解消を申し出てみました)

前世で処刑された聖女、今は黒薬師と呼ばれています

矢野りと
恋愛
旧題:前世で処刑された聖女はひっそりと生きていくと決めました〜今世では黒き薬師と呼ばれています〜 ――『偽聖女を処刑しろっ!』 民衆がそう叫ぶなか、私の目の前で大切な人達の命が奪われていく。必死で神に祈ったけれど奇跡は起きなかった。……聖女ではない私は無力だった。 何がいけなかったのだろうか。ただ困っている人達を救いたい一心だっただけなのに……。 人々の歓声に包まれながら私は処刑された。 そして、私は前世の記憶を持ったまま、親の顔も知らない孤児として生まれ変わった。周囲から見れば恵まれているとは言い難いその境遇に私はほっとした。大切なものを持つことがなによりも怖かったから。 ――持たなければ、失うこともない。 だから森の奥深くでひっそりと暮らしていたのに、ある日二人の騎士が訪ねてきて……。 『黒き薬師と呼ばれている薬師はあなたでしょうか?』 基本はほのぼのですが、シリアスと切なさありのお話です。 ※この作品の設定は架空のものです。 ※一話目だけ残酷な描写がありますので苦手な方はご自衛くださいませ。 ※感想欄のネタバレ配慮はありません(._.)

貧乏貴族の末っ子は、取り巻きのひとりをやめようと思う

まと
BL
色々と煩わしい為、そろそろ公爵家跡取りエルの取り巻きをこっそりやめようかなと一人立ちを決心するファヌ。 新たな出逢いやモテ道に期待を胸に膨らませ、ファヌは輝く学園生活をおくれるのか??!! ⚠️趣味で書いておりますので、誤字脱字のご報告や、世界観に対する批判コメントはご遠慮します。そういったコメントにはお返しできませんので宜しくお願いします。

義兄に告白されて、承諾したらトロ甘な生活が待ってました。

アタナシア
恋愛
母の再婚をきっかけにできたイケメンで完璧な義兄、海斗。ひょんなことから、そんな海斗に告白をされる真名。 捨てられた子犬みたいな目で告白されたら断れないじゃん・・・!! 承諾してしまった真名に 「ーいいの・・・?ー ほんとに?ありがとう真名。大事にするね、ずっと・・・♡」熱い眼差を向けられて、そのままーーーー・・・♡。

処理中です...