50 / 81
第4章 愛
第9話 美人と急展開
しおりを挟む
★◇◆◇◆◇◆◇
ターメリックが覚悟を決めた、そのとき。
背後から、目にも留まらぬ速さで何かが飛び出してきた。
何か……
人間である。
な、なな……
驚いて尻もちをついたターメリックが、瞬きする暇もないほどの素早さだった。
現れた人影は、腰に差していた細身の剣を抜いたと同時に、転がってきた荷台を一刀両断し、そこからさらにバラバラに切り刻んでしまった。
「……」
尻もちをついたまま動けずにいるターメリック、その顔や足元を木片が掠めて飛んでいく。
そして、木製の車輪がヨロヨロと近くまで転がってきたかと思うと、
カタンカタン、カタカタカタ……
と回転して、バタリと力尽きた。
人影が飛び出してきてからここまで、おそらく10秒もかかっていないだろう。
「……」
ターメリックは口を開けたまま、目の前の背中を見つめていた。
人影が着ている服は、パン王国近衛兵団キィオークの制服。
風に揺れる長い髪は、仄かなレモン色。
そう……
現れた人影は女性だったのだ。
「ごめんなさい、親父さん。緊急事態だったとはいえ……壊してしまった荷台は、必ず弁償しますから」
「いやいや、キィオークさん。アンタがいなかったら大事故になるところだったよ。それを助けてくれたんだ。弁償なんかしなくていいよ」
女性は荷台を追いかけてきた男性に頭を下げたが、髭面のふくよかな男性は「いいからいいから」と笑って手を振っていた。
剣を腰に収めると、女性はまだ尻もちをついたままのターメリックを振り向いた。
仄かなレモン色の長い髪、強い意志を感じさせる藤色の瞳。
近衛兵団キィオークの制服、その胸元には輝く桔梗のバッチ。
あれ……?
この人、どこかで見たことあるような……
「旅の方、大丈夫? 怪我はないかしら」
よく通る澄んだ声に、ぼんやりしていたターメリックは我に返った。
勢いよく立ち上がり、その場で跳んでみせる。
「はい! 大丈夫です! あの、助けてくださって、ありがとうございました!」
ターメリックは頭を下げながら、さりげなく目の前の女性を観察した。
そこで、ようやく気がついた。
ああっ!
この人、あのときの……!
後ろ姿だけではわからなかったが、彼女はターメリックが夜明けのカトラリー地方で見かけた女性だったのだ。
そっか……
キィオークのバッチを見たときに、気がつけたはずだったのになぁ。
ぼくってば、ほんとに忘れっぽいや。
あ……!
また忘れるところだった!
「ターメリック! 心配したぞ!」
「怪我ひとつせずに済んで、本当に良かったよ」
「正直、もうダメかと思った」
駆け寄った仲間たちは、ターメリックに声をかけたり小突いたりと忙しい。
けれどもターメリックは、自分の手の中のものをぎゅっと握りしめ、あたりを見回していた。
レードル姫様、どこかな……
ああ、いたいた、良かった。
ターメリックは道端でぼんやりしているレードル姫に駆け寄ると、拾ったブローチを差し出した。
「……」
レードル姫は、まるで放心状態のようにブローチを受け取った。
そうだよねぇ。
転がってくる荷台、怖かったよねぇ。
ぼくだって動けなかったん……
げっ。
そこでターメリックは、自分がまだ先ほどの発言の撤回も謝罪もしていないことに気がついた。
『そういう言い方はやめてください。この使命は、あなたが思っているほど簡単なものじゃないんです。ぼくたちの苦労とかクリスタン神話とか、何も知らないのに口出ししないでください。これは遊びじゃないんだ!』
あああっ!
『もう少し、人のことを考えてから……言葉を選んでから、発言するようにしてください』
わわわ、どうしよう……!
踏ん切りのつかないターメリックがしり込みしている間に、もう違う話が動き始めてしまった。
「コーヒーミル副団長ではありませんか! おかえりなさい! お待ちしてました~!」
道端に避難していたミトンが、ターメリックを助けてくれた近衛兵団の女性に駆け寄った。
女性は、ミトンに微笑みかけた。
「ただいま、ミトン。私がいない間、ケトルの面倒を見ていてくれてありがとう。大変だったでしょう」
「ええ、まあ……良き相棒になれたらと頑張りましたけどね。僕が団長の面倒を見るなんて、おこがましいですよ」
「何言ってるの。良き相棒になれるように頑張った、ってほうがおこがましいでしょ」
女性は、楽しそうにミトンの額を指でつついた。
ミトンは「いたた~」なんて言いながらも、かなり嬉しそうに見える。
それから女性は、レードル姫のいる道端へと向き直った。
先ほどの笑顔はなりを潜め、真剣な眼差しがそこにあった。
そのまま一礼する。
「ただいま戻りました。お久しぶりでございます、レードル姫様」
「……おかえりなさい、コーヒーミル」
いつの間にかブローチを胸元につけ終わったレードル姫が、スカートの裾をつまんで、優雅な礼を返した。
ほんの少し元気がなく見えるのは、ターメリックの気のせいではないだろう。
それなのに、女性はレードル姫のことは心配いらないとばかりに、ターメリックたち4人にも挨拶してくれたのだった。
「皆さん、初めまして。私は、パン王国近衛兵団副団長のコーヒーミルです。ここへ来る前に、あなたたちのことケトルからいろいろと聞かせてもらったわ」
「えっ」
「郊外の盗難事件でも協力してもらったのに、ここでも手伝ってもらうなんて、近衛兵団としてちょっと申し訳ないわね」
コーヒーミルと名乗った女性は、きまり悪そうに小さく笑ったが、ノウェムとクランは「いえいえいえっ!」と、首を大きく横に振っていた。
ふたりとも、なんかもう首モゲそう。
ね、クィントゥム君?
ターメリックが振り向いた先では、クィントゥムが瞬きも忘れて立ち尽くしていた。
そんなクィントゥムにコーヒーミルが微笑みかけると、
「い、いえ! 私たちは、す、好きでここにいるので! お気になさらず!」
その場でぴょんと飛び上がったクィントゥムの声が裏返った。
なんなんだ?
3人とも、変なの。
ターメリックは鈍感だったが、コーヒーミルは3人の反応には慣れっこらしい。
そのままミトンのほうへ向き直った。
「ミトン、城下町に散らばっているキィオークたちに城内の会議室に集まるよう連絡してくれるかしら」
「え? いいです、けど……?」
「これから、どうやって犯人たちを捕まえて、シノワ姫様たちを救出するか、話し合いたいの」
「……! 了解です!」
ミトンは、すべて理解したとばかりに桔梗のバッチをカチカチと使い始めた。
しかし、様子を窺っていたターメリックには、さっぱりわからない。
犯人たちを捕まえる?
シノワ姫様たちを救出する?
それって、もしかして……
「あの、コーヒーミルさん……犯人の居場所、わかったんですか?」
ターメリックが尋ねると、コーヒーミルは「ええ、そうよ」と微笑んだ。
すると、腕組みをして考え込んでいたクィントゥムが「ああ、やっぱりあそこか」と呟いた。
ええっ!?
クィントゥム君、もう全部わかっちゃったの!?
なんかもう……
すごいを通り越して怖いよ!
ターメリックが、まるで異形の物を見るかのように後ずさってクィントゥムを見つめていると、コーヒーミルがクスッと笑って、
「さすがはクィントゥム・ジョアン君。仲間の中でもいちばんの切れ者ね……ふふっ、そんなに難しく考えることないのよ、ターメリック・ジュスト君」
「そ、そうなんですか……え?」
ターメリックは目を丸くした。
まさか、コーヒーミルの口から自分の名前が出てくるとは思わなかったからだ。
どうして知ってるんだろう。
まだ名乗っていないはずなのに……
つづく
ターメリックが覚悟を決めた、そのとき。
背後から、目にも留まらぬ速さで何かが飛び出してきた。
何か……
人間である。
な、なな……
驚いて尻もちをついたターメリックが、瞬きする暇もないほどの素早さだった。
現れた人影は、腰に差していた細身の剣を抜いたと同時に、転がってきた荷台を一刀両断し、そこからさらにバラバラに切り刻んでしまった。
「……」
尻もちをついたまま動けずにいるターメリック、その顔や足元を木片が掠めて飛んでいく。
そして、木製の車輪がヨロヨロと近くまで転がってきたかと思うと、
カタンカタン、カタカタカタ……
と回転して、バタリと力尽きた。
人影が飛び出してきてからここまで、おそらく10秒もかかっていないだろう。
「……」
ターメリックは口を開けたまま、目の前の背中を見つめていた。
人影が着ている服は、パン王国近衛兵団キィオークの制服。
風に揺れる長い髪は、仄かなレモン色。
そう……
現れた人影は女性だったのだ。
「ごめんなさい、親父さん。緊急事態だったとはいえ……壊してしまった荷台は、必ず弁償しますから」
「いやいや、キィオークさん。アンタがいなかったら大事故になるところだったよ。それを助けてくれたんだ。弁償なんかしなくていいよ」
女性は荷台を追いかけてきた男性に頭を下げたが、髭面のふくよかな男性は「いいからいいから」と笑って手を振っていた。
剣を腰に収めると、女性はまだ尻もちをついたままのターメリックを振り向いた。
仄かなレモン色の長い髪、強い意志を感じさせる藤色の瞳。
近衛兵団キィオークの制服、その胸元には輝く桔梗のバッチ。
あれ……?
この人、どこかで見たことあるような……
「旅の方、大丈夫? 怪我はないかしら」
よく通る澄んだ声に、ぼんやりしていたターメリックは我に返った。
勢いよく立ち上がり、その場で跳んでみせる。
「はい! 大丈夫です! あの、助けてくださって、ありがとうございました!」
ターメリックは頭を下げながら、さりげなく目の前の女性を観察した。
そこで、ようやく気がついた。
ああっ!
この人、あのときの……!
後ろ姿だけではわからなかったが、彼女はターメリックが夜明けのカトラリー地方で見かけた女性だったのだ。
そっか……
キィオークのバッチを見たときに、気がつけたはずだったのになぁ。
ぼくってば、ほんとに忘れっぽいや。
あ……!
また忘れるところだった!
「ターメリック! 心配したぞ!」
「怪我ひとつせずに済んで、本当に良かったよ」
「正直、もうダメかと思った」
駆け寄った仲間たちは、ターメリックに声をかけたり小突いたりと忙しい。
けれどもターメリックは、自分の手の中のものをぎゅっと握りしめ、あたりを見回していた。
レードル姫様、どこかな……
ああ、いたいた、良かった。
ターメリックは道端でぼんやりしているレードル姫に駆け寄ると、拾ったブローチを差し出した。
「……」
レードル姫は、まるで放心状態のようにブローチを受け取った。
そうだよねぇ。
転がってくる荷台、怖かったよねぇ。
ぼくだって動けなかったん……
げっ。
そこでターメリックは、自分がまだ先ほどの発言の撤回も謝罪もしていないことに気がついた。
『そういう言い方はやめてください。この使命は、あなたが思っているほど簡単なものじゃないんです。ぼくたちの苦労とかクリスタン神話とか、何も知らないのに口出ししないでください。これは遊びじゃないんだ!』
あああっ!
『もう少し、人のことを考えてから……言葉を選んでから、発言するようにしてください』
わわわ、どうしよう……!
踏ん切りのつかないターメリックがしり込みしている間に、もう違う話が動き始めてしまった。
「コーヒーミル副団長ではありませんか! おかえりなさい! お待ちしてました~!」
道端に避難していたミトンが、ターメリックを助けてくれた近衛兵団の女性に駆け寄った。
女性は、ミトンに微笑みかけた。
「ただいま、ミトン。私がいない間、ケトルの面倒を見ていてくれてありがとう。大変だったでしょう」
「ええ、まあ……良き相棒になれたらと頑張りましたけどね。僕が団長の面倒を見るなんて、おこがましいですよ」
「何言ってるの。良き相棒になれるように頑張った、ってほうがおこがましいでしょ」
女性は、楽しそうにミトンの額を指でつついた。
ミトンは「いたた~」なんて言いながらも、かなり嬉しそうに見える。
それから女性は、レードル姫のいる道端へと向き直った。
先ほどの笑顔はなりを潜め、真剣な眼差しがそこにあった。
そのまま一礼する。
「ただいま戻りました。お久しぶりでございます、レードル姫様」
「……おかえりなさい、コーヒーミル」
いつの間にかブローチを胸元につけ終わったレードル姫が、スカートの裾をつまんで、優雅な礼を返した。
ほんの少し元気がなく見えるのは、ターメリックの気のせいではないだろう。
それなのに、女性はレードル姫のことは心配いらないとばかりに、ターメリックたち4人にも挨拶してくれたのだった。
「皆さん、初めまして。私は、パン王国近衛兵団副団長のコーヒーミルです。ここへ来る前に、あなたたちのことケトルからいろいろと聞かせてもらったわ」
「えっ」
「郊外の盗難事件でも協力してもらったのに、ここでも手伝ってもらうなんて、近衛兵団としてちょっと申し訳ないわね」
コーヒーミルと名乗った女性は、きまり悪そうに小さく笑ったが、ノウェムとクランは「いえいえいえっ!」と、首を大きく横に振っていた。
ふたりとも、なんかもう首モゲそう。
ね、クィントゥム君?
ターメリックが振り向いた先では、クィントゥムが瞬きも忘れて立ち尽くしていた。
そんなクィントゥムにコーヒーミルが微笑みかけると、
「い、いえ! 私たちは、す、好きでここにいるので! お気になさらず!」
その場でぴょんと飛び上がったクィントゥムの声が裏返った。
なんなんだ?
3人とも、変なの。
ターメリックは鈍感だったが、コーヒーミルは3人の反応には慣れっこらしい。
そのままミトンのほうへ向き直った。
「ミトン、城下町に散らばっているキィオークたちに城内の会議室に集まるよう連絡してくれるかしら」
「え? いいです、けど……?」
「これから、どうやって犯人たちを捕まえて、シノワ姫様たちを救出するか、話し合いたいの」
「……! 了解です!」
ミトンは、すべて理解したとばかりに桔梗のバッチをカチカチと使い始めた。
しかし、様子を窺っていたターメリックには、さっぱりわからない。
犯人たちを捕まえる?
シノワ姫様たちを救出する?
それって、もしかして……
「あの、コーヒーミルさん……犯人の居場所、わかったんですか?」
ターメリックが尋ねると、コーヒーミルは「ええ、そうよ」と微笑んだ。
すると、腕組みをして考え込んでいたクィントゥムが「ああ、やっぱりあそこか」と呟いた。
ええっ!?
クィントゥム君、もう全部わかっちゃったの!?
なんかもう……
すごいを通り越して怖いよ!
ターメリックが、まるで異形の物を見るかのように後ずさってクィントゥムを見つめていると、コーヒーミルがクスッと笑って、
「さすがはクィントゥム・ジョアン君。仲間の中でもいちばんの切れ者ね……ふふっ、そんなに難しく考えることないのよ、ターメリック・ジュスト君」
「そ、そうなんですか……え?」
ターメリックは目を丸くした。
まさか、コーヒーミルの口から自分の名前が出てくるとは思わなかったからだ。
どうして知ってるんだろう。
まだ名乗っていないはずなのに……
つづく
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
父が再婚してから酷い目に遭いましたが、最終的に皆罪人にして差し上げました
四季
恋愛
母親が亡くなり、父親に新しい妻が来てからというもの、私はいじめられ続けた。
だが、ただいじめられただけで終わる私ではない……!
異世界でのんびり暮らしたい!?
日向墨虎
ファンタジー
前世は孫もいるおばちゃんが剣と魔法の異世界に転生した。しかも男の子。侯爵家の三男として成長していく。家族や周りの人たちが大好きでとても大切に思っている。家族も彼を溺愛している。なんにでも興味を持ち、改造したり創造したり、貴族社会の陰謀や事件に巻き込まれたりとやたらと忙しい。学校で仲間ができたり、冒険したりと本人はゆっくり暮らしたいのに・・・無理なのかなぁ?
【短編】婚約者に虐げられ続けた完璧令嬢は自身で白薔薇を赤く染めた
砂礫レキ
恋愛
オーレリア・ベルジュ公爵令嬢。
彼女は生まれた頃から王妃となることを決められていた。
その為血の滲むような努力をして完璧な淑女として振舞っている。
けれど婚約者であるアラン王子はそれを上辺だけの見せかけだと否定し続けた。
つまらない女、笑っていればいいと思っている。俺には全部分かっている。
会う度そんなことを言われ、何を言っても不機嫌になる王子にオーレリアの心は次第に不安定になっていく。
そんなある日、突然城の庭に呼びつけられたオーレリア。
戸惑う彼女に婚約者はいつもの台詞を言う。
「そうやって笑ってればいいと思って、俺は全部分かっているんだからな」
理不尽な言葉に傷つくオーレリアの目に咲き誇る白薔薇が飛び込んでくる。
今日がその日なのかもしれない。
そう庭に置かれたテーブルの上にあるものを発見して公爵令嬢は思う。
それは閃きに近いものだった。
成長チートと全能神
ハーフ
ファンタジー
居眠り運転の車から20人の命を救った主人公,神代弘樹は実は全能神と魂が一緒だった。人々の命を救った彼は全能神の弟の全智神に成長チートをもらって伯爵の3男として転生する。成長チートと努力と知識と加護で最速で進化し無双する。
戦い、商業、政治、全てで彼は無双する!!
____________________________
質問、誤字脱字など感想で教えてくださると嬉しいです。
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
ざまぁはハッピーエンドのエンディング後に
ララ
恋愛
私は由緒正しい公爵家に生まれたシルビア。
幼い頃に結ばれた婚約により時期王妃になることが確定している。
だからこそ王妃教育も精一杯受け、王妃にふさわしい振る舞いと能力を身につけた。
特に婚約者である王太子は少し?いやかなり頭が足りないのだ。
余計に私が頑張らなければならない。
王妃となり国を支える。
そんな確定した未来であったはずなのにある日突然破られた。
学園にピンク色の髪を持つ少女が現れたからだ。
なんとその子は自身をヒロイン?だとか言って婚約者のいるしかも王族である王太子に馴れ馴れしく接してきた。
何度かそれを諌めるも聞く耳を持たず挙句の果てには私がいじめてくるだなんだ言って王太子に泣きついた。
なんと王太子は彼女の言葉を全て鵜呑みにして私を悪女に仕立て上げ国外追放をいい渡す。
はぁ〜、一体誰の悪知恵なんだか?
まぁいいわ。
国外追放喜んでお受けいたします。
けれどどうかお忘れにならないでくださいな?
全ての責はあなたにあると言うことを。
後悔しても知りませんわよ。
そう言い残して私は毅然とした態度で、内心ルンルンとこの国を去る。
ふふっ、これからが楽しみだわ。
お父様、ざまあの時間です
佐崎咲
恋愛
義母と義姉に虐げられてきた私、ユミリア=ミストーク。
父は義母と義姉の所業を知っていながら放置。
ねえ。どう考えても不貞を働いたお父様が一番悪くない?
義母と義姉は置いといて、とにかくお父様、おまえだ!
私が幼い頃からあたためてきた『ざまあ』、今こそ発動してやんよ!
※無断転載・複写はお断りいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる