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生配信11 リスナーさんとコラボ!
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「はい、今日もゲーム配信! 配信者はお馴染みTakiチャンネルの滝です。今日も夜配信は、エーペックスをやっていきたいと思います!」
本日、2度目のエーペックス。
夕方ごろに、サキサキさんと初めましての絵茶さんと一緒にプレイした。
そのことをまずはリスナーさん達に話していく。
「今日はね、実は」
お掃除のこと、サキサキさんにエーペックスを誘われたこと、絵茶さんと初めて遊んだこと、そして物資を全て奪われて要らないものを寄越されたこと全てを話した。
まあ、楽しかったから良いんだけどね。
「まあ、もしその時のエーペックスが見たかったら、サキサキさんか絵茶さんのアーカイブに動画があると思うので見てください」
『ゴミ箱扱いは草』
『あとで見に行きます』
『絵茶さんのところから来ました!』
『絵茶さんの枠から見てました!』
「あっ、絵茶さんのリスナーさん。ありがとうございます。もし良かったら配信見てってください」
コラボしたからか、絵茶さんのリスナーさんが見に来てくれたようだ。
ってか、ゴミ箱って。………いやまあ、ゴミ箱みたいなもんだったけど。
ざっとコメント欄を見ていると、流れるコメントの数が多いことに気づく。
さて、今は何人ぐらい見に来てくれてるのかな?
………6013人か。
………
……
…
………は? 6000人⁉︎ マジかよ、めちゃくちゃいるやん!
この配信始まってまだ4分ぐらいだよ! ゲームも始まってないのに、6000人が見てくれてんの?
6000という文字を見たせいか、手が汗でビショビショに。
「今、視聴者数を見たら6000人を超えてて、手汗がやばい。まともにエーペックスできんかも」
今俺の現状をリスナーさん達に報告。
『6000人ってマ?」
『始まって直ぐにこんなに人集まるの初めてじゃない?』
『本当だ。6000人超えてるw』
『俺が待機してた時は100人ちょっとだった』
うん。始まって直ぐに1000以上人がいたのは数えるくらいしかない。1回か2回あったかな?
いやー、俺も人気者になっちゃった感じかな?
なんて勘違いする訳もなく、これはコラボ効果でしょう、多分。
チャンネル登録者数30万人を超えるサキサキさんに、あと少しで25万人を超える絵茶さん。なんだかんだでよくコラボしてくれる聡太さん。
この御三方のリスナーさん達が見に来ているから視聴者数が多いだけ。
俺の配信が面白ければ、見に来てくれた人も登録してくれるでしょう。
ということで、
「エーペックス配信をしていきまーす」
今日はランクマッチの気分ではないので、カジュアルマッチを回していこうと思う。
「さてさて、カジュアルでレイスの練習をしていこうかな」
カジュアルマッチの準備完了ボタンを押すと、秒でマッチングが完了する。
キャラの選択画面に移り、練習中のレイスをピックアップ。
野良さん達は、お相撲さんのジブラルタルに索敵が優秀なブラットハウンドを選択。
『バランスが取れてるw』
『良いパーティー』
『トロールだけはしないように』
少し待ち時間があり、コメント欄を読む。
「へぇー、バランスいいんだ。トロールはしちゃうかも」
なんて言っていると、カジュアルマッチが開始された。
「どこ行こうか? 人が降りないところがいいな」
まずは飛行機から降りる場所を決めなくてはならない。初動で殺されないために、人のいない所を探す。
「あっ、あそこ人いなさそう」
見た感じ誰も降りていないので、見つけた場所に降りる。初動の安全は確保できたかもしれない。
「ふんふんーふーん」
敵がいないため気楽に降りていると、
ゲーム内チャットにて、
《本物ですか?》
の文字が流れる。
文字を打ったのはお相撲さんのジブラルタルを使っている人。
「本物ですか、ね。これ、俺に言ってんのかな? どう思う?」
『さあ?』
『聞いてみれば?』
『そうじゃないの?』
『違うんじゃねw』
ふんふん。意見がバラバラでどうすればいいのか分からん。
もし、「俺に聞いてますか?」って打って「貴方じゃないです」って返って来たら、俺死ぬほど恥ずかしい奴になってしまう。
返事を返すべきなのは分かっているんだが、どういう風に返すべきなのだろうか。
すると、索敵が優秀なブラットハウンドを使っている人からチャットが送られてくる。
《滝さんに言っていると思いますよ》
おっと、どうやらブラットハウンドの人も俺を知っているようだ。
なら、
「ゲーム配信者の滝ですっと」
ゲーム内チャットに遅いけどコメントを返す。
《いつも見てます》とジブラルタル。
《自分は今も見てますw》とブラットハウンド。
おおお! この6000人の中にブラットハウンドの人も入っているのか。
凄い奇跡が起こったな。ゲームで野良がリスナーだったのは初めてだ。
『リスナーか』
『トロールしたら叩かれそうw』
『リスナーとコラボやん!』
『チャンピオン奢らねば』
「いやいや、チャンピオン奢れるほど強くねぇーから!」
俺このゲーム始めてからまだ1ヶ月も経ってないってリスナーさん達ご存知ですよね⁉︎
「逆にチャンピオン奢ってほしいわ」
なんて言っていると、野良リスナーさんの1人が、《チャンピオン奢りますよ》と言ってくれる。
「マジか、奢ってくだせぇ」
俺の言葉に反応してくれるということは、配信見ながらプレイしているようだ。
『配信見てんじゃんw』
『奢ってくれるって良かったやん!』
『キャリーされててワロタ」
『配信初見です! いつも見てます、アーカイブ』
「初見さんありがとう! このまま配信見てってください」
物資を漁り終え、初見さんに挨拶をする。
ふっと気になったのだが、
「もう1人の野良さんも見ているのだろうか?」
ブラットハウンドの人は見ながらプレイしていると報告を受けたが、お相撲ジブラルタルの人はどうなのだろう?
俺の言葉に反応したら見ている。反応無しなら見ていないとなるのだが、
《見てます》
の4文字が俺の画面に表示される。
「見てるのか」
どうやら野良リスナーさん達は、配信を見ながらプレイしているようだ。
『ボイチャ繋げないの?』
『ボイチャした方がいいんじゃね?』
『ボイチャした方が連携取りやすいよ』
コメント欄を見ると、ボイチャに関してのコメントがどんどん流れてくる。
ボイチャね。確かにボイチャ繋げると連携は取りやすくなるだろうけど………でもね。
ボイチャとは、ボイスチャットの訳で、簡単に言うと通話アプリを通さずに、ネット回線を通して会話ができるというもの。
エーペックスにもゲーム内VCというものがあり、ゲーム内VCをオンにすると、そのマッチ中の味方と話すことができる。
「ボイチャ繋げてもいいんだけど、野良の人が嫌かもしれんやん? だって、アーカイブ消す予定ないから永遠と残るし」
俺は良いんだよ? でもね、声にコンプレックスを持っている人もいるだろうし、配信に乗せられるのを嫌がる人もいるわけよ。
無闇矢鱈にボイチャは繋げられないんだよな。
次の物資を漁りに移動しながら俺は、自分の考えをリスナーさん達に聞かせる。
「ボイチャしましょとか、ボイチャしませんかとかは基本聞かないので、よろしくね」
『確かにボイチャ嫌な人いるかも』
『なるほどね』
『そう言えば、滝くんから誘ってるのないね』
『基本誘わないよね』
まあ、今回初めてリスナーさん達と仲間になったからね。そんな機会、配信場でも私生活でも1度もなかったからボイチャに対する俺の考えを、リスナーさん達が知らないのは当たり前だよな。
コメント横目で読みながら移動していると、索敵優秀なブラットハウンドさんが、敵を発見する。
「おっと敵さん発見ですね! ヤっちまいましょう!」
敵発見次第殺すマンと化した俺は、敵に向け銃を連射する。
立ち回りや野良さん達とフォーカスを合わせて襲撃をし、そして1パーティーを壊滅させた。
「ああああああああ、物質上手いなぁ!」
『ご馳走、ご馳走』
『物資を届けに来てくれたんだね』
『うま、うまじゃん!』
『連携取れてたね』
『トロールはまだか⁉︎』
「トロールを期待するな!」
目に入ったコメントの内、簡単に返せそうなコメントに返事を返す。
敵の物資を漁り終え、体力の回復をしていると、ザクザクっと足音らしき音が聞こえてきる。
「足音、足音!」
回復しながら周囲を見渡す。しかし、俺たちのいる場所からは何も見えない。
見えるとしたら岩ぐらいだ。
『敵隠れてそう』
『1人かな?』
『銃声に釣られて来たかもね』
「銃声ね。足音聞こえたから絶対近くにいそう」
そう話していると、ブラットハウンドの野良さんがスキルを使い、足音が聞こえた方向に向けて、ソナーをしてくれる。
ブラットハウンドの能力のソナーは、前方にしか出すことが出来ないが、敵を赤いシルエット状にして仲間に教えてくれることができる。
そしてスキャンの結果、
「そこか、行くぞ!」
見つけた敵に向けダッシュをする俺たち。
「うおおおおおおおお!」
ソナーされ位置バレした敵は、猛ダッシュで逃げていく。
「追え追え! 逃すな逃すな!」
『ヤってまえ!』
『地獄の底まで追いかけろ!』
『ガン逃げしてて草』
『滝に弱気な所を見せたのが最後だ!』
「そうだぞ! 俺に弱気な所を見せるから追いかけられるんだよ! 逆に強気な態度取ってたら逃げてるの俺の方だったのにな」
どんどん、どんどん追いかけていく。
追いかけていくと、建物の中に敵3人が入っていくのが見える。
「この建物にいまーす。建物に入りまーす。敵倒しまーす」
有言実行。建物に入り、敵に向け発砲。
ダダダダダダダダダッ!
ダダダダダダダダダッ!
ダダダダダダダダダッ!
ダダダダダダッ!
「あう!」
敵に発砲するも、敵3人のフォーカスを合わせた銃撃により、俺はダウンしてしまう。
『あう!』
『あう』
『あっ、、、』
『トロールしましたね』
『敗因ですか?』
「ひいいいいいい、野良さんお助け、助け出してください!」
俺がダウンし、2対3という数的不利な状態になってしまった。
いや、これは完全にやらかしましたね。
「選択間違っちゃった。ここは突っ込むの待って、他の選択肢探せば良かった」
『確かにw』
『これ負けたら滝くんのせいだねw』
『いや、もう勝てんでしょ』
『2対3ならなんとかいけるかな?』
「負けたくない。まだこの野良さん達とゲームやっていたい」
この言葉が彼らのヤル気を出したのか、野良リスナーさん達の#__ガチ__#プレイを見せてもらう。
俺が建物の中に入る際に開けたドアからグレネードを4、5個投げ込む。
グレネードのダメージを恐れ、敵2人は建物の2階へ退避。もう1人は1階の奥に隠れダメージを逃れようとする。
そして、グレネードが爆発。爆発と共に建物の内側へ侵入した野良リスナーさん達は、1階いた敵を発見、排除し、1階に降りてこようとして来た敵を撃退する。
「おおおお! うますぎ!」
1人が周囲を警戒し、もう1人が俺を蘇生させる。
「味方うますぎない?」
『リスナーさんにキャリーは草』
『チャンピオン奢ってもらおう』
『足引っ張ってて草』
「リスナーさんにチャンピオン奢ってもらおうかな」
『有りじゃない?』
『いいんじゃねw』
『味方頼りw』
味方が倒した敵の物資を漁っていると、
《奢ります!》《努力します》
2人からチャットが返ってくる。
1人はめっちゃ強気で、もう1人は少し控えめ。
「いやいや、マジでお2人強いからチャンピオンいけますよ」
十分に潤った物資を背負い、次の場所に移動。
移動していると進行方向の後ろ側から銃声が聞こえる。
「銃声………だと⁉︎ これは行くしかねぇ!」
方向転換し、俺先行で走っていく。
「行くぞ!」
俺がガンガン走っていくと《行きますか!》《漁夫りますか》と後ろからリスナーさんがついてきてくれる。
今度こそ、活躍してやる!
………
……
…
「あああああああああああああ! なんか刺さった!」
漁夫をしようと戦いに挑んだものの、アークスターという手裏剣型のグレネードが2個刺さり、爆死する。
『2個刺さって草』
『これはキツくないか?』
『また足引っ張ってるよ!』
『漁夫失敗w』
『爆死かw』
今のは敵の運がちょっぴり良かっただけで、俺は悪くない。
「運が敵に味方しただけだから! 敵の実力じゃあない」
『運も実力の内』
『運も実力のうち』
『運も実力のうちでしょ』
お願い、リスナーさん頑張って倒して来て!
完全にリスナーさん頼りの俺。それに応えるかのように、敵をなぎ倒していくリスナーさん2人。
戦闘が終わり、また蘇生してもらう。
またしても戦闘で活躍ができなかった。
「ってか、俺、ちゃんと戦闘したの最初の1戦闘目ぐらいだけじゃね?」
『雑魚死乙!』
『w』『w』『w』
『草』『草』『草』
「笑ってんじゃねぇーよ!」
『キレてて草』
『雑魚は黙ってなさいw』
『だからFF 14でも雑魚敵に殺されるんだよw』
「FFは関係ないでしょ!」
昼の配信の話を持ってくるのは違うでしょ。今の配信の話をしてなさい、リスナー諸君。
この後2度雑魚死して入り俺は、少し自重し、銃声が鳴っていても、その方向に走って行かず、籠れる家を探して、イモっていた。
残る部隊は俺たちの部隊を含めて3部隊。
「チャンピオン取りたい。チャンピオン取りたい。チャンピオン取りたい」
ここまで行ったら、チャンピオンを取って気持ちよくリスナーさん達と終わりにしたい。
そう願っていると、他の2部帯がヤり合っているようだった。
「今度こそ漁夫だよね? そうだよね?」
ちょっと不安になり聞いてみると、
《行きますか!》《このタイミングで行かなきゃチャンピオン取れませんね》
野良リスナーさん達が動き出す。
遅れないように野良リスナーさん達の後についていく。
銃声が聞こえなくなり、部隊数も2部帯と俺らの部隊と敵の部隊しか残ってないらしい。
ブラットハウンドがスキャンをし、敵を発見。どうやら敵の部隊の1人はダウン状態になっているらしく、今が狙い目。
3対2の状況。
「ここから俺が活躍」
ヒュー、ザクっ。
「あれ、今なんか刺さったような」
この刺さり方はさっきもあったような。
『アークスターだねw』
『1マッチでアークスター3回刺されている人見るの初めてw』
『痛いぞ、これは痛いぞ』
『実質、2対2』
いやぁあああああ! 爆発しないで!
ボンッ!
アーマーが削れるもなんとか生き残る。
まだ、まだ何もしてないから死にたくない!
アーマーの回復をしようと、その場でアイテムを使う。
『物陰に隠れてからの方が』
『隠れろ!』
『隠れて!』
『死にたいのか?』
コメントを横目で見て気づく。俺は見晴らしのいい場所で回復していることに。
「物陰! どこ行けばいい!」
回復を中断し、隠れられそうな物陰を探す。
「あっ! あそこに隠れれば」
ドンっ!
重々しい銃声がなり、そして、
「あああああああああああああ」
見事に撃ち抜かれる。
『草』『草』『草』
『草』『草』『草』
『今回足しか引っ張ってないw』
『もうこれはトロールだよ』
ごめんなさい、リスナーさん2人。俺は馬鹿でした!
俺を無視して、敵の掃討をする野良リスナーさん2人。
コメント欄には『トロール』の文字が沢山。
中には、
『絵茶チャンネル : 抜かれてて草』
『サキサキチャンネル : アークスターが大好きなんですねw』
煽ってくる輩まで湧いてくる。
「帰れ帰れ、サキサキさんと絵茶さん! 見るな見るな!」
無様な配信を見られて、恥ずかしい。
コメントを見るのを止め、仲間の戦闘を見ると、
「これチャンピオン奢って貰えるのでは?」
敵1人をダウンさせ、野良リスナー2人で残りの敵1人を滅多に撃ちにしている。もちろん数秒後には、
YOU ARE THE CHAMPION の文字が画面の中央に表示される。
「ふぅー、頑張ったな」
俺も頑張りました風に装う。
『確かにアークスター何本刺さるか企画お疲れ様』
『アークスターに頑張って刺さりに行ってたなw』
『何もしてないからw』
『トロール頑張ったね』
「もうちょっと優しくしてよ! そんな企画しとらんし、頑張って刺さりにも行ってない! トロールはしたけど、頑張って動いてたから! 何もしてないわけじゃ」
今回の戦闘成績が画面一杯に映し出される。
ブラットハウンドの野良さんは、5キル1200ダメージ。
ジブラルタルの野良さんは、6キル1525ダメージ。
俺、1キル95ダメージ。
「………」
『実質、キルパク』
『キルを横取りしたな』
『美味しいところ持ってったな』
『『『『ってか、何もしてないな』』』』
「ふぅー、リスナーさん達ありがとうございました。チャンピオン奢ってもらって、申し訳ないです」
《いえいえ、今日一楽しかったです!》
《ありがとうございました、チャンピオン取れて良かったです》
「では、ありがとうございました」
ロビーに戻り、リスナーさん達に告げる。
「今日はご視聴ありがとうございました。今日の配信が楽しいと思った方はチャンネル登録をお願いします」
『待って、待って!』
『え? 終わり』
『拗ねんなよ、まだ30分ぐらいしかやってないぞw』
『登録するからまだ配信してな!』
いやもうね。
「何もしてない、が1番心にくる。しかも、本当に何もしてないから言い訳もできないもん」
もちろん、配信を終わりにするつもりはない。ちょっとリスナーさん達を不安にさせて見ただけ。
「はあ、じゃあ次のマッチ行きますか」
気を取り直して次に挑む。準備完了ボタンを押そうとしたとき、サキサキさんと絵茶さんからコメントが来る。
『サキサキチャンネル : 貴様が最弱だな』
『絵茶チャンネル : 95か、、、雑魚め!』
ほうほう………煽って来ますか。
『煽られてる』
『煽られてるぞ』
『このままでいいのか?』
『いいわけないよな』
リスナー諸君………いいわけないよな!
「よし、サキサキさんと絵茶さんを招待しよう」
エーペックスのパーティーに招待する。
もちろん、あの2人が逃げるということを考えて、
「ダメージ勝負しましょう、サキサキさん、絵茶さん。2人の合計ダメージ対俺のダメージ」
こう言うとあの2人は多分、勝てる勝負だからって
『サキサキチャンネル : いいでしょう!』
『絵茶チャンネル : 罰ゲーム何する?』
調子付いて乗ってくる。
「罰ゲームは1週間ちゃんと配信して、配信中は語尾に「にゃん」って付ける」
『サキサキチャンネル : ⁉︎』
『絵茶チャンネル : ⁉︎』
今、多分あの2人は負けることを考えて、やらない選択肢を考えているはずだ。だから、
「ああ! 逃げたければどうぞ。雑魚中の雑魚さん達」
安い煽り文句だが、
ピコン、ピコン。
通話アプリで呼び出しをくらう、あの2人から。
「もしも「「やってやろうじゃねーか!」」」
じゃあ、やりましょうか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「はい、リスナーさんの皆さん。この成績画面をスクショしてTwitterにあげましょう。そして、これから1週間配信中は語尾に「にゃん」と付ける2人の配信を毎日欠かさず見ましょうね」
『はーい!』
『滝くんナイス!』
『滝くん、グッジョブ!』
『滝くん、チャンネル登録しました』
マッチの結果はこちら。
俺、8キル1375ダメージ。
サキサキさん、0キル390ダメージ。
絵茶さん、1キル418ダメージ。
はい、ザマァ!
このあと、2時間ぐらい配信を続け、いつも通り終わらせた。
配信中終始、リスナーさん達からは称賛の言葉が送られ、サキサキさんと絵茶さんからは再戦と文句の言葉が送られてきた。
再戦、いいですよ。もし負けたら、1週間は猫、もう1週間は赤ちゃんしゃべりで配信を………やっぱりいいです、か。わかりました。頑張ってください。
本日、2度目のエーペックス。
夕方ごろに、サキサキさんと初めましての絵茶さんと一緒にプレイした。
そのことをまずはリスナーさん達に話していく。
「今日はね、実は」
お掃除のこと、サキサキさんにエーペックスを誘われたこと、絵茶さんと初めて遊んだこと、そして物資を全て奪われて要らないものを寄越されたこと全てを話した。
まあ、楽しかったから良いんだけどね。
「まあ、もしその時のエーペックスが見たかったら、サキサキさんか絵茶さんのアーカイブに動画があると思うので見てください」
『ゴミ箱扱いは草』
『あとで見に行きます』
『絵茶さんのところから来ました!』
『絵茶さんの枠から見てました!』
「あっ、絵茶さんのリスナーさん。ありがとうございます。もし良かったら配信見てってください」
コラボしたからか、絵茶さんのリスナーさんが見に来てくれたようだ。
ってか、ゴミ箱って。………いやまあ、ゴミ箱みたいなもんだったけど。
ざっとコメント欄を見ていると、流れるコメントの数が多いことに気づく。
さて、今は何人ぐらい見に来てくれてるのかな?
………6013人か。
………
……
…
………は? 6000人⁉︎ マジかよ、めちゃくちゃいるやん!
この配信始まってまだ4分ぐらいだよ! ゲームも始まってないのに、6000人が見てくれてんの?
6000という文字を見たせいか、手が汗でビショビショに。
「今、視聴者数を見たら6000人を超えてて、手汗がやばい。まともにエーペックスできんかも」
今俺の現状をリスナーさん達に報告。
『6000人ってマ?」
『始まって直ぐにこんなに人集まるの初めてじゃない?』
『本当だ。6000人超えてるw』
『俺が待機してた時は100人ちょっとだった』
うん。始まって直ぐに1000以上人がいたのは数えるくらいしかない。1回か2回あったかな?
いやー、俺も人気者になっちゃった感じかな?
なんて勘違いする訳もなく、これはコラボ効果でしょう、多分。
チャンネル登録者数30万人を超えるサキサキさんに、あと少しで25万人を超える絵茶さん。なんだかんだでよくコラボしてくれる聡太さん。
この御三方のリスナーさん達が見に来ているから視聴者数が多いだけ。
俺の配信が面白ければ、見に来てくれた人も登録してくれるでしょう。
ということで、
「エーペックス配信をしていきまーす」
今日はランクマッチの気分ではないので、カジュアルマッチを回していこうと思う。
「さてさて、カジュアルでレイスの練習をしていこうかな」
カジュアルマッチの準備完了ボタンを押すと、秒でマッチングが完了する。
キャラの選択画面に移り、練習中のレイスをピックアップ。
野良さん達は、お相撲さんのジブラルタルに索敵が優秀なブラットハウンドを選択。
『バランスが取れてるw』
『良いパーティー』
『トロールだけはしないように』
少し待ち時間があり、コメント欄を読む。
「へぇー、バランスいいんだ。トロールはしちゃうかも」
なんて言っていると、カジュアルマッチが開始された。
「どこ行こうか? 人が降りないところがいいな」
まずは飛行機から降りる場所を決めなくてはならない。初動で殺されないために、人のいない所を探す。
「あっ、あそこ人いなさそう」
見た感じ誰も降りていないので、見つけた場所に降りる。初動の安全は確保できたかもしれない。
「ふんふんーふーん」
敵がいないため気楽に降りていると、
ゲーム内チャットにて、
《本物ですか?》
の文字が流れる。
文字を打ったのはお相撲さんのジブラルタルを使っている人。
「本物ですか、ね。これ、俺に言ってんのかな? どう思う?」
『さあ?』
『聞いてみれば?』
『そうじゃないの?』
『違うんじゃねw』
ふんふん。意見がバラバラでどうすればいいのか分からん。
もし、「俺に聞いてますか?」って打って「貴方じゃないです」って返って来たら、俺死ぬほど恥ずかしい奴になってしまう。
返事を返すべきなのは分かっているんだが、どういう風に返すべきなのだろうか。
すると、索敵が優秀なブラットハウンドを使っている人からチャットが送られてくる。
《滝さんに言っていると思いますよ》
おっと、どうやらブラットハウンドの人も俺を知っているようだ。
なら、
「ゲーム配信者の滝ですっと」
ゲーム内チャットに遅いけどコメントを返す。
《いつも見てます》とジブラルタル。
《自分は今も見てますw》とブラットハウンド。
おおお! この6000人の中にブラットハウンドの人も入っているのか。
凄い奇跡が起こったな。ゲームで野良がリスナーだったのは初めてだ。
『リスナーか』
『トロールしたら叩かれそうw』
『リスナーとコラボやん!』
『チャンピオン奢らねば』
「いやいや、チャンピオン奢れるほど強くねぇーから!」
俺このゲーム始めてからまだ1ヶ月も経ってないってリスナーさん達ご存知ですよね⁉︎
「逆にチャンピオン奢ってほしいわ」
なんて言っていると、野良リスナーさんの1人が、《チャンピオン奢りますよ》と言ってくれる。
「マジか、奢ってくだせぇ」
俺の言葉に反応してくれるということは、配信見ながらプレイしているようだ。
『配信見てんじゃんw』
『奢ってくれるって良かったやん!』
『キャリーされててワロタ」
『配信初見です! いつも見てます、アーカイブ』
「初見さんありがとう! このまま配信見てってください」
物資を漁り終え、初見さんに挨拶をする。
ふっと気になったのだが、
「もう1人の野良さんも見ているのだろうか?」
ブラットハウンドの人は見ながらプレイしていると報告を受けたが、お相撲ジブラルタルの人はどうなのだろう?
俺の言葉に反応したら見ている。反応無しなら見ていないとなるのだが、
《見てます》
の4文字が俺の画面に表示される。
「見てるのか」
どうやら野良リスナーさん達は、配信を見ながらプレイしているようだ。
『ボイチャ繋げないの?』
『ボイチャした方がいいんじゃね?』
『ボイチャした方が連携取りやすいよ』
コメント欄を見ると、ボイチャに関してのコメントがどんどん流れてくる。
ボイチャね。確かにボイチャ繋げると連携は取りやすくなるだろうけど………でもね。
ボイチャとは、ボイスチャットの訳で、簡単に言うと通話アプリを通さずに、ネット回線を通して会話ができるというもの。
エーペックスにもゲーム内VCというものがあり、ゲーム内VCをオンにすると、そのマッチ中の味方と話すことができる。
「ボイチャ繋げてもいいんだけど、野良の人が嫌かもしれんやん? だって、アーカイブ消す予定ないから永遠と残るし」
俺は良いんだよ? でもね、声にコンプレックスを持っている人もいるだろうし、配信に乗せられるのを嫌がる人もいるわけよ。
無闇矢鱈にボイチャは繋げられないんだよな。
次の物資を漁りに移動しながら俺は、自分の考えをリスナーさん達に聞かせる。
「ボイチャしましょとか、ボイチャしませんかとかは基本聞かないので、よろしくね」
『確かにボイチャ嫌な人いるかも』
『なるほどね』
『そう言えば、滝くんから誘ってるのないね』
『基本誘わないよね』
まあ、今回初めてリスナーさん達と仲間になったからね。そんな機会、配信場でも私生活でも1度もなかったからボイチャに対する俺の考えを、リスナーさん達が知らないのは当たり前だよな。
コメント横目で読みながら移動していると、索敵優秀なブラットハウンドさんが、敵を発見する。
「おっと敵さん発見ですね! ヤっちまいましょう!」
敵発見次第殺すマンと化した俺は、敵に向け銃を連射する。
立ち回りや野良さん達とフォーカスを合わせて襲撃をし、そして1パーティーを壊滅させた。
「ああああああああ、物質上手いなぁ!」
『ご馳走、ご馳走』
『物資を届けに来てくれたんだね』
『うま、うまじゃん!』
『連携取れてたね』
『トロールはまだか⁉︎』
「トロールを期待するな!」
目に入ったコメントの内、簡単に返せそうなコメントに返事を返す。
敵の物資を漁り終え、体力の回復をしていると、ザクザクっと足音らしき音が聞こえてきる。
「足音、足音!」
回復しながら周囲を見渡す。しかし、俺たちのいる場所からは何も見えない。
見えるとしたら岩ぐらいだ。
『敵隠れてそう』
『1人かな?』
『銃声に釣られて来たかもね』
「銃声ね。足音聞こえたから絶対近くにいそう」
そう話していると、ブラットハウンドの野良さんがスキルを使い、足音が聞こえた方向に向けて、ソナーをしてくれる。
ブラットハウンドの能力のソナーは、前方にしか出すことが出来ないが、敵を赤いシルエット状にして仲間に教えてくれることができる。
そしてスキャンの結果、
「そこか、行くぞ!」
見つけた敵に向けダッシュをする俺たち。
「うおおおおおおおお!」
ソナーされ位置バレした敵は、猛ダッシュで逃げていく。
「追え追え! 逃すな逃すな!」
『ヤってまえ!』
『地獄の底まで追いかけろ!』
『ガン逃げしてて草』
『滝に弱気な所を見せたのが最後だ!』
「そうだぞ! 俺に弱気な所を見せるから追いかけられるんだよ! 逆に強気な態度取ってたら逃げてるの俺の方だったのにな」
どんどん、どんどん追いかけていく。
追いかけていくと、建物の中に敵3人が入っていくのが見える。
「この建物にいまーす。建物に入りまーす。敵倒しまーす」
有言実行。建物に入り、敵に向け発砲。
ダダダダダダダダダッ!
ダダダダダダダダダッ!
ダダダダダダダダダッ!
ダダダダダダッ!
「あう!」
敵に発砲するも、敵3人のフォーカスを合わせた銃撃により、俺はダウンしてしまう。
『あう!』
『あう』
『あっ、、、』
『トロールしましたね』
『敗因ですか?』
「ひいいいいいい、野良さんお助け、助け出してください!」
俺がダウンし、2対3という数的不利な状態になってしまった。
いや、これは完全にやらかしましたね。
「選択間違っちゃった。ここは突っ込むの待って、他の選択肢探せば良かった」
『確かにw』
『これ負けたら滝くんのせいだねw』
『いや、もう勝てんでしょ』
『2対3ならなんとかいけるかな?』
「負けたくない。まだこの野良さん達とゲームやっていたい」
この言葉が彼らのヤル気を出したのか、野良リスナーさん達の#__ガチ__#プレイを見せてもらう。
俺が建物の中に入る際に開けたドアからグレネードを4、5個投げ込む。
グレネードのダメージを恐れ、敵2人は建物の2階へ退避。もう1人は1階の奥に隠れダメージを逃れようとする。
そして、グレネードが爆発。爆発と共に建物の内側へ侵入した野良リスナーさん達は、1階いた敵を発見、排除し、1階に降りてこようとして来た敵を撃退する。
「おおおお! うますぎ!」
1人が周囲を警戒し、もう1人が俺を蘇生させる。
「味方うますぎない?」
『リスナーさんにキャリーは草』
『チャンピオン奢ってもらおう』
『足引っ張ってて草』
「リスナーさんにチャンピオン奢ってもらおうかな」
『有りじゃない?』
『いいんじゃねw』
『味方頼りw』
味方が倒した敵の物資を漁っていると、
《奢ります!》《努力します》
2人からチャットが返ってくる。
1人はめっちゃ強気で、もう1人は少し控えめ。
「いやいや、マジでお2人強いからチャンピオンいけますよ」
十分に潤った物資を背負い、次の場所に移動。
移動していると進行方向の後ろ側から銃声が聞こえる。
「銃声………だと⁉︎ これは行くしかねぇ!」
方向転換し、俺先行で走っていく。
「行くぞ!」
俺がガンガン走っていくと《行きますか!》《漁夫りますか》と後ろからリスナーさんがついてきてくれる。
今度こそ、活躍してやる!
………
……
…
「あああああああああああああ! なんか刺さった!」
漁夫をしようと戦いに挑んだものの、アークスターという手裏剣型のグレネードが2個刺さり、爆死する。
『2個刺さって草』
『これはキツくないか?』
『また足引っ張ってるよ!』
『漁夫失敗w』
『爆死かw』
今のは敵の運がちょっぴり良かっただけで、俺は悪くない。
「運が敵に味方しただけだから! 敵の実力じゃあない」
『運も実力の内』
『運も実力のうち』
『運も実力のうちでしょ』
お願い、リスナーさん頑張って倒して来て!
完全にリスナーさん頼りの俺。それに応えるかのように、敵をなぎ倒していくリスナーさん2人。
戦闘が終わり、また蘇生してもらう。
またしても戦闘で活躍ができなかった。
「ってか、俺、ちゃんと戦闘したの最初の1戦闘目ぐらいだけじゃね?」
『雑魚死乙!』
『w』『w』『w』
『草』『草』『草』
「笑ってんじゃねぇーよ!」
『キレてて草』
『雑魚は黙ってなさいw』
『だからFF 14でも雑魚敵に殺されるんだよw』
「FFは関係ないでしょ!」
昼の配信の話を持ってくるのは違うでしょ。今の配信の話をしてなさい、リスナー諸君。
この後2度雑魚死して入り俺は、少し自重し、銃声が鳴っていても、その方向に走って行かず、籠れる家を探して、イモっていた。
残る部隊は俺たちの部隊を含めて3部隊。
「チャンピオン取りたい。チャンピオン取りたい。チャンピオン取りたい」
ここまで行ったら、チャンピオンを取って気持ちよくリスナーさん達と終わりにしたい。
そう願っていると、他の2部帯がヤり合っているようだった。
「今度こそ漁夫だよね? そうだよね?」
ちょっと不安になり聞いてみると、
《行きますか!》《このタイミングで行かなきゃチャンピオン取れませんね》
野良リスナーさん達が動き出す。
遅れないように野良リスナーさん達の後についていく。
銃声が聞こえなくなり、部隊数も2部帯と俺らの部隊と敵の部隊しか残ってないらしい。
ブラットハウンドがスキャンをし、敵を発見。どうやら敵の部隊の1人はダウン状態になっているらしく、今が狙い目。
3対2の状況。
「ここから俺が活躍」
ヒュー、ザクっ。
「あれ、今なんか刺さったような」
この刺さり方はさっきもあったような。
『アークスターだねw』
『1マッチでアークスター3回刺されている人見るの初めてw』
『痛いぞ、これは痛いぞ』
『実質、2対2』
いやぁあああああ! 爆発しないで!
ボンッ!
アーマーが削れるもなんとか生き残る。
まだ、まだ何もしてないから死にたくない!
アーマーの回復をしようと、その場でアイテムを使う。
『物陰に隠れてからの方が』
『隠れろ!』
『隠れて!』
『死にたいのか?』
コメントを横目で見て気づく。俺は見晴らしのいい場所で回復していることに。
「物陰! どこ行けばいい!」
回復を中断し、隠れられそうな物陰を探す。
「あっ! あそこに隠れれば」
ドンっ!
重々しい銃声がなり、そして、
「あああああああああああああ」
見事に撃ち抜かれる。
『草』『草』『草』
『草』『草』『草』
『今回足しか引っ張ってないw』
『もうこれはトロールだよ』
ごめんなさい、リスナーさん2人。俺は馬鹿でした!
俺を無視して、敵の掃討をする野良リスナーさん2人。
コメント欄には『トロール』の文字が沢山。
中には、
『絵茶チャンネル : 抜かれてて草』
『サキサキチャンネル : アークスターが大好きなんですねw』
煽ってくる輩まで湧いてくる。
「帰れ帰れ、サキサキさんと絵茶さん! 見るな見るな!」
無様な配信を見られて、恥ずかしい。
コメントを見るのを止め、仲間の戦闘を見ると、
「これチャンピオン奢って貰えるのでは?」
敵1人をダウンさせ、野良リスナー2人で残りの敵1人を滅多に撃ちにしている。もちろん数秒後には、
YOU ARE THE CHAMPION の文字が画面の中央に表示される。
「ふぅー、頑張ったな」
俺も頑張りました風に装う。
『確かにアークスター何本刺さるか企画お疲れ様』
『アークスターに頑張って刺さりに行ってたなw』
『何もしてないからw』
『トロール頑張ったね』
「もうちょっと優しくしてよ! そんな企画しとらんし、頑張って刺さりにも行ってない! トロールはしたけど、頑張って動いてたから! 何もしてないわけじゃ」
今回の戦闘成績が画面一杯に映し出される。
ブラットハウンドの野良さんは、5キル1200ダメージ。
ジブラルタルの野良さんは、6キル1525ダメージ。
俺、1キル95ダメージ。
「………」
『実質、キルパク』
『キルを横取りしたな』
『美味しいところ持ってったな』
『『『『ってか、何もしてないな』』』』
「ふぅー、リスナーさん達ありがとうございました。チャンピオン奢ってもらって、申し訳ないです」
《いえいえ、今日一楽しかったです!》
《ありがとうございました、チャンピオン取れて良かったです》
「では、ありがとうございました」
ロビーに戻り、リスナーさん達に告げる。
「今日はご視聴ありがとうございました。今日の配信が楽しいと思った方はチャンネル登録をお願いします」
『待って、待って!』
『え? 終わり』
『拗ねんなよ、まだ30分ぐらいしかやってないぞw』
『登録するからまだ配信してな!』
いやもうね。
「何もしてない、が1番心にくる。しかも、本当に何もしてないから言い訳もできないもん」
もちろん、配信を終わりにするつもりはない。ちょっとリスナーさん達を不安にさせて見ただけ。
「はあ、じゃあ次のマッチ行きますか」
気を取り直して次に挑む。準備完了ボタンを押そうとしたとき、サキサキさんと絵茶さんからコメントが来る。
『サキサキチャンネル : 貴様が最弱だな』
『絵茶チャンネル : 95か、、、雑魚め!』
ほうほう………煽って来ますか。
『煽られてる』
『煽られてるぞ』
『このままでいいのか?』
『いいわけないよな』
リスナー諸君………いいわけないよな!
「よし、サキサキさんと絵茶さんを招待しよう」
エーペックスのパーティーに招待する。
もちろん、あの2人が逃げるということを考えて、
「ダメージ勝負しましょう、サキサキさん、絵茶さん。2人の合計ダメージ対俺のダメージ」
こう言うとあの2人は多分、勝てる勝負だからって
『サキサキチャンネル : いいでしょう!』
『絵茶チャンネル : 罰ゲーム何する?』
調子付いて乗ってくる。
「罰ゲームは1週間ちゃんと配信して、配信中は語尾に「にゃん」って付ける」
『サキサキチャンネル : ⁉︎』
『絵茶チャンネル : ⁉︎』
今、多分あの2人は負けることを考えて、やらない選択肢を考えているはずだ。だから、
「ああ! 逃げたければどうぞ。雑魚中の雑魚さん達」
安い煽り文句だが、
ピコン、ピコン。
通話アプリで呼び出しをくらう、あの2人から。
「もしも「「やってやろうじゃねーか!」」」
じゃあ、やりましょうか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「はい、リスナーさんの皆さん。この成績画面をスクショしてTwitterにあげましょう。そして、これから1週間配信中は語尾に「にゃん」と付ける2人の配信を毎日欠かさず見ましょうね」
『はーい!』
『滝くんナイス!』
『滝くん、グッジョブ!』
『滝くん、チャンネル登録しました』
マッチの結果はこちら。
俺、8キル1375ダメージ。
サキサキさん、0キル390ダメージ。
絵茶さん、1キル418ダメージ。
はい、ザマァ!
このあと、2時間ぐらい配信を続け、いつも通り終わらせた。
配信中終始、リスナーさん達からは称賛の言葉が送られ、サキサキさんと絵茶さんからは再戦と文句の言葉が送られてきた。
再戦、いいですよ。もし負けたら、1週間は猫、もう1週間は赤ちゃんしゃべりで配信を………やっぱりいいです、か。わかりました。頑張ってください。
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