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日曜神の柔癒な愛【61話~70話】

強行の乗り込み!!

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   ――いつも通りの賑わいに……。

   神社から歩いて四十五分と少し遠くに位置する愛染駅はとても建物自体は大きいわりには駅本来の機能はかなり規模は小さい。
   愛染をぐるぐる回る環状線のプラットフォームと他の地方にいく六つのプラットフォームの合計七番線しか無いのだから。
   なぜここまで駅舎自体が大きいのかと言うと、言わばここはデパートのような施設なども存在するためだからだ。

 「いつ来ても大きいし広いな。 相変わらず人ごみだけど。」

   翠はカゴを背負っているためリュックよりも背中は出っぱってて邪魔になりやすい。
   わかっていても小さくするのは無理な話だし他人の視線は気になる所。

 「うぅっ、絶対邪魔だと思われる。」

   券売機の前に立つも後ろの人の視線が気になって仕方がなく、プルプルと手が震えてディスプレイがうまく押せないが、なんとか切符を購入して列から外れることができた。

 「なかなかの生き地獄だ。 わ、悪くはないな。」

   心や体にはもう既に疲労が溜まっているが旅の始めでこれは少し痛手と言うものだろう。
   しかし電車では寝れる体質の翠にはこの疲れは旅特有のもので、別に悪くはないと思っているみたいだ。



















   ――なんとも格好悪い……。

   切符を改札に通して、自分も改札を通ろうとしたときだった。
   ここでも大きな誤算をしていたことに気がつかなかったことに悔いている。

 「うぉっ!?」

   カゴが改札に引っ掛かり一人でバックドロップをお見舞いする。
   カゴを背負っているためにそのまま倒れて頭をぶつけることは免れたが、周りの人は不思議そうに見つめる人や、心配そうに見つめる人も多くて、翠の人生でも思い出したら死ねるワンシーンを作ってしまった。
   けど、こうしてもいられないため、カゴを改札に引っ掛からない高さまで持ち上げて通過することに。

 「あー、大変な目にあったな。」

   若干床に手をつくときに軽く擦りむいて血が滲んでいるも、軽くヒリヒリするだけで何も問題はない。
   岩動地方行きのプラットフォームを探すと、どうやら地下鉄で行くようなので階段を下る。

 「地下鉄なんて俺の住んでる県には無いから初めてなんだよなぁ。」

   階段を下ると地下のトンネルの空間に地下鉄が停車しており、それに乗り込んで座席に座ると眠気が一気に脳裏に過りまぶたが重くなる。
   もちろん抗うわけでも拒むわけでもないので、眠気に身を委ねながら深い眠りに落ちていった。
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