117 / 296
そして全能神は愉快犯となった
【96話】
しおりを挟む
2月14日。
この日は特別な日である。
国によってまちまちだが、基本この日は気になる異性(まぁ同性の場合もあるだろうが)に告白しても良い日になっている。
何気に神話時代から続いている記念日だ。
そしてソレは天界でも変わらないらしい。
「ほう、中々の数を貰ったなクオン」
執務室のクオンの机にはどっさりチョコレートが山積みになっていた。
「地上に居た頃より増えてるのは何故だ…?」
それはクオンが優秀だからである。
何せ愉快犯な全能神は仕事は出来るが無駄に厄介事を招いてくれる。
王宮を抜け出すなんてしょっちゅうだ。
その全能神の首根っこを掴んで王宮に連れ戻しす事が出来る唯一がクオンである。
仕事が出来て顔が良くて頼りになる。
何と言う優良物件か。
マロンと言う将来を誓い合った少女が存在しても、お姉さま方はチャンスをものにしようと、こういう時にアピールをかかさない。
マロンがまだ幼い事も理由の1つだろう。
成人するまでは清いお付き合い宣言も本人たちがしているので、後2年半。
チャンスはまだまだあると立候補する女性は少なくない。
勿論クオンはマロン一筋であるので靡いたりしないが。
しかしマロンにとっては何とも言えない歯痒さがある。
早く大人になりたい。
偶にサイヒにポツリと愚痴をこぼす程度にはこの事態を面白くないと思っているようだ。
だが嫉妬しているのはマロンだけでない。
クオンだって王宮の男性に支持の熱いマロンにヤキモキしている。
頼むからあまり身内以外の胃袋を捕まえないでくれ、と言うやつだ。
実際マロンは執務室で武官たちにお茶(ちょっとした茶菓子セットだ)を入れたりいしているので、皆すっかり骨抜きだ。
ついてくる茶菓子は全部マロンの手作り。
サイヒに作るついでの余りだが、コレが旨い。
全能神に献上されている茶菓子だ。
不味いはずがない。
実際マロンにモーションをかけようとする輩は居るが、秘密裏にサイヒによってのされている。
全能神様は心友に対しては物凄い過保護なのである。
まぁクオンのあずかり知らぬところではあるが。
「で、食べるのか?」
「返事はするが食べはしない。心を捧げた人がいるのに思わせぶりな態度をとるのは逆に失礼だろう」
何とも模範解答である。
サイヒに臆さずこれほど堂々とした態度も持てる魅力の一因である。
ちなみに男にもモテる。
ゲイ的なものでは無い。
男が男の男気に惚れると言うヤツだ。
クオンの言葉に何故か執務室の文官たちがうんうん、と頷いている。
女性にモテるが男にも嫌われない男。
それがこのクオンと言う男なのである。
だがチョコレートで困っているのはクオンだけではない。
何とも命知らずが居るものだが、全能神の伴侶であり魔王であるルークはこの何倍も貰っている。
部屋までチョコレートで埋まっている。
断りはするがチョコレートを粗末にも出来ない。
サイヒ命だがチョコレートをくれた相手の勇気に非道な真似はしたくない。
バレンタインは1年で1度、女の子が勇気を振り絞って好意を伝える事の出来る日なのだ。
その勇気をポイ、と捨てれる程ルークは非道ではない。
むしろ女の子に共感を抱く姿勢だ。
ちょっと頭の中が乙女すぎる魔王である。
まぁ優秀な側近であるクオンが何とかするだろう。
サイヒからの信頼は抜群である。
何せ心友なものでして。
それ以上に困った事が1つ。
「で、王宮の倉庫を2つ占領しているチョコレート諸々のプレゼントはどうするつもりだサイヒ?」
「うん、何の事だ?」
「空色の髪に翡翠の目のリリー・オブ・ザ・ヴァリー様宛のプレゼントが倉庫を2つ占領している。で、どうするつもりだサイヒ?」
クオンから冷たい冷気が発せられているようである。
それ程目つきが冷たい。
クオンは魔術適正がないので冷気を発するなど出来るはずが無いのに。
その冷気を執務室の者も感じた。
まじめな男は怒らすと怖いものなのである。
「ふむ、何だろうなソレは?」
「し・ら・じ・ら・し・い」
「ちょ、痛いぞクオン!」
グリグリとサイヒのこめかみに拳を押し付けるクオン。
絶対無敵の全能神様にこんな事が出来るのは彼だけである。
「ま、まぁ私は妊娠してるから甘いものは避けねばならんしな。何処かに寄付でもしていてくれ。宛先だけ確認してくれたら後に礼には行く」
「女心を弄ぶなよ?」
「弄んだ記憶は無いんだが?」
「妊娠した女が女からチョコレートを貰う時点で確実に誑かしているだろう!」
「いや、普通だ。何時も通り普通にしてたぞ?」
「ソレを誑かしていると言うのだ!」
「イタイタイタ、妊婦に暴力は良くないぞ!」
「これ位でお前の腹にダメージが行く訳がないだろうが!!」
そうして戯れるサイヒとクオンを見ながらはぁ、と小さく溜息をつく1人の姿があった。
:::
「で、ルークどうした浮かない顔をして?早くベッドに入らないか、寒いだろう?」
大きな天蓋付きベッドでふわふわの掛け布団を捲ってサイヒがルークを促す。
とうのルークは寝着で手を後ろにしたままモジモジとしている。
全く持って性別が逆に感じてしまうのは何故だろうか?
「いや、ちょっと部屋に忘れ物をしたか先に寝ていてくれ…」
「忘れ物とはその後ろに隠してるものを置いてくることか?」
「!?」
「甘い匂いがする。香しいな、私にくれるぬのかルーク」
ルークの頬がバラ色に染まる。
そして目がおどおどと視線を彷徨わせる。
その挙動すらサイヒには愛おしい。
「チョコは私の大好物だ。イチゴの香りもする。私は同じくらいイチゴも好きだぞ。どんなチョコを作ってくれたんだ?ルークが私の為に考えて作ってくれたのだろう?お前の手で食べさせてくれ」
「でも、妊娠中は甘いものは良くないと!」
「全知全能の能力が使える私が糖分を体に吸収されないように分解するなぞ造作もないことだ。心配せずともルークのチョコは私にも子供たちにも害にはならなんよ」
「だって昼間クオンに…」
「あんなのは詭弁だ」
「では何故倉庫のチョコレートは食べないのだ?」
「そんなもの、最愛から貰うチョコだけで満足いくからに決まっているからだ」
サイヒが目を細めて笑う。
その青銀の瞳に獰猛な光が見えた気がして、ルークは体まで熱くなる。
「くれぬのなら力づくで貰おうか?体が動かなくなるまでお前を嬲りつくすとしようルーク。チョコレートの前のルークの甘い声の前菜と言うのも悪くない」
クッ、とサイヒの唇が弧を描く。
それは酷く蠱惑的でルークは今までの経験からこのサイヒから逃げられないことを知っている。
だってもう足が動かないのだ。
だがルークにだって矜持はある。
「私は、メインディッシュにはしてくれないのか?チョコレートの方が本命か?」
潤んだエメラルドの瞳でルークがサイヒを見ながら問う。
それは唯一サイヒに勝ち目の出ない出目だ。
「ふふ、そうだな。お前がメインディッシュだ。だから早く私にお前の作った甘い菓子を食べさせておくれ」
「味の保証は出来ないからな……」
ベッドの上にルークが乗り上げラッピングされたチョコレートを出す。
ただ単にイチゴをチョコでコーティングしたもの。
パティシェやマロンが作る様な腕はルークには無い。
だがサイヒが食べたいと思うのはルークの作ったチョコだけだ。
1粒、ルークが指でつまんでサイヒの唇にチョコを運ぶ。
それをルークの指ごとサイヒが口に含む。
チョコレートを舌で溶かしながらルークの指も舌で弄ぶ。
「サイヒ……」
何時まで経っても色事に慣れない伴侶に気分を良くしながら、サイヒは2粒目のチョコをルークに口に入れるよう視線だけで促した。
この日は特別な日である。
国によってまちまちだが、基本この日は気になる異性(まぁ同性の場合もあるだろうが)に告白しても良い日になっている。
何気に神話時代から続いている記念日だ。
そしてソレは天界でも変わらないらしい。
「ほう、中々の数を貰ったなクオン」
執務室のクオンの机にはどっさりチョコレートが山積みになっていた。
「地上に居た頃より増えてるのは何故だ…?」
それはクオンが優秀だからである。
何せ愉快犯な全能神は仕事は出来るが無駄に厄介事を招いてくれる。
王宮を抜け出すなんてしょっちゅうだ。
その全能神の首根っこを掴んで王宮に連れ戻しす事が出来る唯一がクオンである。
仕事が出来て顔が良くて頼りになる。
何と言う優良物件か。
マロンと言う将来を誓い合った少女が存在しても、お姉さま方はチャンスをものにしようと、こういう時にアピールをかかさない。
マロンがまだ幼い事も理由の1つだろう。
成人するまでは清いお付き合い宣言も本人たちがしているので、後2年半。
チャンスはまだまだあると立候補する女性は少なくない。
勿論クオンはマロン一筋であるので靡いたりしないが。
しかしマロンにとっては何とも言えない歯痒さがある。
早く大人になりたい。
偶にサイヒにポツリと愚痴をこぼす程度にはこの事態を面白くないと思っているようだ。
だが嫉妬しているのはマロンだけでない。
クオンだって王宮の男性に支持の熱いマロンにヤキモキしている。
頼むからあまり身内以外の胃袋を捕まえないでくれ、と言うやつだ。
実際マロンは執務室で武官たちにお茶(ちょっとした茶菓子セットだ)を入れたりいしているので、皆すっかり骨抜きだ。
ついてくる茶菓子は全部マロンの手作り。
サイヒに作るついでの余りだが、コレが旨い。
全能神に献上されている茶菓子だ。
不味いはずがない。
実際マロンにモーションをかけようとする輩は居るが、秘密裏にサイヒによってのされている。
全能神様は心友に対しては物凄い過保護なのである。
まぁクオンのあずかり知らぬところではあるが。
「で、食べるのか?」
「返事はするが食べはしない。心を捧げた人がいるのに思わせぶりな態度をとるのは逆に失礼だろう」
何とも模範解答である。
サイヒに臆さずこれほど堂々とした態度も持てる魅力の一因である。
ちなみに男にもモテる。
ゲイ的なものでは無い。
男が男の男気に惚れると言うヤツだ。
クオンの言葉に何故か執務室の文官たちがうんうん、と頷いている。
女性にモテるが男にも嫌われない男。
それがこのクオンと言う男なのである。
だがチョコレートで困っているのはクオンだけではない。
何とも命知らずが居るものだが、全能神の伴侶であり魔王であるルークはこの何倍も貰っている。
部屋までチョコレートで埋まっている。
断りはするがチョコレートを粗末にも出来ない。
サイヒ命だがチョコレートをくれた相手の勇気に非道な真似はしたくない。
バレンタインは1年で1度、女の子が勇気を振り絞って好意を伝える事の出来る日なのだ。
その勇気をポイ、と捨てれる程ルークは非道ではない。
むしろ女の子に共感を抱く姿勢だ。
ちょっと頭の中が乙女すぎる魔王である。
まぁ優秀な側近であるクオンが何とかするだろう。
サイヒからの信頼は抜群である。
何せ心友なものでして。
それ以上に困った事が1つ。
「で、王宮の倉庫を2つ占領しているチョコレート諸々のプレゼントはどうするつもりだサイヒ?」
「うん、何の事だ?」
「空色の髪に翡翠の目のリリー・オブ・ザ・ヴァリー様宛のプレゼントが倉庫を2つ占領している。で、どうするつもりだサイヒ?」
クオンから冷たい冷気が発せられているようである。
それ程目つきが冷たい。
クオンは魔術適正がないので冷気を発するなど出来るはずが無いのに。
その冷気を執務室の者も感じた。
まじめな男は怒らすと怖いものなのである。
「ふむ、何だろうなソレは?」
「し・ら・じ・ら・し・い」
「ちょ、痛いぞクオン!」
グリグリとサイヒのこめかみに拳を押し付けるクオン。
絶対無敵の全能神様にこんな事が出来るのは彼だけである。
「ま、まぁ私は妊娠してるから甘いものは避けねばならんしな。何処かに寄付でもしていてくれ。宛先だけ確認してくれたら後に礼には行く」
「女心を弄ぶなよ?」
「弄んだ記憶は無いんだが?」
「妊娠した女が女からチョコレートを貰う時点で確実に誑かしているだろう!」
「いや、普通だ。何時も通り普通にしてたぞ?」
「ソレを誑かしていると言うのだ!」
「イタイタイタ、妊婦に暴力は良くないぞ!」
「これ位でお前の腹にダメージが行く訳がないだろうが!!」
そうして戯れるサイヒとクオンを見ながらはぁ、と小さく溜息をつく1人の姿があった。
:::
「で、ルークどうした浮かない顔をして?早くベッドに入らないか、寒いだろう?」
大きな天蓋付きベッドでふわふわの掛け布団を捲ってサイヒがルークを促す。
とうのルークは寝着で手を後ろにしたままモジモジとしている。
全く持って性別が逆に感じてしまうのは何故だろうか?
「いや、ちょっと部屋に忘れ物をしたか先に寝ていてくれ…」
「忘れ物とはその後ろに隠してるものを置いてくることか?」
「!?」
「甘い匂いがする。香しいな、私にくれるぬのかルーク」
ルークの頬がバラ色に染まる。
そして目がおどおどと視線を彷徨わせる。
その挙動すらサイヒには愛おしい。
「チョコは私の大好物だ。イチゴの香りもする。私は同じくらいイチゴも好きだぞ。どんなチョコを作ってくれたんだ?ルークが私の為に考えて作ってくれたのだろう?お前の手で食べさせてくれ」
「でも、妊娠中は甘いものは良くないと!」
「全知全能の能力が使える私が糖分を体に吸収されないように分解するなぞ造作もないことだ。心配せずともルークのチョコは私にも子供たちにも害にはならなんよ」
「だって昼間クオンに…」
「あんなのは詭弁だ」
「では何故倉庫のチョコレートは食べないのだ?」
「そんなもの、最愛から貰うチョコだけで満足いくからに決まっているからだ」
サイヒが目を細めて笑う。
その青銀の瞳に獰猛な光が見えた気がして、ルークは体まで熱くなる。
「くれぬのなら力づくで貰おうか?体が動かなくなるまでお前を嬲りつくすとしようルーク。チョコレートの前のルークの甘い声の前菜と言うのも悪くない」
クッ、とサイヒの唇が弧を描く。
それは酷く蠱惑的でルークは今までの経験からこのサイヒから逃げられないことを知っている。
だってもう足が動かないのだ。
だがルークにだって矜持はある。
「私は、メインディッシュにはしてくれないのか?チョコレートの方が本命か?」
潤んだエメラルドの瞳でルークがサイヒを見ながら問う。
それは唯一サイヒに勝ち目の出ない出目だ。
「ふふ、そうだな。お前がメインディッシュだ。だから早く私にお前の作った甘い菓子を食べさせておくれ」
「味の保証は出来ないからな……」
ベッドの上にルークが乗り上げラッピングされたチョコレートを出す。
ただ単にイチゴをチョコでコーティングしたもの。
パティシェやマロンが作る様な腕はルークには無い。
だがサイヒが食べたいと思うのはルークの作ったチョコだけだ。
1粒、ルークが指でつまんでサイヒの唇にチョコを運ぶ。
それをルークの指ごとサイヒが口に含む。
チョコレートを舌で溶かしながらルークの指も舌で弄ぶ。
「サイヒ……」
何時まで経っても色事に慣れない伴侶に気分を良くしながら、サイヒは2粒目のチョコをルークに口に入れるよう視線だけで促した。
13
お気に入りに追加
4,976
あなたにおすすめの小説
婚約者のいる側近と婚約させられた私は悪の聖女と呼ばれています。
鈴木べにこ
恋愛
幼い頃から一緒に育ってきた婚約者の王子ギルフォードから婚約破棄を言い渡された聖女マリーベル。
突然の出来事に困惑するマリーベルをよそに、王子は自身の代わりに側近である宰相の息子ロイドとマリーベルを王命で強制的に婚約させたと言い出したのであった。
ロイドに愛する婚約者がいるの事を知っていたマリーベルはギルフォードに王命を取り下げるように訴えるが聞いてもらえず・・・。
カクヨム、小説家になろうでも連載中。
※最初の数話はイジメ表現のようなキツイ描写が出てくるので注意。
初投稿です。
勢いで書いてるので誤字脱字や変な表現が多いし、余裕で気付かないの時があるのでお気軽に教えてくださるとありがたいです٩( 'ω' )و
気分転換もかねて、他の作品と同時連載をしています。
【書庫の幽霊王妃は、貴方を愛することができない。】
という作品も同時に書いているので、この作品が気に入りましたら是非読んでみてください。
勘当されたい悪役は自由に生きる
雨野
恋愛
難病に罹り、15歳で人生を終えた私。
だが気がつくと、生前読んだ漫画の貴族で悪役に転生していた!?タイトルは忘れてしまったし、ラストまで読むことは出来なかったけど…確かこのキャラは、家を勘当され追放されたんじゃなかったっけ?
でも…手足は自由に動くし、ご飯は美味しく食べられる。すうっと深呼吸することだって出来る!!追放ったって殺される訳でもなし、貴族じゃなくなっても問題ないよね?むしろ私、庶民の生活のほうが大歓迎!!
ただ…私が転生したこのキャラ、セレスタン・ラサーニュ。悪役令息、男だったよね?どこからどう見ても女の身体なんですが。上に無いはずのモノがあり、下にあるはずのアレが無いんですが!?どうなってんのよ!!?
1話目はシリアスな感じですが、最終的にはほのぼの目指します。
ずっと病弱だったが故に、目に映る全てのものが輝いて見えるセレスタン。自分が変われば世界も変わる、私は…自由だ!!!
主人公は最初のうちは卑屈だったりしますが、次第に前向きに成長します。それまで見守っていただければと!
愛され主人公のつもりですが、逆ハーレムはありません。逆ハー風味はある。男装主人公なので、側から見るとBLカップルです。
予告なく痛々しい、残酷な描写あり。
サブタイトルに◼️が付いている話はシリアスになりがち。
小説家になろうさんでも掲載しております。そっちのほうが先行公開中。後書きなんかで、ちょいちょいネタ挟んでます。よろしければご覧ください。
こちらでは僅かに加筆&話が増えてたりします。
本編完結。番外編を順次公開していきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
私は幼い頃に死んだと思われていた侯爵令嬢でした
さこの
恋愛
幼い頃に誘拐されたマリアベル。保護してくれた男の人をお母さんと呼び、父でもあり兄でもあり家族として暮らしていた。
誘拐される以前の記憶は全くないが、ネックレスにマリアベルと名前が記されていた。
数年後にマリアベルの元に侯爵家の遣いがやってきて、自分は貴族の娘だと知る事になる。
お母さんと呼ぶ男の人と離れるのは嫌だが家に戻り家族と会う事になった。
片田舎で暮らしていたマリアベルは貴族の子女として学ぶ事になるが、不思議と読み書きは出来るし食事のマナーも悪くない。
お母さんと呼ばれていた男は何者だったのだろうか……? マリアベルは貴族社会に馴染めるのか……
っと言った感じのストーリーです。
【完結】中継ぎ聖女だとぞんざいに扱われているのですが、守護騎士様の呪いを解いたら聖女ですらなくなりました。
氷雨そら
恋愛
聖女召喚されたのに、100年後まで魔人襲来はないらしい。
聖女として異世界に召喚された私は、中継ぎ聖女としてぞんざいに扱われていた。そんな私をいつも守ってくれる、守護騎士様。
でも、なぜか予言が大幅にずれて、私たちの目の前に、魔人が現れる。私を庇った守護騎士様が、魔神から受けた呪いを解いたら、私は聖女ですらなくなってしまって……。
「婚約してほしい」
「いえ、責任を取らせるわけには」
守護騎士様の誘いを断り、誰にも迷惑をかけないよう、王都から逃げ出した私は、辺境に引きこもる。けれど、私を探し当てた、聖女様と呼んで、私と一定の距離を置いていたはずの守護騎士様の様子は、どこか以前と違っているのだった。
元守護騎士と元聖女の溺愛のち少しヤンデレ物語。
小説家になろう様にも、投稿しています。
はっきり言ってカケラも興味はございません
みおな
恋愛
私の婚約者様は、王女殿下の騎士をしている。
病弱でお美しい王女殿下に常に付き従い、婚約者としての交流も、マトモにしたことがない。
まぁ、好きになさればよろしいわ。
私には関係ないことですから。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
乙女ゲームの世界に転生した!攻略対象興味ないので自分のレベル上げしていたら何故か隠しキャラクターに溺愛されていた
ノアにゃん
恋愛
私、アリスティーネ・スティアート、
侯爵家であるスティアート家の第5子であり第2女です
そして転生者、笹壁 愛里寿(ささかべ ありす)です、
はっきり言ってこの乙女ゲーム楽しかった!
乙女ゲームの名は【熱愛!育ててプリンセス!】
約して【熱プリ】
この乙女ゲームは好感度を上げるだけではなく、
最初に自分好みに設定したり、特化魔法を選べたり、
RPGみたいにヒロインのレベルを上げたりできる、
個人的に最高の乙女ゲームだった!
ちなみにセーブしても一度死んだらやり直しという悲しい設定も有った、
私は熱プリ世界のモブに転生したのでレベルを上げを堪能しますか!
ステータスオープン!
あれ?
アイテムボックスオープン!
あれれ?
メイクボックスオープン!
あれれれれ?
私、前世の熱プリのやり込んだステータスや容姿、アイテム、ある‼
テイム以外すべて引き継いでる、
それにレベルMAX超えてもモンスター狩ってた分のステータス上乗せ、
何故か神々に寵愛されし子、王に寵愛されし子、
あ、この世界MAX99じゃないんだ、、、
あ、チートですわ、、、
※2019/ 7/23 21:00 小説投稿ランキングHOT 8位ありがとうございます‼
※2019/ 7/24 6:00 小説投稿ランキングHOT 4位ありがとうございます‼
※2019/ 7/24 12:00 小説投稿ランキングHOT 3位ありがとうございます‼
※2019/ 7/24 21:00 小説投稿ランキングHOT 2位ありがとうございます‼
お気に入り登録1,000突破ありがとうございます‼
初めてHOT 10位以内入れた!嬉しい‼
【書籍化決定】断罪後の悪役令嬢に転生したので家事に精を出します。え、野獣に嫁がされたのに魔法が解けるんですか?
氷雨そら
恋愛
皆さまの応援のおかげで、書籍化決定しました!
気がつくと怪しげな洋館の前にいた。後ろから私を乱暴に押してくるのは、攻略対象キャラクターの兄だった。そこで私は理解する。ここは乙女ゲームの世界で、私は断罪後の悪役令嬢なのだと、
「お前との婚約は破棄する!」というお約束台詞が聞けなかったのは残念だったけれど、このゲームを私がプレイしていた理由は多彩な悪役令嬢エンディングに惚れ込んだから。
しかも、この洋館はたぶんまだ見ぬプレミアム裏ルートのものだ。
なぜか、新たな婚約相手は現れないが、汚れた洋館をカリスマ家政婦として働いていた経験を生かしてぴかぴかにしていく。
そして、数日後私の目の前に現れたのはモフモフの野獣。そこは「野獣公爵断罪エンド!」だった。理想のモフモフとともに、断罪後の悪役令嬢は幸せになります!
✳︎ 小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる