771 / 794
中国分割と世界戦略始動-東アジアの風雲-
第770話 『揺らぐ朝鮮』
しおりを挟む
天正二十年四月五日(1591/5/27) 肥前諫早
「陛下、今この時をもって明より離れ、肥前国の冊封を受けるべく動く事が、朝鮮を未来永劫栄えさせる唯一の方策かと存じます」
領議政の柳成龍は、宣祖をはじめ文武の官僚がそろった朝議において声を大にした。
明の状況は刻一刻と朝鮮にも入ってきていたのだ。寧夏鎮で哱拝が反乱を起こし、明に対して独立運動を仕掛けていること。それにともない哱拝が明に圧力をかけるために遼東のヌルハチと同盟を結んだ事などである。
さらに明軍が哱拝に敗れ、播州では楊成龍の乱が起きている。宦官の腐敗や万暦帝の堕落、内憂外患の明国の未来に明るい要素など見いだせなかった。
柳成龍の言葉に、西人派の重鎮である鄭澈が反論する。
「大恩ある明国への忠義を忘れるとは何事か! たとえ一時的に苦境だとしても、天朝を見捨てるべきではない。蛮夷である日本に媚びへつらうなど、言語道断!」
「右議政(鄭澈)殿、では伺おう。明国への大恩とはなんですか? また肥前国が蛮夷とは、なんの根拠があってそう仰るのだ」
右議政である鄭澈が大声をあげて反論したのに対し、柳成龍は眉一つ動かさない。
鄭澈は手をぐっと握り、深く息を吸い、吐いた。毅然とした目で柳成龍を見据える。
「明は我らが宗主国であり、文化を授けてくれた大恩ある国である。それに対して肥前国は、過去に幾度も我らが国土を侵略しようとした野蛮な国ではないか!」
倭寇の事である。
「倭寇の事を仰せですか? まったく、いつの話をされているのですか。倭寇によって確かにわが朝鮮は多くを失いました。しかし、肥前国の関白殿下が政権を握ってからは一度たりともそのような事はありません。むしろ肥前国との交易で、どれだけ朝鮮の国庫が潤ったかご存じか?」
理路整然と、淡々と柳成龍は続ける。
「四年前に漢陽にきた肥前国の使節をご覧になりましたか? 煙をはいて帆もなく走る船。これが明国にありますか? その他にも肥前国は、明にないものを多く数多く我が国にもたらしてくれています。これでもまだ蛮夷だと?」
鄭澈は一瞬言葉に詰まったが、すぐに反論の声を上げた。
「確かに肥前国の技術は目を見張るものがある。だが、それは単なる技巧に過ぎぬ。我らが千年の文化に比べれば取るに足らぬものだ」
「右議政殿」
柳成龍は静かに、しかし芯の通った声で語り始めた。
「文化とは生き物のように進化し、発展するものです。かつての高麗も新羅も、外の文化を取り入れることで栄えました。今、我らの目の前には新たな道が開かれているのです」
宣祖は黙って両者の議論に耳を傾けていた。その表情からは何を考えているのか読み取れない。
「さらに申しあげましょう」
柳成龍は続ける。
「現在の明は、我らの役に立てる状況にはありません。哱拝の反乱にヌルハチの台頭、さらには播州の楊成龍の乱。これらはまさに片時も予断を許さない状況です。このような時に明にしがみつけば、共に沈むことになりかねません」
「それでも……明との君臣関係を捨て去るとは、我らの魂を売り渡すようなものではありませんか」
鄭澈は声を荒らげず、努めて冷静に反論した。
「魂を売り渡す?」
柳成龍は小さく首を振る。
「我らの魂とは何でしょう。ただ明に従うことが魂なのでしょうか。私は、民を守り、国を安寧にする事こそが我らの魂だと考えます」
「申し上げます! 明国よりの使者がお越しになっております!」
その報告に万座に緊張が走った。
「天朝より詔を伝える」
使者の沈惟敬の声は威厳に満ちていた。疲れた様子を微塵も見せず、その眼差しには天朝の使者としての誇りが宿っている。
「寧夏の逆賊哱拝、討伐の時が来た。朝鮮国は天朝の藩屏として、五万の精兵と軍糧三ヶ月分をもって、征伐に参ずべし」
朝議が重く静まりかえる。
「遼東のヌルハチも逆賊と通じている。この逆賊どもを討たねば、遼東の安寧も危うい。朝鮮国もその禍を免れまい」
柳成龍は静かに目を閉じた。一方で鄭澈は真っ直ぐに使者を見つめている。
「御使者殿、余は……朝鮮はこの件について慎重に検討する必要がある。すぐに返答はできぬので、冊封使の館にて数日待たれたい」
宣祖は沈惟敬を見、敬意を表しつつも、低い声で言った。
「ご検討とは……もはや時間はありませんぞ。朝鮮は明の属国。天朝からの命令に従うのは当然の義務です」
沈惟敬はそう言って高官達を見渡し、謁見の間を出て行った。
「陛下」
柳成龍が声を上げる。
「まさにこれが現状です。我らに五万もの兵を差しだす余力がありましょうか。派遣すれば、その将兵たちの命運やいかに」
宣祖の表情が僅かに歪む。
詔を拒めば、明との関係は決定的に悪化する。だが従えば、五万の将兵を死地へ送ることになる。
「陛下」
今度は鄭澈が進言する。
「これこそが大明への忠誠を示す時ではございませんか。長年の恩に報いる時が参りました」
宣祖は深いため息をつく。
「余りに横暴ではないか! もはや、明は朝鮮を属国とも思っていない!」
若手の官僚が憤慨の声をあげると、他の者達も同意するようにうなずいた。
沈惟敬が去った後も、重苦しい空気が朝廷を覆っている。明の要求はあまりにも理不尽であり、誰もが対応に苦慮していた。宣祖は腕を組み、考え込んだまま沈黙している。
「申し上げます! 肥前国の使者、宗義智様、柚谷智広様、お見えになりました!」
数日後、変わらず紛糾している朝議の場に現れた伝令がそう告げた。
「なに? 肥前国の?」
柳成龍の顔に生気が宿り、鄭澈が顔をゆがめる。
「お通しせよ」
「肥前国外務省、アジア・太平洋渉外局、朝鮮課長の宗義智にございます。このたびはご尊顔を拝し奉り、恐悦至極に存じます」
宗義智に続いて補佐の柚谷智広も挨拶した。
「そう硬くなるでない。殿下とは誼を通じておるのだ。冊封の件もわが朝鮮の要望を聞き、お待ちいただいて感謝しておる。今回もその件で参ったのではないのか?」
宣祖は二人に対してねぎらいの言葉をかけ、昨今朝廷の議題に上っている肥前国からの冊封の話をした。
「うべなるかな(なるほど)。然ればその儀は、やはり、今が時期かと存じます」
義智が真剣な顔をして返し、智広も同意するかのようにうなずいた。
次回予告 第771話 『明からの冊封と肥前国からの冊封。肥前国、朝鮮出兵となるか』
「陛下、今この時をもって明より離れ、肥前国の冊封を受けるべく動く事が、朝鮮を未来永劫栄えさせる唯一の方策かと存じます」
領議政の柳成龍は、宣祖をはじめ文武の官僚がそろった朝議において声を大にした。
明の状況は刻一刻と朝鮮にも入ってきていたのだ。寧夏鎮で哱拝が反乱を起こし、明に対して独立運動を仕掛けていること。それにともない哱拝が明に圧力をかけるために遼東のヌルハチと同盟を結んだ事などである。
さらに明軍が哱拝に敗れ、播州では楊成龍の乱が起きている。宦官の腐敗や万暦帝の堕落、内憂外患の明国の未来に明るい要素など見いだせなかった。
柳成龍の言葉に、西人派の重鎮である鄭澈が反論する。
「大恩ある明国への忠義を忘れるとは何事か! たとえ一時的に苦境だとしても、天朝を見捨てるべきではない。蛮夷である日本に媚びへつらうなど、言語道断!」
「右議政(鄭澈)殿、では伺おう。明国への大恩とはなんですか? また肥前国が蛮夷とは、なんの根拠があってそう仰るのだ」
右議政である鄭澈が大声をあげて反論したのに対し、柳成龍は眉一つ動かさない。
鄭澈は手をぐっと握り、深く息を吸い、吐いた。毅然とした目で柳成龍を見据える。
「明は我らが宗主国であり、文化を授けてくれた大恩ある国である。それに対して肥前国は、過去に幾度も我らが国土を侵略しようとした野蛮な国ではないか!」
倭寇の事である。
「倭寇の事を仰せですか? まったく、いつの話をされているのですか。倭寇によって確かにわが朝鮮は多くを失いました。しかし、肥前国の関白殿下が政権を握ってからは一度たりともそのような事はありません。むしろ肥前国との交易で、どれだけ朝鮮の国庫が潤ったかご存じか?」
理路整然と、淡々と柳成龍は続ける。
「四年前に漢陽にきた肥前国の使節をご覧になりましたか? 煙をはいて帆もなく走る船。これが明国にありますか? その他にも肥前国は、明にないものを多く数多く我が国にもたらしてくれています。これでもまだ蛮夷だと?」
鄭澈は一瞬言葉に詰まったが、すぐに反論の声を上げた。
「確かに肥前国の技術は目を見張るものがある。だが、それは単なる技巧に過ぎぬ。我らが千年の文化に比べれば取るに足らぬものだ」
「右議政殿」
柳成龍は静かに、しかし芯の通った声で語り始めた。
「文化とは生き物のように進化し、発展するものです。かつての高麗も新羅も、外の文化を取り入れることで栄えました。今、我らの目の前には新たな道が開かれているのです」
宣祖は黙って両者の議論に耳を傾けていた。その表情からは何を考えているのか読み取れない。
「さらに申しあげましょう」
柳成龍は続ける。
「現在の明は、我らの役に立てる状況にはありません。哱拝の反乱にヌルハチの台頭、さらには播州の楊成龍の乱。これらはまさに片時も予断を許さない状況です。このような時に明にしがみつけば、共に沈むことになりかねません」
「それでも……明との君臣関係を捨て去るとは、我らの魂を売り渡すようなものではありませんか」
鄭澈は声を荒らげず、努めて冷静に反論した。
「魂を売り渡す?」
柳成龍は小さく首を振る。
「我らの魂とは何でしょう。ただ明に従うことが魂なのでしょうか。私は、民を守り、国を安寧にする事こそが我らの魂だと考えます」
「申し上げます! 明国よりの使者がお越しになっております!」
その報告に万座に緊張が走った。
「天朝より詔を伝える」
使者の沈惟敬の声は威厳に満ちていた。疲れた様子を微塵も見せず、その眼差しには天朝の使者としての誇りが宿っている。
「寧夏の逆賊哱拝、討伐の時が来た。朝鮮国は天朝の藩屏として、五万の精兵と軍糧三ヶ月分をもって、征伐に参ずべし」
朝議が重く静まりかえる。
「遼東のヌルハチも逆賊と通じている。この逆賊どもを討たねば、遼東の安寧も危うい。朝鮮国もその禍を免れまい」
柳成龍は静かに目を閉じた。一方で鄭澈は真っ直ぐに使者を見つめている。
「御使者殿、余は……朝鮮はこの件について慎重に検討する必要がある。すぐに返答はできぬので、冊封使の館にて数日待たれたい」
宣祖は沈惟敬を見、敬意を表しつつも、低い声で言った。
「ご検討とは……もはや時間はありませんぞ。朝鮮は明の属国。天朝からの命令に従うのは当然の義務です」
沈惟敬はそう言って高官達を見渡し、謁見の間を出て行った。
「陛下」
柳成龍が声を上げる。
「まさにこれが現状です。我らに五万もの兵を差しだす余力がありましょうか。派遣すれば、その将兵たちの命運やいかに」
宣祖の表情が僅かに歪む。
詔を拒めば、明との関係は決定的に悪化する。だが従えば、五万の将兵を死地へ送ることになる。
「陛下」
今度は鄭澈が進言する。
「これこそが大明への忠誠を示す時ではございませんか。長年の恩に報いる時が参りました」
宣祖は深いため息をつく。
「余りに横暴ではないか! もはや、明は朝鮮を属国とも思っていない!」
若手の官僚が憤慨の声をあげると、他の者達も同意するようにうなずいた。
沈惟敬が去った後も、重苦しい空気が朝廷を覆っている。明の要求はあまりにも理不尽であり、誰もが対応に苦慮していた。宣祖は腕を組み、考え込んだまま沈黙している。
「申し上げます! 肥前国の使者、宗義智様、柚谷智広様、お見えになりました!」
数日後、変わらず紛糾している朝議の場に現れた伝令がそう告げた。
「なに? 肥前国の?」
柳成龍の顔に生気が宿り、鄭澈が顔をゆがめる。
「お通しせよ」
「肥前国外務省、アジア・太平洋渉外局、朝鮮課長の宗義智にございます。このたびはご尊顔を拝し奉り、恐悦至極に存じます」
宗義智に続いて補佐の柚谷智広も挨拶した。
「そう硬くなるでない。殿下とは誼を通じておるのだ。冊封の件もわが朝鮮の要望を聞き、お待ちいただいて感謝しておる。今回もその件で参ったのではないのか?」
宣祖は二人に対してねぎらいの言葉をかけ、昨今朝廷の議題に上っている肥前国からの冊封の話をした。
「うべなるかな(なるほど)。然ればその儀は、やはり、今が時期かと存じます」
義智が真剣な顔をして返し、智広も同意するかのようにうなずいた。
次回予告 第771話 『明からの冊封と肥前国からの冊封。肥前国、朝鮮出兵となるか』
2
お気に入りに追加
157
あなたにおすすめの小説
ReBirth 上位世界から下位世界へ
小林誉
ファンタジー
ある日帰宅途中にマンホールに落ちた男。気がつくと見知らぬ部屋に居て、世界間のシステムを名乗る声に死を告げられる。そして『あなたが落ちたのは下位世界に繋がる穴です』と説明された。この世に現れる天才奇才の一部は、今のあなたと同様に上位世界から落ちてきた者達だと。下位世界に転生できる機会を得た男に、どのような世界や環境を希望するのか質問される。男が出した答えとは――
※この小説の主人公は聖人君子ではありません。正義の味方のつもりもありません。勝つためならどんな手でも使い、売られた喧嘩は買う人物です。他人より仲間を最優先し、面倒な事が嫌いです。これはそんな、少しずるい男の物語。
1~4巻発売中です。
『転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~』
姜維信繁
ファンタジー
佐賀藩より早く蒸気船に蒸気機関車、アームストロング砲。列強に勝つ!
人生100年時代の折り返し地点に来た企画営業部長の清水亨は、大きなプロジェクトをやり遂げて、久しぶりに長崎の実家に帰ってきた。
学生時代の仲間とどんちゃん騒ぎのあげく、急性アルコール中毒で死んでしまう。
しかし、目が覚めたら幕末の動乱期。龍馬や西郷や桂や高杉……と思いつつ。あまり幕末史でも知名度のない「薩長土肥」の『肥』のさらに隣の藩の大村藩のお話。
で、誰に転生したかと言うと、これまた誰も知らない、地元の人もおそらく知らない人の末裔として。
なーんにもしなければ、間違いなく幕末の動乱に巻き込まれ、戊辰戦争マッシグラ。それを回避して西洋列強にまけない国(藩)づくりに励む事になるのだが……。
【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
異世界人生を楽しみたい そのためにも赤ん坊から努力する
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は朝霧 雷斗(アサギリ ライト)
前世の記憶を持ったまま僕は別の世界に転生した
生まれてからすぐに両親の持っていた本を読み魔法があることを学ぶ
魔力は筋力と同じ、訓練をすれば上達する
ということで努力していくことにしました
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
異世界国盗り物語 ~野望に燃えるエーリカは第六天魔皇になりて天下に武を布く~
ももちく
ファンタジー
天帝と教皇をトップに据えるテクロ大陸本土には4つの王国とその王国を護る4人の偉大なる魔法使いが存在した
創造主:Y.O.N.Nはこの世界のシステムの再構築を行おうとした
その過程において、テクロ大陸本土の西国にて冥皇が生まれる
冥皇の登場により、各国のパワーバランスが大きく崩れ、テクロ大陸は長い戦国時代へと入る
テクロ大陸が戦国時代に突入してから190年の月日が流れる
7つの聖痕のひとつである【暴食】を宿す剣王が若き戦士との戦いを経て、新しき世代に聖痕を譲り渡す
若き戦士は剣王の名を引き継ぎ、未だに終わりをしらない戦国乱世真っ只中のテクロ大陸へと殴り込みをかける
そこからさらに10年の月日が流れた
ホバート王国という島国のさらに辺境にあるオダーニの村から、ひとりの少女が世界に殴り込みをかけにいく
少女は|血濡れの女王《ブラッディ・エーリカ》の団を結成し、自分たちが世の中へ打って出る日を待ち続けていたのだ
その少女の名前はエーリカ=スミス
とある刀鍛冶の一人娘である
エーリカは分不相応と言われても仕方が無いほどのでっかい野望を抱いていた
エーリカの野望は『1国の主』となることであった
誰もが笑って暮らせる平和で豊かな国、そんな国を自分の手で興したいと望んでいた
エーリカは救国の士となるのか?
それとも国すら盗む大盗賊と呼ばれるようになるのか?
はたまた大帝国の祖となるのか?
エーリカは野望を成し遂げるその日まで、決して歩みを止めようとはしなかった……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる