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9月28日
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9月28日。
やがて世界は変わるもの。
恋の会社に珍しいお客がこれまた一人、白い髪の毛に赤い瞳の彼女は何かを忠告するためにやって来たと言う。
未来からでも過去からの人でもない、それは病みに病んだもうひとつの自分自身達。
「あら、冥綾……数年ぶりね。 ここに来るなんてどういう風の吹き回し?」
一応お客なのだから紅茶の一杯でもごちそうし、ソファーの前のテーブルに置くと冥綾は座っては紅茶に手を伸ばしゆっくりと飲みながら答えた。
「十月の一日に、この世界の軸は少しズレが生じるわ。」
「何よ……、どういうわけ?」
七曜神の中でも、頭の良い彼女でも理解できない謎の発言が冥綾の口から飛び出してきたのだが、その真意がわからず首をかしげてしまう。
ここの世界に関しては恋のパソコンにすべて入っており、怪しい人や未来や過去からと言った客人が来ると知らせのメールが自動で届く仕組みになっているから安心なのは安心だが、軸にズレが生じるという意味は今だわからない。
「どういうわけ? もしかして、七刻の世界が滅亡するとか?」
「さぁね、それはそのときのお楽しみよ? あぁ、あとはお茶ご馳走さま……私は伝えることを伝えたから行くわねぇ。」
冥綾は白いポータルを展開すると潜ろうとするも恋の一言でその体は止まる。
「しばらく見てないけど、裏で何かコソコソしてるわけ? それとも……何か事情があるの? わかんないわよ……。」
七刻の崩壊は誰だって恐ろしいのは言わなくてもわかるし、冥綾が崩壊から逃げるために他のところへ行く準備を数年前からやっていたと思っても、なんの疑いもないほどになってしまう。
しかし、冥綾はもうひとつ何かを喋り出した。
「プラットフォームの増設、それだけよ……何も恐れることはないもの。」
そういい残すとポータルの中にスッと消えて行き、また静かな空間に戻ろうと思った矢先なのだが、恋は慌ててカップを台所のお湯に突っ込んではそのまま放置すると、自らもポータルを展開しては神社に繋いでこの事を結愛に報告しようとする。
プラットフォームの増設という言葉に何か心に引っ掛かりがあり、まるで七刻が何かに繋がっているがその路線か増えるという予測をたてて心に胸騒ぎがする恋は、神社へと駆け込むのである。
冥綾が姿を見せたと思えばこの有り様。
三分しか七刻に居なかったと思うと、あまり好きじゃないのかね?
やがて世界は変わるもの。
恋の会社に珍しいお客がこれまた一人、白い髪の毛に赤い瞳の彼女は何かを忠告するためにやって来たと言う。
未来からでも過去からの人でもない、それは病みに病んだもうひとつの自分自身達。
「あら、冥綾……数年ぶりね。 ここに来るなんてどういう風の吹き回し?」
一応お客なのだから紅茶の一杯でもごちそうし、ソファーの前のテーブルに置くと冥綾は座っては紅茶に手を伸ばしゆっくりと飲みながら答えた。
「十月の一日に、この世界の軸は少しズレが生じるわ。」
「何よ……、どういうわけ?」
七曜神の中でも、頭の良い彼女でも理解できない謎の発言が冥綾の口から飛び出してきたのだが、その真意がわからず首をかしげてしまう。
ここの世界に関しては恋のパソコンにすべて入っており、怪しい人や未来や過去からと言った客人が来ると知らせのメールが自動で届く仕組みになっているから安心なのは安心だが、軸にズレが生じるという意味は今だわからない。
「どういうわけ? もしかして、七刻の世界が滅亡するとか?」
「さぁね、それはそのときのお楽しみよ? あぁ、あとはお茶ご馳走さま……私は伝えることを伝えたから行くわねぇ。」
冥綾は白いポータルを展開すると潜ろうとするも恋の一言でその体は止まる。
「しばらく見てないけど、裏で何かコソコソしてるわけ? それとも……何か事情があるの? わかんないわよ……。」
七刻の崩壊は誰だって恐ろしいのは言わなくてもわかるし、冥綾が崩壊から逃げるために他のところへ行く準備を数年前からやっていたと思っても、なんの疑いもないほどになってしまう。
しかし、冥綾はもうひとつ何かを喋り出した。
「プラットフォームの増設、それだけよ……何も恐れることはないもの。」
そういい残すとポータルの中にスッと消えて行き、また静かな空間に戻ろうと思った矢先なのだが、恋は慌ててカップを台所のお湯に突っ込んではそのまま放置すると、自らもポータルを展開しては神社に繋いでこの事を結愛に報告しようとする。
プラットフォームの増設という言葉に何か心に引っ掛かりがあり、まるで七刻が何かに繋がっているがその路線か増えるという予測をたてて心に胸騒ぎがする恋は、神社へと駆け込むのである。
冥綾が姿を見せたと思えばこの有り様。
三分しか七刻に居なかったと思うと、あまり好きじゃないのかね?
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