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小話・季節ネタなど(後書き手の呟きとか)

毎日こっそり差し入れる予定♡2

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 ☆本日の酒の肴・生姜焼き☆

「生姜焼きならこの酒だな」

 セブンは生姜焼きを熱魔法で温め直し、リビングのローテーブルに置く。
 生姜焼きのお供にアルコールを選んでほろ酔いでなる予定だ。

 それにしても良い匂いだ。
 食欲がそそられる。
 本当は白飯といただくと言う手があったのだが、セブンは少しばかり食欲が落ちている状態なのだ。
 別に何処か体調が悪い訳ではない。 
 ただ単にサラ欠乏症である。

 そしてそのサラが作った生姜焼きはよりキラキラ輝いて見える。
 食欲が無くてもサラが作った料理の前ではお腹の虫も鳴き出しだす。

 庶民にしては大き目な家のセブン宅はワインセラーもある。
 もちろんワイン以外の酒も完備済みだ。
 最近ではこれを求めて全能神が降臨するくらいには酒の種類は多い。
 そして味もセブンが集めただけあって上等なものばかりだ。
 
 あまりサラたちの前では飲まないセブンだが、学生時代にはレオンハルトと共に学生寮で深夜にひっそりと酒飲みパーティーを開いたものだ。
 それはそれで楽しかった覚えがある。
 下ネタが多いのには困ったが。
 あの頃のセブンは性に対して何の興味も無かったのだから。
 何なら性に目覚めたのはここ最近である。

 そしてその対象は言うまでもなくサラである。

 そのサラが天界に行って2日目。
 すでにセブンはすさんでいた。
 全能神が差し入れを持ってくるまで目が死んでいた。
 診療所の患者さんたちはそれは恐怖した事だろう。
 目つきが鋭いセブンの眼は死んでいても怖い。
 早くサラには帰って来て欲しいものである。

 そしてワインセラーから持っていた酒は白ワインだ。

 豚の生姜焼きにはリースリングやシュナンブラン等の辛口白ワインがよく合う。
 程よい酸味と果実味が味を引き締め、美味しさを引き立ててくれる。
 ブドウの成熟度が高く、ほのかな甘みも持っているので、それがお醤油やみりんの甘味に同調するのだ。
 また玉ねぎの甘味にもぴったりである。

 本日の夜のお供(エロイ意味ではない)はアンジュー 白。

 蜂蜜レモンのような甘酸っぱさが印象的なロワールの辛口白ワイン。
 きりっとした酸味と果実味のある味わいは魚介類などにぴったりのオーガニックワインだ。

 淡く輝くレモンイエロー。

 グラスを近づけると、レモンや蜂蜜、様々なハーブの香り。
 またミネラルや、火打ち石のようなスモーキーなニュアンスも。
 華やかで清涼感あふれる中に、凝縮した果実味を感じる香り。

 口に含むと、キリッとした酸味が非常に爽やか。
 ただそれに負けないくらいの強い果実味もしっかりと感じる。
 清々しい酸味は余韻にまで続き、後味には心地よいミネラル感。
 まさに蜂蜜レモンのような可憐な甘酸っぱさに心魅かれる白である。

「サラが酒が飲めるようになったら俺が生姜焼きを作ってこの酒をすすめてやろう」

 ワインを嗜みながら食べる生姜焼きは美味しい。
 是非この時間をサラと共有したいと思う。
 そんな日を想像して、珍しくセブンにしては柔らかな笑顔を浮かべるのであった。
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