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【36話】
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時を戻そう。
サイヒが《リリー・オブ・ザ・ヴァリー》として会場で戦っていたその頃。
皇族用の特別観覧席に賓客として招かれていた”カカンの聖女”マーガレットは困惑していた。
なぜ消えた妹がこの場に居るのかと。
そして皇族側からの好奇の視線。
「聖女殿。あの《リリー・オブ・ザ・ヴァリー》と言う者、聖女殿と同じ髪と瞳の色合い。花の名前。もしかしなくても身内であるか?」
皇帝がギラギラした瞳でマーガレットに問いかけた。
”武王”とまで言われた皇帝は大の戦好きだ。
そして強い者が好きだ。
皇帝の目にはサイヒがどれほどの実力者なのかすぐに看破した。
2つ名を持つ現役騎士を、子供をあやすよりも簡単にあしらうその実力。
皇帝はすっかり《リリー・オブ・ザ・ヴァリー》に興味深々だった。
「はい、あの者は…私の双子の妹に当たります」
「「「「………な、なにーーーーーっ!?」」」」
皇族の叫びがハモった。
「聖女様!弟の間違いではありませんこと!?」
「いいえ、まごうことなき妹です」
カスタットの問いにマーガレットが答える。
その言葉にカスタットは眩暈を感じた。
よほど《リリー・オブ・ザ・ヴァリー》が好みだったようだ。
「何と!聖女殿と血を分け合っているだけなく女だとは!?あれほどの実力者、男でもそうそうおらぬ!あの美しい外見に凄まじい戦闘能力。余が20年若ければ間違いなく求婚を申し込んだぞ!!」
「あらあらまぁまぁ、陛下はあのような女子がお好みなのですね」
ふふふ、と淑やかに笑う皇妃の目は笑っていない。
正直言って怖い。
「いや、求婚と言っても側室だ!正妃に選ぶのはいつの世でも其方であるぞ!」
「あらあら、陛下額に汗をかいておられますわよ。今日は暑いですものね」
「そうだな、些か暑いな!!」
いや、今日は快適な気温だ。
湿度も高くなくジメジメもしていない。
吹く風が肌に当たると心地良い。
明らかに皇帝の汗は冷や汗であろう。
それを突っ込める者はこの場には居なかった。
「昔から妹は男装で暴れまわるのが好きで…まさか帝国の武道大会に男装で試合に出るまでは想像つきませんでしたけど。お恥ずかしい限りです」
「いや、強い女子も良いではないか!生憎私の好みとは離れているが息子の妃の1人としては是非迎えたいものだ!きっと強き子が産まれるであろう!!」
「まぁ、あの子は確かに戦闘は得意ですが淑女としてのマナーは正直良いとは言えません。皇太子殿下の妃の身など、あの子には荷が重すぎます」
「淑女のたしなみはこれから覚えればよい。何なら連れ歩くのは他の妃にさせれば良いではないか!あの強さ、美しさ!是非我が皇族の血に加えたい!!」
皇帝は目を輝かせている。
男であれば精々騎士としての役割を与えるぐらいしか出来ないだろう。
だが女であれば、己の血の系譜に加える事が出来る。
皇帝は皇太子の妃にサイヒを迎え入れる気満々だ。
流石の皇帝も”その息子が妃にしたい女の「嫁」にされそうだ”とは思いもしていないようだ。
「ローズ王太子。其方の婚約者の妹を余の息子の妃にくれぬだろうか?」
鋭い眼光。
流石は”武王”と呼ばれた男である。
質問形式だがその言葉は「否」と言わせぬ覇気に満ちていた。
だがローズとて並みの王太子では無いのだ。
その精神力も能力も桁外れだ。
カカンが平和な国だからその能力を発揮する事は無い。
だが生まれたのが帝国であったなら次代の”武王”として呼び声高い皇子になっていたであろう。
事実、皇帝の圧にローズは屈していない。
「申し訳ありません皇帝陛下。あの者は元聖女であり、私の元婚約者でもあります。カカンは帝国と違いそれ程力を持った国ではありません。あの者以外なら喜んで妃に出しますが、流石に強すぎる力を持ったあの者を私の一存で帝国に差し出すのは無理であります」
強い視線が皇帝を見据える。
本来なら並みの大きさの王国の一皇子の言葉など皇帝は鼻にもかけぬであろう。
だがローズの強い眼差しに皇帝は好意を感じた。
男でも女でも皇帝は強きものが好きだ。
強さを持ったローズで無ければ首が吹っ飛んでもおかしくない発言であった。
「何と元聖女!そして王太子の元婚約者!戦いに特化しているだけでなく法力まで使いこなすか!ますます欲しくなった!だが王太子の言葉も理解できる。あの者1人で国の力がバランスを崩しかねんからな!だが法術を使える上にあの戦闘能力。真に我が王家に欲しい血だ!」
流石に「寄越せ」とは皇帝も言わなかった。
これは国と国の武力無き闘いだと皇帝は分かっているからだ。
”武王”と呼ばれていても皇帝は愚直ではない。
引き際も駆け引きも知っているのだ。
それにサイヒは”宦官のサイヒ”と”カカンの元聖女”がイコールで結ばれないよう、あえて髪と瞳の色を変えている。
色合いが変わるだけで随分と印象は変わるものだ。
《リリー・オブ・ザ・ヴァリー》が女と気づかれるかどうかは分からないが、自分の傍に置きたいと思うものが現れた時の事を考え、何時でも姿を《リリー・オブ・ザ・ヴァリー》を捨てる気でいるのだ。
それに皇帝が直にサイヒにルークの第4妃に命じたとしてもサイヒは首を縦に振らない。
サイヒは後宮に入る気など更々ない。
自分以外の者が同列に居るなどサイヒの望むものでは無い。
ルークとの愛を育むなら今の関係で充分だからだ。
半身と言う、婚姻よりも強い繋がり。
意外と嫉妬深いサイヒにとって婚姻よりも半身である方が大事なのだ。
寧ろ後宮に入れられて自由を無くすなどサイヒにとっては拷問に等しい。
サイヒは何より自由を愛している。
皇帝であろうとサイヒを縛り付ける事は不可能だ。
だがローズやマーガレットにとってはカカンに戻ってきて欲しいのが心情だ。
サイヒ自身を愛していることもあるが、国力としてもサイヒの存在は他の国へと出したくはない。
だから先程からローズとマーガレットはサイヒの事を”あの者””あの子”と呼び本名は読んでいない。
そして本来の髪色と瞳の色も皇帝には伝えていない。
「あぁだが良い!本当に良い女子だ!!これ程昂ぶるのは何時以来か?最後にした戦闘でもこれ程の昂ぶりを感じはしなかった!是非1度手合わせをしてみたいものだ!」
皇帝はワインを飲みながらギラギラと輝く目で《リリー・オブ・ザ・ヴァリー》を見ていた。
(お兄様が本当はお姉様で元カカンの聖女!?ではお兄様はルーク様との間に子を生せるではありませんか!ルーク様は男同士でも良いと思っているみたいですが、コレは報告しなければ!ルーク様、いえ殿下の心がお兄様に在り生涯を共にされたいなら、誰の邪魔も入らぬうちにお兄様の性別を殿下に伝えて、ちゃんと関係を結ばせないといけませんわ!!)
マロンはサイヒの性別こそ気付いていなかったが、ルークが皇太子である事は気づいていたのだ。
それでいてあの空間を愛おしく思っていたから口を噤んでいた。
ルークがサイヒに惚れているのは一目瞭然だった。
マロンにルークへの恋心は無い。
だからサイヒとルークの事は応援していた。
サイヒもルークを憎からず思っていたことは感じていた。
障害は性別だけだと思っていた。
だがサイヒは女であった。
なら正式にルークと婚姻することが出来る。
誰かの邪魔が入る前に、本人同士で関係を確固たるものにすべきだ。
皇帝に断りを入れてマロンは閲覧席を退出した。
幸いサイヒが授けてくれた【感知】のブローチをマロンは付けている。
これなら【認識阻害】がかかったルークも見つけられるはずだ。
ルークに真実を伝えるべく、マロンはサイヒの試合を最後まで見る事も無く閲覧席を退出し、一般客席に居るであろうルークの姿を探しに行くのだった。
サイヒが《リリー・オブ・ザ・ヴァリー》として会場で戦っていたその頃。
皇族用の特別観覧席に賓客として招かれていた”カカンの聖女”マーガレットは困惑していた。
なぜ消えた妹がこの場に居るのかと。
そして皇族側からの好奇の視線。
「聖女殿。あの《リリー・オブ・ザ・ヴァリー》と言う者、聖女殿と同じ髪と瞳の色合い。花の名前。もしかしなくても身内であるか?」
皇帝がギラギラした瞳でマーガレットに問いかけた。
”武王”とまで言われた皇帝は大の戦好きだ。
そして強い者が好きだ。
皇帝の目にはサイヒがどれほどの実力者なのかすぐに看破した。
2つ名を持つ現役騎士を、子供をあやすよりも簡単にあしらうその実力。
皇帝はすっかり《リリー・オブ・ザ・ヴァリー》に興味深々だった。
「はい、あの者は…私の双子の妹に当たります」
「「「「………な、なにーーーーーっ!?」」」」
皇族の叫びがハモった。
「聖女様!弟の間違いではありませんこと!?」
「いいえ、まごうことなき妹です」
カスタットの問いにマーガレットが答える。
その言葉にカスタットは眩暈を感じた。
よほど《リリー・オブ・ザ・ヴァリー》が好みだったようだ。
「何と!聖女殿と血を分け合っているだけなく女だとは!?あれほどの実力者、男でもそうそうおらぬ!あの美しい外見に凄まじい戦闘能力。余が20年若ければ間違いなく求婚を申し込んだぞ!!」
「あらあらまぁまぁ、陛下はあのような女子がお好みなのですね」
ふふふ、と淑やかに笑う皇妃の目は笑っていない。
正直言って怖い。
「いや、求婚と言っても側室だ!正妃に選ぶのはいつの世でも其方であるぞ!」
「あらあら、陛下額に汗をかいておられますわよ。今日は暑いですものね」
「そうだな、些か暑いな!!」
いや、今日は快適な気温だ。
湿度も高くなくジメジメもしていない。
吹く風が肌に当たると心地良い。
明らかに皇帝の汗は冷や汗であろう。
それを突っ込める者はこの場には居なかった。
「昔から妹は男装で暴れまわるのが好きで…まさか帝国の武道大会に男装で試合に出るまでは想像つきませんでしたけど。お恥ずかしい限りです」
「いや、強い女子も良いではないか!生憎私の好みとは離れているが息子の妃の1人としては是非迎えたいものだ!きっと強き子が産まれるであろう!!」
「まぁ、あの子は確かに戦闘は得意ですが淑女としてのマナーは正直良いとは言えません。皇太子殿下の妃の身など、あの子には荷が重すぎます」
「淑女のたしなみはこれから覚えればよい。何なら連れ歩くのは他の妃にさせれば良いではないか!あの強さ、美しさ!是非我が皇族の血に加えたい!!」
皇帝は目を輝かせている。
男であれば精々騎士としての役割を与えるぐらいしか出来ないだろう。
だが女であれば、己の血の系譜に加える事が出来る。
皇帝は皇太子の妃にサイヒを迎え入れる気満々だ。
流石の皇帝も”その息子が妃にしたい女の「嫁」にされそうだ”とは思いもしていないようだ。
「ローズ王太子。其方の婚約者の妹を余の息子の妃にくれぬだろうか?」
鋭い眼光。
流石は”武王”と呼ばれた男である。
質問形式だがその言葉は「否」と言わせぬ覇気に満ちていた。
だがローズとて並みの王太子では無いのだ。
その精神力も能力も桁外れだ。
カカンが平和な国だからその能力を発揮する事は無い。
だが生まれたのが帝国であったなら次代の”武王”として呼び声高い皇子になっていたであろう。
事実、皇帝の圧にローズは屈していない。
「申し訳ありません皇帝陛下。あの者は元聖女であり、私の元婚約者でもあります。カカンは帝国と違いそれ程力を持った国ではありません。あの者以外なら喜んで妃に出しますが、流石に強すぎる力を持ったあの者を私の一存で帝国に差し出すのは無理であります」
強い視線が皇帝を見据える。
本来なら並みの大きさの王国の一皇子の言葉など皇帝は鼻にもかけぬであろう。
だがローズの強い眼差しに皇帝は好意を感じた。
男でも女でも皇帝は強きものが好きだ。
強さを持ったローズで無ければ首が吹っ飛んでもおかしくない発言であった。
「何と元聖女!そして王太子の元婚約者!戦いに特化しているだけでなく法力まで使いこなすか!ますます欲しくなった!だが王太子の言葉も理解できる。あの者1人で国の力がバランスを崩しかねんからな!だが法術を使える上にあの戦闘能力。真に我が王家に欲しい血だ!」
流石に「寄越せ」とは皇帝も言わなかった。
これは国と国の武力無き闘いだと皇帝は分かっているからだ。
”武王”と呼ばれていても皇帝は愚直ではない。
引き際も駆け引きも知っているのだ。
それにサイヒは”宦官のサイヒ”と”カカンの元聖女”がイコールで結ばれないよう、あえて髪と瞳の色を変えている。
色合いが変わるだけで随分と印象は変わるものだ。
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それに皇帝が直にサイヒにルークの第4妃に命じたとしてもサイヒは首を縦に振らない。
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自分以外の者が同列に居るなどサイヒの望むものでは無い。
ルークとの愛を育むなら今の関係で充分だからだ。
半身と言う、婚姻よりも強い繋がり。
意外と嫉妬深いサイヒにとって婚姻よりも半身である方が大事なのだ。
寧ろ後宮に入れられて自由を無くすなどサイヒにとっては拷問に等しい。
サイヒは何より自由を愛している。
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だがローズやマーガレットにとってはカカンに戻ってきて欲しいのが心情だ。
サイヒ自身を愛していることもあるが、国力としてもサイヒの存在は他の国へと出したくはない。
だから先程からローズとマーガレットはサイヒの事を”あの者””あの子”と呼び本名は読んでいない。
そして本来の髪色と瞳の色も皇帝には伝えていない。
「あぁだが良い!本当に良い女子だ!!これ程昂ぶるのは何時以来か?最後にした戦闘でもこれ程の昂ぶりを感じはしなかった!是非1度手合わせをしてみたいものだ!」
皇帝はワインを飲みながらギラギラと輝く目で《リリー・オブ・ザ・ヴァリー》を見ていた。
(お兄様が本当はお姉様で元カカンの聖女!?ではお兄様はルーク様との間に子を生せるではありませんか!ルーク様は男同士でも良いと思っているみたいですが、コレは報告しなければ!ルーク様、いえ殿下の心がお兄様に在り生涯を共にされたいなら、誰の邪魔も入らぬうちにお兄様の性別を殿下に伝えて、ちゃんと関係を結ばせないといけませんわ!!)
マロンはサイヒの性別こそ気付いていなかったが、ルークが皇太子である事は気づいていたのだ。
それでいてあの空間を愛おしく思っていたから口を噤んでいた。
ルークがサイヒに惚れているのは一目瞭然だった。
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だからサイヒとルークの事は応援していた。
サイヒもルークを憎からず思っていたことは感じていた。
障害は性別だけだと思っていた。
だがサイヒは女であった。
なら正式にルークと婚姻することが出来る。
誰かの邪魔が入る前に、本人同士で関係を確固たるものにすべきだ。
皇帝に断りを入れてマロンは閲覧席を退出した。
幸いサイヒが授けてくれた【感知】のブローチをマロンは付けている。
これなら【認識阻害】がかかったルークも見つけられるはずだ。
ルークに真実を伝えるべく、マロンはサイヒの試合を最後まで見る事も無く閲覧席を退出し、一般客席に居るであろうルークの姿を探しに行くのだった。
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