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17話

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みんなで休憩することになり、フードコートの席に座っていると先輩が時刻を確認する。

「あら、ちょうどいいわね!みなさん3時のおやつタイムにしましょう!」

先輩が言うと従業員の方がケーキやアイス、クッキーにジュースなどを、次々と運んできてくれる。

気づけばテーブルいっぱいに並べられていた。

「さぁ、みなさん好きな物を選んでちょうだい!」

先輩がそう言うと、みんなが喜んでいる。

だけど、それ以上に私は喜んでいた。

それはなぜかというと…。


私はケーキが大好きなんです!

他のなによりも大好きなんです!

ご飯よりもケーキを優先するくらいです!

あ、でも太ってはいないので覚えておいてくださいね!

まぁ胸もぺったんこなんですけどね…。

ははっ…。



私は誰に言うわけでもなく、脳内で勝手に盛り上がったり、落ち込んだりした。

それから先輩にお礼を言うと、さっそくケーキをいただくことにする。

他のみんなもアイスなどを選び食べている。

まずはチョコレートケーキをいただく。

んー!おいしい!最初は甘く後からほんのり苦いのがまたおいしい!

次にモンブラン!

栗の風味が最高!

さて、次はどれにしよう…と迷っていると、みんなが私を見ていることに気づいた。

みんなどうしたの?と聞くとそれぞれが言う。

「かずきほんとケーキ好きだよね!かわいいなぁ!」

「かずっちの幸せそうな顔かわいすぎるよ!」

「王子様のかわいいところ、また知れました…!」

「えぇ…そうね…。正直言うと…このまま持ち帰りたいわ!」

私は恥ずかしくなってきて顔を赤くしていると朝日が言う。

「かずき!はい!あーん!」

朝日がチーズケーキを食べさせてくれる。

んー!おいしい!

私があまりのおいしさに、腕と足をバタバタとさせると、なぜか歓声が上がる。

そして、三人もそれぞれ別の種類食べさせてくれた。

その度にバタバタさせていると、やっぱり歓声が上がる。

一周すると、なんだかみんなの息が荒くなってきているのに気づいた。

私はちょっと怖くなってきたので、あとは自分で食べるから大丈夫だよ、と伝えたのだけど…。



「え?かずきなに言ってるの?」

「かずっち冗談はやめてよー!」

「王子様…?どうしてそんなひどいこと言うんですか…?」

「ふふふ…まだこんなにあるのにだめじゃない」

え…あ、あの…えっと…と言葉に出来ないでいると続けてみんなが言う。

「かずきの大好きなケーキだよー!はい、あーん!」

「かずっち、もっと食べようねー!ほら、あーん!」

「ケーキを食べる、王子様かわいいです…あーん…」

「わたくしのも食べるわよね!あーん!」

ひぃっ…。

みんなが怖いよぉ…。

こうして、私はみんなが満足するまでケーキと恐怖を同時に味わうことになるのだった…。
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