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幼女編

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料理長達と話し、味見はお好きな様にっと言っておく、探究心がある人ならまた聞いてくるはずだからだ。


私はワクワクが止まらず夕食の時間まで落ち着かなかった。紅茶を飲んで落ち着きを取り戻していると、家族がやって来た。


お兄様とお姉様が少し速く入った来て
次にお父様がお母様をエスコートしながら入ってきた。皆で揃って食べるご飯は久しぶりだ。


「お父様夕食を一緒に出来て嬉しいです。」


花も綻ぶ様にお姉様が微笑みながら言う



「お父様後からゆっくりお話しましょう」


お兄様はハニカミながら話をする。



「あらあら私の旦那様は人気者ね」


お母様は聖母の様に微笑んでいる。



「お父様今日は港で珍しい物を見つけたので夕食に出して貰う予定なのです。お父様の疲れが少しでも取れると良いんですが。」


これは・・5歳のセリフでは無い。だけどお父様も夜遅く迄仕事しているので、疲れは明日には無くして欲しい、


お父様は感動して泣きそうだ、何だろ?ジリジリ私に近づいてくる。身体がビクッとなるだがここはお父様を労わなきゃいけないと思い、いつもはお父様がギュっとするのだけれど、私からギュしに行く事にした。


お父様っと恥ずかしさから、赤面しているだろう顔と手を広げてバシッとお父様に抱きつくと、
泣きそうになってるお父様が抱き上げてくれて、


「皆ありがとうありがとう。」


っとお礼を言っていた。
うぅ…お父様イケメンが近いです。そして頬っぺたスリスリはダメです!アーロンは何を言ったのでしょうか?私は恥ずかしくなって「今日だけですからね!」っと言い今日だけは頬っぺをグリグリされ捧げた。


お父様の頬っぺが離れた頃。お父様がおもむろにこれをっと私に渡した。何だかとても豪華な封筒だったが私が首を傾げて困っていると、


「今度王太子様の婚約者を決めるお茶会があるんだそれの招待状だよ。トゥカーナ出る?」


えっ?出る?ってどうゆう事?王族の招待って拒否権あるの?


「大丈夫だ行きたくないなら行かなくても良いよ?」


ブラックお父様が降臨している
私は首をフルフルさせて出る事を了承する。


「いいえお茶会行ってみたいです。」


むしろ王太子に会わずにお茶会したいがそれは無理っぽい婚約者を決めるお茶会だものね。

開催日を聞いたら3日後だった。そんなに急なの?なぜに?


お母様がそろそろご飯食べましょ!っと合図をして私達は夕食を食べる事に。


メインの料理での一品に塩焼きが出て、家族が困った顔をしている。私は塩焼きの食べ方を伝授をし、カボスの使い方、醤油の使い方を言う。


「塩焼きは最初はそのままで食べて、次にカボスや醤油を掛けてください。醤油は掛けすぎると塩っぱくなるので少しだけ掛けて後は好みで掛けてください」


家族は私が考えた料理を恐る恐る口にして、お父様はカボスをたっぷり目、お母様は素材の味そのままを楽しみ、後半にカボスと醤油で楽しんでいた。兄様はカボスはダメだったらしく、醤油たっぷり目だ、姉様はカボスと醤油少しづつだった。


私も塩焼きを半分程食べてカボスたっぷりの醤油チョロだけして、食べた。ん~美味しいけど、塩焼きは魚の皮のパリパリを楽しむ物だと思うので、こちらも要検討だろう。まずは料理長達にこの美味しさを実感させねばっと心に誓うのだった。


食事も終わりお茶を入れてもらい、家族団欒を過ごす。


「トゥカーナはあの料理をどこで知ったの?」


兄様がそんな事を言い出したので、皆興味津々って顔になっている。


「夢の中で食べたのです。」


私は決めた設定をそのまま言う。これならボロは出ないはずだ。


「トゥカーナは相変わらず食いしん坊ね」


姉様はクスクス笑っているが、私はけして食いしん坊ではないのだ!多分.......


今日行った港の話をしたり、レストランの話をしたり、お茶っ葉の話をした時に私はふっと思い出した。


「紅茶ではないのだけど新しいお茶を考えたのです」


家族がポカン?とするけど、私は悪役令嬢として、国外追放か領地の二度と出れない塔に入るの予定なので、その前に少しでも足掻きたかった。


「今日はその新しいお茶を出す事は出来る?」


と、兄様が食いつく。
そうか今日なら家族は揃っているし、お茶っ葉どうなってるのか分からない為、ロッテにお茶っ葉を持ってきて貰うことにした。

..............


ザルに広がったお茶っ葉を見て何だか家族は難しい顔をしている。お母様は領主らしく、


「発酵が足りないわね。。こんな緑色見た事が無いわ。でも香りは良いわね」


お母様は香りで分かる?!凄い!
兄様も嫡男らしく、何だか分からないらしく


「僕も余り見た事ないや。これは本当に紅茶の葉?」


「二人で頑張って摘んだのですよフフフ。色々と聞いて楽しかったですね」


姉様は微笑んでいた。
お父様はガン見だ。

私は皆が飲みたいと言う視線に耐えられず、お茶を入れることにした。
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