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9話
しおりを挟む夜飯食い終わってから、俺たちはだらだらしながらテレビを観ていた。ハルさんは俺の胡座をかいた膝に頭を置いて、うつらうつらしながらテレビを眺めている。洗濯してしわしわになった浴衣を着て、脚を放り出してるから、右手を伸ばして浴衣越しにその尻を軽く撫でてみる。
「触るな痴漢」
「気にしなくていいよ。テレビ観よ」
無反応で痴漢呼ばわりされたから、そっか痴漢かと思って、ハルさんにテレビを観るように言いながらまた尻を揉む。
ハルさんは眠気のせいかあまり気にしてないみたいだから、少し、ぐ、っと力を入れて、穴のところを押さえてみた。
「っ!!」
ビクッとハルさんの尻に力が入って、ハルさんが恐る恐る、俺の顔を見上げてくる。
俺はわざと目を合わせないようにして、「大丈夫だって、テレビ観なよ、終わっちゃうよ」とハルさんに促した。ハルさんは何か言いたそうにしてから、渋々また前を向いて、代わりに俺の膝をぎゅっと握り込んだ。
そういう、言われたから気にしたら負けだみたいな負けず嫌い精神、意味不明すぎて可愛い。可愛いからゆっくり、穴のところを揉んでいく。ひくついてきてるけど、敢えて指摘はしない。あくまでメインはテレビ。
「あの犬可愛いね」
「……、 ば か 、 か」
揉むだけ揉んで、ちょっと物足りなくなってきたから、すり、と浴衣の裾をはだけて、パンツの上から指を食い込ませてみる。
「おい……孝信……」
「なんにもしてないよ」
「してるだろ……」
「テレビ、観なって、ハルさん」
何しろ俺は痴漢だからな。
ひたすら穴のところばっかつつき回してたら、ハルさんの腰がだんだん揺れてきた。
「なに腰振ってんの」
「ん、物足りない、から。お前さ、もしかしてさっきから俺に羞恥プレイとか要求してんの?」
まったく、と呟きながらハルさんはゆっくり身体を起こした。それからわざとらしく俺に跨がって、太ももをはだけてみせた。
「可愛い子ぶって恥ずかしがったほうが良かった?」
「まあ、多少期待したかな」
「甘いな」
そう言って俺の耳に顔を寄せてきて、いやらしい吐息混じりにこう続けて囁いた。
「なあ孝信。俺は女の子じゃないからさあ、濡らしもしないでずーっとそうやって触られると痛ぇんだよ。だからさ、どうせするなら、直に触れよ。ちゃあんと濡らして、ちゃんと触って、たっぷりお前でぐちゃぐちゃにして、ちゃんと、気持ちいいことをして」
「……はは、」
いやあ参った。
「すいません、負けました」
「はいお利口さん。寝よっか」
「え、しないの」
「夕方しただろ。お前ちょっとは俺の身体を労れよ」
返す言葉もねえ。
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