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第3章 叡智
第1話 町の博識な青年
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◆◇★◇◆◇◆◇
ひとりでも構わない。
毎日、本が読めれば満足だ。
宮殿の片隅で、いつものように分厚い本を開く。
だれも話しかけてくることのない、至福の時……
クリスタン教徒クィントゥム・ジョアンは、スパイス帝国の宮殿で暮らしていた。
図書室の蔵書をすべて読み尽くすことを目標に、片っ端から読み漁る。
そのおかげか、クィントゥムは帝国内でも有名な博識少年になっていた。
クィントゥムがスパイス帝国の宮殿で暮らしていたことには、もちろん理由がある。
クィントゥム自身には、両親の記憶がない。
幼少期は、遠い親戚だという人たちの家をたらいまわしにされて過ごしていた。
その後、両親はヌフ=ブラゾン王国で漁師をしていたが、すでに流行病で亡くなったという話を聞いたのだった。
そして……
亡くなった父の兄が、スパイス帝国の皇帝として即位したことを知ったクィントゥムは、スパイス帝国を訪ねたのである。
スパイス帝国第6代皇帝オレガノ。
今まで会ったこともなければ名前を聞いたこともなかった伯父は、大国の権力者であった。
そんな伯父は、大の「クリスタン教嫌い」として名を馳せていた。
クィントゥムは物心ついた頃からフィリアを持つクリスタン教徒であったため、面会すら不可能と思っていた。
しかし、幼い頃から本を読むことが大好きだったクィントゥムは、同年代の子どもたちと比べても飛び抜けて賢かったため、オレガノ皇帝は例外としてクィントゥムを宮殿に置くことにした。
こうしてクィントゥムは、伯父に許されて宮殿で暮らすようになった。
そして、図書室にある本を片っ端から読破していったのである。
宮殿の中にいるときも、宮殿の外にいるときも、クィントゥムはいつもひとりだった。
親戚の家を転々としていたせいだろう、すぐに別れることになる友達を、自分から作ろうとは思えないのである。
友情を大切にするクリスタン教徒としては褒められた態度ではないかもしれない。
それでも、クィントゥムは孤独を選んだ。
友達なんて、必要ない。
知識さえあれば、それでいい。
他を寄せ付けない雰囲気を醸し出していたクィントゥムに、話しかけてくる物好きな子どもはいなかった。
伯父と同年代の大人ですら、皇帝の甥ということもあるのか、腫れ物扱いで近寄りもしない。
町を歩いていても、パン屋のおかみさんが時折手を振ってくれるだけで、クィントゥムから話しかけることもなかった。
だれもが自分には無関心だと思っていた。
……たったひとりを除いて。
『クィントゥム・ジョアン君、こんにちは。ぼくはターメリック・ジュスト。よろしくね』
宮殿の中庭の木陰でクリスタン神話の辞典を読んでいると、突然話しかけられた。
顔を上げると、そこには幼い少年がひとり……
スパイス帝国でも珍しい黄色の髪をなびかせて、こちらに右手を差し出していた。
ターメリック・ジュスト……?
何者だ……?
どうして宮殿の中に、こんな子どもが?
怪訝な顔をしつつも、少年の勢いに押されて右手を差し出すと、少年は嬉しそうに握り返してきた。
少年の髪の色がだれかに似ていると思い、クィントゥムが必死に記憶を手繰っていくと、その先にはスパイス帝国外交官の姿があった。
なるほど、サフラン外交官の息子か。
そういえば、親子でクリスタン教徒だとおっしゃっていたな。
ターメリックと名乗った少年は、怪訝な顔のクィントゥムを気にすることなく話し続けている。
『ぼくのお父さんがね、君はとっても物知りだから、いろいろ教えてもらえって言うんだ。その本、クリスタン神話の本だよね? いろいろ教えてほしいなぁ』
ひとりでペラペラと、よく喋るやつだ。
さっきなんて、歳上の私を君付けで呼んでいたし、外交官の息子だというのに礼儀がなっていない。
……と、眉を寄せるクィントゥムだったが、そこでふと自分が「物知り」と言われたことに気がついた。
ふむ……
なかなか良いことを言ってくれる。
そこだけは、褒めてもいいな。
クィントゥムは有頂天になり、そのおかげか君付けで呼ばれた不愉快さも吹き飛んだ。
さっそく自分の知っていることを語りたくなってきたので、クィントゥムは「いいよ」と答えて自分の左隣をぽんぽんと叩いた。
ターメリックと名乗った黄色い髪の少年は、喜んでそこに腰を下ろした。
……それからクィントゥムは、来る日も来る日もターメリックに自分の知識を教え続けた。
ターメリックは瞳を輝かせて話を聞くものの、その日に教えたことは、次の日には忘れていた。
どうやら、クリスタン神話にあまり興味はないらしい。
なんだコイツ……
普通なら「喧嘩売ってんのかコノヤロー」となるところだが、クィントゥムはそんなに短気な性格ではなく、むしろ喜んで語って聞かせた。
コイツは可哀想な奴なんだ。
だから、私がいろいろ教えてやらないと。
クィントゥムは、ターメリックを思いっきり格下に見ていた。
こんな奴は友達でもなんでもないと、一線を引いていた。
……こうして、クィントゥムが自らの知識を淡々と語り続け、数年の月日が流れた頃。
クィントゥムの伯父であるオレガノ皇帝崩御の報せが、帝国中を駆け巡った。
死因は爆死。
宮殿の爆発事故に巻き込まれたという。
後の調べにより、オレガノ皇帝が他人に触らせないほど気に入っていた高価な鍋が出火原因と判明。
そのため、一国の皇帝の死因としてはあまりにも意外すぎる、ただの不注意による不幸な事故として片付けられてしまった。
あまりに突然すぎる、一国の皇帝の死……
宮殿内は黒焦げだらけだというのに、さらに蜂の巣をつついたような大騒ぎで、クィントゥムも本を読んでいる場合ではなかった。
クィントゥムの話を右から左に流していたターメリックもまた、時を同じくして宮殿内では見かけなくなった。
どうやら、父親に宮殿へ近寄ってはいけないと言われているようだった。
あいつがどこで何をしていようと、私には関係のないことだ。
クィントゥムは、語る時間も相手もいなくなってしまったことを、まったく寂しいとは思っていなかった。
そして、関係ないことがもうひとつ……
新皇帝に、当時大臣であったガラムマサラが選ばれたことだ。
クィントゥムは先代皇帝オレガノの甥であり、皇帝一族の血縁者ではあったものの、オレガノの遺言により、後継者とはならなかった。
どうやらオレガノは、元々スパイス帝国民ではないクィントゥムが皇帝となり、国民の反感を買うことを避けたかったらしい。
……クィントゥムが、そんな伯父の心遣いを知ったのは、スパイス帝国を後にした頃だった。
新皇帝ガラムマサラは、比較的クリスタン教徒に寛容ではあったものの、やはりクィントゥムは宮殿に居づらくなってしまった。
さて、これからどうしようか……
と、考えるまでもなかった。
前々から、クィントゥムは旅に出てみたいと思っていたのである。
宮殿の図書室にある本や伯父の本は、とっくのとうに読み尽くしていた。
クィントゥムは、もっと他国の歴史についても学びたかったのだ。
それで、一国に定住することなく生涯流浪の民となっても、後悔はない。
知識さえあれば、ほかには何もいらない。
クィントゥムは、その日のうちにスパイス帝国を旅立った。
あまりにひっそりとした旅立ちだったので、帝国内の人々は、だれひとりとしてクィントゥムのその後を知らなかった。
それに……
クィントゥムもまた、だれにも何も言わずにスパイス帝国をあとにしていた。
クィントゥムには、別れを告げる「友達」なんて、ひとりもいなかったからだ。
つづく
ひとりでも構わない。
毎日、本が読めれば満足だ。
宮殿の片隅で、いつものように分厚い本を開く。
だれも話しかけてくることのない、至福の時……
クリスタン教徒クィントゥム・ジョアンは、スパイス帝国の宮殿で暮らしていた。
図書室の蔵書をすべて読み尽くすことを目標に、片っ端から読み漁る。
そのおかげか、クィントゥムは帝国内でも有名な博識少年になっていた。
クィントゥムがスパイス帝国の宮殿で暮らしていたことには、もちろん理由がある。
クィントゥム自身には、両親の記憶がない。
幼少期は、遠い親戚だという人たちの家をたらいまわしにされて過ごしていた。
その後、両親はヌフ=ブラゾン王国で漁師をしていたが、すでに流行病で亡くなったという話を聞いたのだった。
そして……
亡くなった父の兄が、スパイス帝国の皇帝として即位したことを知ったクィントゥムは、スパイス帝国を訪ねたのである。
スパイス帝国第6代皇帝オレガノ。
今まで会ったこともなければ名前を聞いたこともなかった伯父は、大国の権力者であった。
そんな伯父は、大の「クリスタン教嫌い」として名を馳せていた。
クィントゥムは物心ついた頃からフィリアを持つクリスタン教徒であったため、面会すら不可能と思っていた。
しかし、幼い頃から本を読むことが大好きだったクィントゥムは、同年代の子どもたちと比べても飛び抜けて賢かったため、オレガノ皇帝は例外としてクィントゥムを宮殿に置くことにした。
こうしてクィントゥムは、伯父に許されて宮殿で暮らすようになった。
そして、図書室にある本を片っ端から読破していったのである。
宮殿の中にいるときも、宮殿の外にいるときも、クィントゥムはいつもひとりだった。
親戚の家を転々としていたせいだろう、すぐに別れることになる友達を、自分から作ろうとは思えないのである。
友情を大切にするクリスタン教徒としては褒められた態度ではないかもしれない。
それでも、クィントゥムは孤独を選んだ。
友達なんて、必要ない。
知識さえあれば、それでいい。
他を寄せ付けない雰囲気を醸し出していたクィントゥムに、話しかけてくる物好きな子どもはいなかった。
伯父と同年代の大人ですら、皇帝の甥ということもあるのか、腫れ物扱いで近寄りもしない。
町を歩いていても、パン屋のおかみさんが時折手を振ってくれるだけで、クィントゥムから話しかけることもなかった。
だれもが自分には無関心だと思っていた。
……たったひとりを除いて。
『クィントゥム・ジョアン君、こんにちは。ぼくはターメリック・ジュスト。よろしくね』
宮殿の中庭の木陰でクリスタン神話の辞典を読んでいると、突然話しかけられた。
顔を上げると、そこには幼い少年がひとり……
スパイス帝国でも珍しい黄色の髪をなびかせて、こちらに右手を差し出していた。
ターメリック・ジュスト……?
何者だ……?
どうして宮殿の中に、こんな子どもが?
怪訝な顔をしつつも、少年の勢いに押されて右手を差し出すと、少年は嬉しそうに握り返してきた。
少年の髪の色がだれかに似ていると思い、クィントゥムが必死に記憶を手繰っていくと、その先にはスパイス帝国外交官の姿があった。
なるほど、サフラン外交官の息子か。
そういえば、親子でクリスタン教徒だとおっしゃっていたな。
ターメリックと名乗った少年は、怪訝な顔のクィントゥムを気にすることなく話し続けている。
『ぼくのお父さんがね、君はとっても物知りだから、いろいろ教えてもらえって言うんだ。その本、クリスタン神話の本だよね? いろいろ教えてほしいなぁ』
ひとりでペラペラと、よく喋るやつだ。
さっきなんて、歳上の私を君付けで呼んでいたし、外交官の息子だというのに礼儀がなっていない。
……と、眉を寄せるクィントゥムだったが、そこでふと自分が「物知り」と言われたことに気がついた。
ふむ……
なかなか良いことを言ってくれる。
そこだけは、褒めてもいいな。
クィントゥムは有頂天になり、そのおかげか君付けで呼ばれた不愉快さも吹き飛んだ。
さっそく自分の知っていることを語りたくなってきたので、クィントゥムは「いいよ」と答えて自分の左隣をぽんぽんと叩いた。
ターメリックと名乗った黄色い髪の少年は、喜んでそこに腰を下ろした。
……それからクィントゥムは、来る日も来る日もターメリックに自分の知識を教え続けた。
ターメリックは瞳を輝かせて話を聞くものの、その日に教えたことは、次の日には忘れていた。
どうやら、クリスタン神話にあまり興味はないらしい。
なんだコイツ……
普通なら「喧嘩売ってんのかコノヤロー」となるところだが、クィントゥムはそんなに短気な性格ではなく、むしろ喜んで語って聞かせた。
コイツは可哀想な奴なんだ。
だから、私がいろいろ教えてやらないと。
クィントゥムは、ターメリックを思いっきり格下に見ていた。
こんな奴は友達でもなんでもないと、一線を引いていた。
……こうして、クィントゥムが自らの知識を淡々と語り続け、数年の月日が流れた頃。
クィントゥムの伯父であるオレガノ皇帝崩御の報せが、帝国中を駆け巡った。
死因は爆死。
宮殿の爆発事故に巻き込まれたという。
後の調べにより、オレガノ皇帝が他人に触らせないほど気に入っていた高価な鍋が出火原因と判明。
そのため、一国の皇帝の死因としてはあまりにも意外すぎる、ただの不注意による不幸な事故として片付けられてしまった。
あまりに突然すぎる、一国の皇帝の死……
宮殿内は黒焦げだらけだというのに、さらに蜂の巣をつついたような大騒ぎで、クィントゥムも本を読んでいる場合ではなかった。
クィントゥムの話を右から左に流していたターメリックもまた、時を同じくして宮殿内では見かけなくなった。
どうやら、父親に宮殿へ近寄ってはいけないと言われているようだった。
あいつがどこで何をしていようと、私には関係のないことだ。
クィントゥムは、語る時間も相手もいなくなってしまったことを、まったく寂しいとは思っていなかった。
そして、関係ないことがもうひとつ……
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クィントゥムは先代皇帝オレガノの甥であり、皇帝一族の血縁者ではあったものの、オレガノの遺言により、後継者とはならなかった。
どうやらオレガノは、元々スパイス帝国民ではないクィントゥムが皇帝となり、国民の反感を買うことを避けたかったらしい。
……クィントゥムが、そんな伯父の心遣いを知ったのは、スパイス帝国を後にした頃だった。
新皇帝ガラムマサラは、比較的クリスタン教徒に寛容ではあったものの、やはりクィントゥムは宮殿に居づらくなってしまった。
さて、これからどうしようか……
と、考えるまでもなかった。
前々から、クィントゥムは旅に出てみたいと思っていたのである。
宮殿の図書室にある本や伯父の本は、とっくのとうに読み尽くしていた。
クィントゥムは、もっと他国の歴史についても学びたかったのだ。
それで、一国に定住することなく生涯流浪の民となっても、後悔はない。
知識さえあれば、ほかには何もいらない。
クィントゥムは、その日のうちにスパイス帝国を旅立った。
あまりにひっそりとした旅立ちだったので、帝国内の人々は、だれひとりとしてクィントゥムのその後を知らなかった。
それに……
クィントゥムもまた、だれにも何も言わずにスパイス帝国をあとにしていた。
クィントゥムには、別れを告げる「友達」なんて、ひとりもいなかったからだ。
つづく
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