214 / 257
《185話》R-15
しおりを挟む
「セブンさん、私、怖い、です………」
「大丈夫だサラ、俺に任して力を抜いていろ」
「ん…」
サラの部屋のサラのベッドの上。
寝着のサラを押し倒すのはガウンを羽織ったセブンだ。
サラより厚着で余裕そうに見えてサラ的にはズルいと思う。
だが眼鏡を外し、素顔を露わにしたセブンは想像以上に綺麗な顔立ちをしていた。
切れ長の双眸。
よく見れば睫毛も長い。
す、と通った鼻筋に。
形の良い薄い唇。
その唇がサラの唇に重なる。
何度も何度も角度を変えて、まるでサラが唇を開くのを催促するような動きだ。
サラも知識だけはある。
大人のキスは舌を使うのだと。
おずおずと口を開く。
ぬる、とセブンの舌がサラの口内に侵入した。
口の中に別の生き物がいるようだ。
逃げるサラの舌を逃さないとばかりに追いかけて絡めてくる。
唾液が交じり合い、サラの口の端から流れる。
上顎を舌で擦られれば今まで感じた事のない不思議な感じがした。
良く分からないけど、擽ったいの延長線のような感じ。
ソレが何か分からないもどかしさ。
口内を蹂躙されて、下腹がキュンキュンと切なくなる。
雄を受け入れる準備がもう出来ているのだ。
サラの身体は、ちゃんと女の喜びを見出すことが出来るくらいに成長している。
「はぁ」
唇が離れて吐息が漏れた。
唇と唇の間に銀の糸が伝う。
それが唾液だと分かってサラは恥ずかしくなった。
視覚で淫靡さを教え込まれているようだ。
セブンの顔が下に降りてくる。
首筋。
デコルテ。
そして胸。
(はぅぅ…恥ずかしい、です………)
「サラ、綺麗だ」
「はううううううううううっ!!!」
ガバッ!
自分の悲鳴で目が覚めた。
何と言う破廉恥な夢を見てしまったのかと自己嫌悪。
セブンを好きだと言う事を自覚してその日の夜に見る夢ではない。
気が早いにも程がある。
幸いセブンはサラの珍妙な鳴き声では起きなかったらしい(昨夜全能神としこたま酒を飲んだのでぐっすり入眠中である)ので助かった。
今は顔を見るどころか扉越しで声を聞くのも恥ずかしい。
羞恥でサラの顔は真っ赤である。
いや、全身真っ赤で食べごろと言った感じだ。
「ん?」
そしてサラは下半身の不快感に気付いた。
「え、何か濡れ、て…」
寝着を捲って下半身を確かめる。
そしてべとべとに濡れてる下着を確認してしまった。
「はぅぅぅぅぅぅぅうっお漏らし、してしまった、で、すぅぅぅぅっ!!!」
どうやらサラには女は快感を感じると濡れる、と言う知識はなかったらしい。
「大丈夫だサラ、俺に任して力を抜いていろ」
「ん…」
サラの部屋のサラのベッドの上。
寝着のサラを押し倒すのはガウンを羽織ったセブンだ。
サラより厚着で余裕そうに見えてサラ的にはズルいと思う。
だが眼鏡を外し、素顔を露わにしたセブンは想像以上に綺麗な顔立ちをしていた。
切れ長の双眸。
よく見れば睫毛も長い。
す、と通った鼻筋に。
形の良い薄い唇。
その唇がサラの唇に重なる。
何度も何度も角度を変えて、まるでサラが唇を開くのを催促するような動きだ。
サラも知識だけはある。
大人のキスは舌を使うのだと。
おずおずと口を開く。
ぬる、とセブンの舌がサラの口内に侵入した。
口の中に別の生き物がいるようだ。
逃げるサラの舌を逃さないとばかりに追いかけて絡めてくる。
唾液が交じり合い、サラの口の端から流れる。
上顎を舌で擦られれば今まで感じた事のない不思議な感じがした。
良く分からないけど、擽ったいの延長線のような感じ。
ソレが何か分からないもどかしさ。
口内を蹂躙されて、下腹がキュンキュンと切なくなる。
雄を受け入れる準備がもう出来ているのだ。
サラの身体は、ちゃんと女の喜びを見出すことが出来るくらいに成長している。
「はぁ」
唇が離れて吐息が漏れた。
唇と唇の間に銀の糸が伝う。
それが唾液だと分かってサラは恥ずかしくなった。
視覚で淫靡さを教え込まれているようだ。
セブンの顔が下に降りてくる。
首筋。
デコルテ。
そして胸。
(はぅぅ…恥ずかしい、です………)
「サラ、綺麗だ」
「はううううううううううっ!!!」
ガバッ!
自分の悲鳴で目が覚めた。
何と言う破廉恥な夢を見てしまったのかと自己嫌悪。
セブンを好きだと言う事を自覚してその日の夜に見る夢ではない。
気が早いにも程がある。
幸いセブンはサラの珍妙な鳴き声では起きなかったらしい(昨夜全能神としこたま酒を飲んだのでぐっすり入眠中である)ので助かった。
今は顔を見るどころか扉越しで声を聞くのも恥ずかしい。
羞恥でサラの顔は真っ赤である。
いや、全身真っ赤で食べごろと言った感じだ。
「ん?」
そしてサラは下半身の不快感に気付いた。
「え、何か濡れ、て…」
寝着を捲って下半身を確かめる。
そしてべとべとに濡れてる下着を確認してしまった。
「はぅぅぅぅぅぅぅうっお漏らし、してしまった、で、すぅぅぅぅっ!!!」
どうやらサラには女は快感を感じると濡れる、と言う知識はなかったらしい。
0
お気に入りに追加
2,807
あなたにおすすめの小説
【完結】「俺は2番目に好きな女と結婚するんだ」と言っていた婚約者と婚約破棄したいだけだったのに、なぜか聖女になってしまいました
As-me.com
恋愛
完結しました。
とある日、偶然にも婚約者が「俺は2番目に好きな女と結婚するんだ」とお友達に楽しそうに宣言するのを聞いてしまいました。
例え2番目でもちゃんと愛しているから結婚にはなんの問題も無いとおっしゃっていますが……そんな婚約者様がとんでもない問題児だと発覚します。
なんてことでしょう。愛も無い、信頼も無い、領地にメリットも無い。そんな無い無い尽くしの婚約者様と結婚しても幸せになれる気がしません。
ねぇ、婚約者様。私はあなたと結婚なんてしたくありませんわ。絶対婚約破棄しますから!
あなたはあなたで、1番好きな人と結婚してくださいな。
※この作品は『「俺は2番目に好きな女と結婚するんだ」と婚約者が言っていたので、1番好きな女性と結婚させてあげることにしました。 』を書き直しています。内容はほぼ一緒ですが、細かい設定や登場人物の性格などを書き直す予定です。
【完結】「私は善意に殺された」
まほりろ
恋愛
筆頭公爵家の娘である私が、母親は身分が低い王太子殿下の後ろ盾になるため、彼の婚約者になるのは自然な流れだった。
誰もが私が王太子妃になると信じて疑わなかった。
私も殿下と婚約してから一度も、彼との結婚を疑ったことはない。
だが殿下が病に倒れ、その治療のため異世界から聖女が召喚され二人が愛し合ったことで……全ての運命が狂い出す。
どなたにも悪意はなかった……私が不運な星の下に生まれた……ただそれだけ。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します。
※他サイトにも投稿中。
※表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
※小説家になろうにて2022年11月19日昼、日間異世界恋愛ランキング38位、総合59位まで上がった作品です!
王子様は王妃の出産後すぐ離縁するつもりです~貴方が欲しいのは私の魔力を受け継ぐ世継ぎだけですよね?~
五月ふう
恋愛
ここはロマリア国の大神殿。ロマリア歴417年。雪が降りしきる冬の夜。
「最初から……子供を奪って……離縁するつもりだったのでしょう?」
ロマリア国王子エドワーズの妃、セラ・スチュワートは無表情で言った。セラは両手両足を拘束され、王子エドワーズの前に跪いている。
「……子供をどこに隠した?!」
質問には答えず、エドワーズはセラを怒鳴りつけた。背が高く黒い髪を持つ美しい王子エドワードの顔が、醜く歪んでいる。
「教えてあげない。」
その目には何の感情も浮かんでいない。セラは魔導士達が作る魔法陣の中央に座っていた。魔法陣は少しずつセラから魔力を奪っていく。
(もう……限界ね)
セラは生まれたときから誰よりも強い魔力を持っていた。その強い魔力は彼女から大切なものを奪い、不幸をもたらすものだった。魔力が人並み外れて強くなければ、セラはエドワーズの妃に望まれることも、大切な人と引き離されることもなかったはずだ。
「ちくしょう!もういいっ!セラの魔力を奪え!」
「良いのかしら?魔力がすべて失われたら、私は死んでしまうわよ?貴方の探し物は、きっと見つからないままになるでしょう。」
「魔力を失い、死にたくなかったら、子供の居場所を教えろ!」
「嫌よ。貴方には……絶対見つけられない場所に……隠しておいたから……。」
セラの体は白く光っている。魔力は彼女の生命力を維持するものだ。魔力がなくなれば、セラは空っぽの動かない人形になってしまう。
「もういいっ!母親がいなくなれば、赤子はすぐに見つかるっ。さあ、この死にぞこないから全ての魔力を奪え!」
広い神殿にエドワーズのわめき声が響いた。耳を澄ませば、ゴゴオオオという、吹雪の音が聞こえてくる。
(ねえ、もう一度だけ……貴方に会いたかったわ。)
セラは目を閉じて、大切な元婚約者の顔を思い浮かべる。彼はセラが残したものを見つけて、幸せになってくれるだろうか。
「セラの魔力をすべて奪うまで、あと少しです!」
魔法陣は目を開けていられないほどのまばゆい光を放っている。セラに残された魔力が根こそぎ奪われていく。もはや抵抗は無意味だった。
(ああ……ついに終わるのね……。)
ついにセラは力を失い、糸が切れた人形のようにその場に崩れ落ちた。
「ねえ、***…………。ずっと貴方を……愛していたわ……。」
彼の傍にいる間、一度も伝えたことのなかった想いをセラは最後にそっと呟いた。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
私も処刑されたことですし、どうか皆さま地獄へ落ちてくださいね。
火野村志紀
恋愛
あなた方が訪れるその時をお待ちしております。
王宮医官長のエステルは、流行り病の特効薬を第四王子に服用させた。すると王子は高熱で苦しみ出し、エステルを含めた王宮医官たちは罪人として投獄されてしまう。
そしてエステルの婚約者であり大臣の息子のブノワは、エステルを口汚く罵り婚約破棄をすると、王女ナデージュとの婚約を果たす。ブノワにとって、優秀すぎるエステルは以前から邪魔な存在だったのだ。
エステルは貴族や平民からも悪女、魔女と罵られながら処刑された。
それがこの国の終わりの始まりだった。
【完結】わたしの欲しい言葉
彩華(あやはな)
恋愛
わたしはいらない子。
双子の妹は聖女。生まれた時から、両親は妹を可愛がった。
はじめての旅行でわたしは置いて行かれた。
わたしは・・・。
数年後、王太子と結婚した聖女たちの前に現れた帝国の使者。彼女は一足の靴を彼らの前にさしだしたー。
*ドロッとしています。
念のためティッシュをご用意ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる