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学園入学前編

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今日は毎月数回あるアウラとのお茶会。


「お茶会に抹茶クッキー持っていきたいの。」
「はいお嬢様こちらにありますよ。」


ロッテに支度をして貰い、朝ごはんを食べる
兄様とお母様はアーロンと共に、朝早くから領地のその現場へと向かったみたいだ。理由はわからないが、何かあったらしい。


お茶を飲み、お父様と一緒に王城へ。
馬車の中でお父様と最近の勉強の進み具合や、最近見た夢の話をする、
王城へ着き、いつも通りお父様の名残惜しそうな顔を見て、王城のメイドと合流する。

図書室を通り抜け、奥へと進む、少し豪華な扉がある、その扉をくぐり抜け、さらに部屋の奥にまた扉がある。それをくぐり抜けると、今日のお茶会会場へと着いたようだ

「こちらでお待ちください。」
「図書室の個室?」

その個室に着くまでに、前世で異国の話、うさぎが時計持って走って逃げた先でのお茶会の話。を思いだす。
いつもタナーティ先生に教えて貰う所は、もう少し小さな個室だ、個室の方は机と椅子や魔法具のライト等があり、この個室は少し大きめの場所みたい。2人掛けのふわふわなソファが2脚対面で置いてあり、ソファの間に可愛らしい猫足の机が置いてある。この為に入れたのかな?

私は少し部屋を見回していると、コンコンとノックの音が聞こえ、

「おはようございますアウラ様」
「おはようカーナ」

お互い微笑みあって挨拶をする。今日はここでこの前の教会の話をする為に極力、聞こえない場所でのお茶会になっている。

アウラにエスコートをして貰い、2人掛けのソファに2人して座る。

「アウラ様?なぜこちら側なのです?」
「何故って?婚約者だから良いのでは?」

アウラがニッコリと微笑みながら近付いてくる。こんなやり取りをしていると、
メイドが紅茶を入れ、私が持ってきた抹茶クッキーを出し、スっと扉から出ていった。

あっ!行かないで!と言いたくなったが、教会の件を言わなきゃいけないので、アウラに場所の移動をお願いする。

「アウラ様。恥ずかしいので隣りは止めて下さい。」
「ふふっ。カーナは恥ずかしいの?仕方がない大人しく反対側に行くよ。」

姉様に教えてもらった断り方だ。クルミの必殺技もいれて仕掛けたからいけるはず。
ちょっとデレデレしてるアウラを見ると、ちょっとした罪悪感も出てくる。

教会であった事や、栞を作った事を話しをしていたら、

カーナはカーナでしょ?
そんな言葉をいいながら私の髪をひと房持ち口付けをされた。
私がやった事をやり返された気持ちなり、恥ずかしくなる。

気持ちを落ち着かせる為に紅茶のカップを持つ
そして姉様が言っていた。色々と効果的なやり方を実行する。

ゆっくりとした動作でカップを持ち、相手を見ながらニッコリと微笑む、そして視線を少し下に下げて紅茶を飲む。飲んだらまた微笑む。そしてカップをゆっくりと下ろす。

これを姉様に「猛特訓よ!」と言いながら、かなりの回数のお茶会をした覚えがあがある。
その度に姉様が悶絶し、「ご褒美。これは私のご褒美!」と言っていたが、何か辛い事があったに違いないと思い姉様を慰めた。

そんな事してたらアウラがクッキーを突っ込んできて、いきなり笑いだした。もう!貴族の令嬢らしくしてたのに!

もう少し姉様と特訓は必要なのかもしれない。
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