桔梗一凛

「でも、わたくしが心に決めた殿方はひとりだけ……」
華族女学校に勤務する舎監さん。実は幕末、六十余州にその武名を轟かせた名門武家の、お嬢様だった。
とある男の許嫁となるも、男はすぐに風雲の只中で壮絶な死を遂げる。しかしひたすら彼を愛し、慕い続け、そして自らの生の意義を問い続けつつ明治の世を生きた。
悦子はそんな舎監さんの生き様や苦悩に感銘を受け、涙する。

「あの女性」の哀しき後半生を描く、ガチ歴史小説。極力、縦書きでお読み下さい。
カクヨムとなろうにも同文を連載中です。
24h.ポイント 0pt
0
小説 193,661 位 / 193,661件 歴史・時代 2,394 位 / 2,394件

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

愚かな父にサヨナラと《完結》

アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」 父の言葉は最後の一線を越えてしまった。 その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・ 悲劇の本当の始まりはもっと昔から。 言えることはただひとつ 私の幸せに貴方はいりません ✈他社にも同時公開

【受賞作】小売り酒屋鬼八 人情お品書き帖

筑前助広
歴史・時代
幸せとちょっぴりの切なさを感じるお品書き帖です―― 野州夜須藩の城下・蔵前町に、昼は小売り酒屋、夜は居酒屋を営む鬼八という店がある。父娘二人で切り盛りするその店に、六蔵という料理人が現れ――。 アルファポリス歴史時代小説大賞特別賞「狼の裔」、同最終候補「天暗の星」ともリンクする、「夜須藩もの」人情ストーリー。

幕末群狼伝~時代を駆け抜けた若き長州侍たち

KASPIAN
歴史・時代
「動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し。衆目駭然として敢えて正視する者なし、これ我が東行高杉君に非ずや」 明治四十二(一九〇九)年、伊藤博文はこの一文で始まる高杉晋作の碑文を、遂に完成させることに成功した。 晋作のかつての同志である井上馨や山県有朋、そして伊藤博文等が晋作の碑文の作成をすることを決意してから、まる二年の月日が流れていた。 碑文完成の報を聞きつけ、喜びのあまり伊藤の元に駆けつけた井上馨が碑文を全て読み終えると、長年の疑問であった晋作と伊藤の出会いについて尋ねて…… この小説は二十九歳の若さでこの世を去った高杉晋作の短くも濃い人生にスポットライトを当てつつも、久坂玄瑞や吉田松陰、桂小五郎、伊藤博文、吉田稔麿などの長州の志士達、さらには近藤勇や土方歳三といった幕府方の人物の活躍にもスポットをあてた群像劇です!

忍び零右衛門の誉れ

崎田毅駿
歴史・時代
言語学者のクラステフは、夜中に海軍の人間に呼び出されるという希有な体験をした。連れて来られたのは密航者などを収容する施設。商船の船底に潜んでいた異国人男性を取り調べようにも、言語がまったく通じないという。クラステフは知識を動員して、男とコミュニケーションを取ることに成功。その結果、男は日本という国から来た忍者だと分かった。

新選組異説短話

えんがわわさび
歴史・時代
近藤勇、土方歳三、沖田総司―― 激動の幕末を生き抜いた男たち。 思想、理想、信念、それぞれの思いを胸に懸命に生き抜く姿を描く短編集。

隠密遊女

霧氷
歴史・時代
 時は江戸。明暦の大火と呼ばれる大火事に江戸は見舞われた。しかし、遠く離れた土地では、そんな大事も風の噂に過ぎない。とある山里に住む無邪気な少女・お玉の下には、ある日、兄の形見と金子を持った男が尋ねてきて・・・一人の少女が遊里の中で、人として女として変貌を遂げていく。

【受賞作】狼の贄~念真流寂滅抄~

筑前助広
歴史・時代
「人を斬らねば、私は生きられぬのか……」  江戸の泰平も豊熟の極みに達し、組織からも人の心からも腐敗臭を放ちだした頃。  魔剣・念真流の次期宗家である平山清記は、夜須藩を守る刺客として、鬱々とした日々を過ごしていた。  念真流の奥義〔落鳳〕を武器に、無明の闇を遍歴する清記であったが、門閥・奥寺家の剣術指南役を命じられた事によって、執政・犬山梅岳と中老・奥寺大和との政争に容赦なく巻き込まれていく。  己の心のままに、狼として生きるか?  権力に媚びる、走狗として生きるか?  悲しき剣の宿命という、筑前筑後オリジンと呼べる主旨を真正面から描いたハードボイルド時代小説にして、アルファポリス第一回歴史時代小説大賞特別賞「狼の裔」に繋がる、念真流サーガのエピソード1。 ――受け継がれるのは、愛か憎しみか―― ※この作品は「天暗の星」を底本に、9万文字を25万文字へと一から作り直した作品です。現行の「狼の裔」とは設定が違う箇所がありますので注意。