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旅-tabi-4
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少し上り坂になっている道を進んでいく。
樹矢が前に出て歩く姿を撮ったり、お店に気を取られてる横顔、俺を見て嬉しそうに笑う顔。
色々な表情を切り取る。
「あっ…ここの道入って行きましょう。」
少し狭い、路地裏を指差して誘導する。
「ここ?何があるの?」
「いいから歩いて。」
背中を軽く押してゆっくりと人気の無い道に入っていく。大人が一人分の幅しかなく、俺と樹矢は前後にぴったりと並ぶ。左右には建物の壁が立ちはだかり、日差しが入らないからか空気がさっきまでと違い少し冷たい気がする。
「なんか、秘密の冒険みたいだね?」
不安よりもワクワクしている様子の樹矢は、俺の手をさらっと取って、歩き続ける。
大きな背中を見続けて、俺は歩幅を合わせるように追いかける。顔は見えないけど、きっと彼の瞳は前を真っ直ぐに見つめている。
迷いなんかない。立ち止まる必要もない。なぜなら俺といるから…。なんてきっと彼のバカらしい理屈で…。
「あっ…。」
しばらく歩くと左右の壁が無くなり、視界が一気に開けた。
「あれ…。お店?」
そこに現れたのは、看板は錆擦れて窓ガラスも曇っていて中は見えないが、確かにお店らしき家があった。
更に歩いて近くまで来ると、煎ったコーヒーの香りとほんのり甘いバニラの香りがした。
「なんか、ヘンゼルとグレーテルみたいだね?」
「いや俺達、迷子ではないけどな?」
「確かにー!このお店?入っていいの??」
「あ、あぁ。アポは取ってる。」
樹矢が前に出て歩く姿を撮ったり、お店に気を取られてる横顔、俺を見て嬉しそうに笑う顔。
色々な表情を切り取る。
「あっ…ここの道入って行きましょう。」
少し狭い、路地裏を指差して誘導する。
「ここ?何があるの?」
「いいから歩いて。」
背中を軽く押してゆっくりと人気の無い道に入っていく。大人が一人分の幅しかなく、俺と樹矢は前後にぴったりと並ぶ。左右には建物の壁が立ちはだかり、日差しが入らないからか空気がさっきまでと違い少し冷たい気がする。
「なんか、秘密の冒険みたいだね?」
不安よりもワクワクしている様子の樹矢は、俺の手をさらっと取って、歩き続ける。
大きな背中を見続けて、俺は歩幅を合わせるように追いかける。顔は見えないけど、きっと彼の瞳は前を真っ直ぐに見つめている。
迷いなんかない。立ち止まる必要もない。なぜなら俺といるから…。なんてきっと彼のバカらしい理屈で…。
「あっ…。」
しばらく歩くと左右の壁が無くなり、視界が一気に開けた。
「あれ…。お店?」
そこに現れたのは、看板は錆擦れて窓ガラスも曇っていて中は見えないが、確かにお店らしき家があった。
更に歩いて近くまで来ると、煎ったコーヒーの香りとほんのり甘いバニラの香りがした。
「なんか、ヘンゼルとグレーテルみたいだね?」
「いや俺達、迷子ではないけどな?」
「確かにー!このお店?入っていいの??」
「あ、あぁ。アポは取ってる。」
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