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その後

近未来からの来訪者10

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 かくかくしかじかまるまるぺけぺけ…。
 と言う事でオウマさんに事情を説明しました。

 蹲って泣いてるチビチャンに、しゃがんで視線を合わせて、オウマさんはチビチャンの頭を撫でました。

「ごめんなチビ公、俺を助けてくれたんだな」

「オウマシャンおこてない?」

「怒ってないよ」

「きらいになってなぁい?」

「嫌いに何てならないよ」

 既視感のあるセリフですが、そこはスルーしましょう。
 とにかく頭をわしゃわしゃ撫でられてチビチャンが嬉しそうです。
 どうやら”武神”VS”聖騎士団長”の戦いは避けられました。
 まぁ後で魔王がしれ、と何かするでしょうけど。
 あぁ見えて子煩悩のようですから魔王。

「で、俺が毒飲んで今日死ぬ訳なのん?」

「オーマシャん、きょーのむドクがーじゅーごねんごにこうかでる、だお」

「つーことはチビ公の時代の俺は絶賛死にかけ中?」

「そーなのだお!だーら、きょーおちゃのんだらだめーの」

 遅効性の毒、ですか。
 呪いも入っているかも知れないですね。
 出なければ魔王やエントビースドさんに解毒出来ない筈がありえませんから。

「でも今日飲まなくても明日飲まされるんじゃないん?」

「う”う”う”う”~~~~」

 そうなんですよね。
 15年後に効果を発効させる毒を仕込むなんて粘着質な事をする相手が、今日だけを目安に毒を盛るとも思いません。
 元凶から滅ぼさないと問題は解決しないですよね。

「んじゃ元凶倒したら俺の毒が治るわけなん?」

「それは違うぞ、騎士のあんちゃん」

「誰?」

「古代種の【時渡り】だ。今回元凶倒せばこの時間軸でのあんちゃんは毒で死ぬことはない。でも当に毒に体を犯されているチビチャンの時間軸のあんちゃんの体が治るわけでもない。
未来ってのは幾つもに分かれてるんだよ、パラレルワールド、平行世界、何て言ってな」

「え”え”、んじゃ結局チビ公のとこの俺死ぬのん?」

「そうしないためにチビチャンが来たんだろう?」

「そーなの、オーマシャんののんだドクもってかえって、パパとおじちゃんにげどくやくつくってもらーの!」

 え、と、頭が痛くなってきました。
 パラレルワールドに平行なんとかって何なんでしょうか…?
 チビチャンは理解しているみたいです。
 私の頭脳、娘に負ける運命にあるんですか?
 少し泣けます。

「そんじゃぁ元凶探し、しよかぁ…ウチの子に手ぇ出したんや、死ぬより辛い思いしてもらわんとなぁ………」

 ミヤハルさんが!
 ミヤハルさんが怖いです!!

「ミヤハルちゃん、あぁ見えて子煩悩だから」

 ユラさんが耳元で囁いてくれました。

 そうですよね、ミヤハルさんにしたらオウマさんも子供の頃から育て居る息子の1人ですもんね。
 エントビースドさんとの関係見てると忘れがちですが、オウマさんもミヤハルさんの子供の1人でした。

 元凶さん…多分凄い目に合うと思います。

 怒らせる人間違えましたね元凶さん…南無です…………。
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