激重ヤンデレに愛されてつらい

12

「日菜、一人暮らし？」

「…うん」

「じゃあ泊まっていきなよ！」

「い、いや……帰る……」

「遠慮すんなよ」

遠慮なんてしてない。

この人と一緒の空間で夜を過ごして、私の顔だらけの写真で眠って……またヤられるかもしれない。


「……明日の予習しなきゃだから……帰らないと……っ」


「予習ー？ひな社会学科だっけ？社会系なら俺得意だよ。教えるよ。」


「いや、いいですっ…！自分でやらないと」

「俺は日菜の彼氏だよ？ほら、どこ分かんないか教えてよ。」

本気で要らない。
どうしよう、何か、なにか言い訳………、


「家にっ、いえに教材おいてるのでっ……ここではできない……っ」

「教材？参考書とか？」


「っ！うん、参考書っ………！」


「そっかー」と残念そうに首を捻る彼。
そして、何かを考えている

（そんなに……私と一緒にいたいの？どうして……）


「わかった」

彼は何かを提案したように、微笑んで私の手を再度握る。


「同棲しよ。」

どうせい、？

一緒に住むってこと？、


「ここより少し大きい家に引っ越そう。お金は……2人で頑張って貯めよう。でも安心して、俺が医者になれば日菜にも楽な生活を約束できるし、きっと今よりも2人の時間が増えるから楽しくなる。」

「っ……同棲は……っ、」


「何？嫌なの？」

また…冷たい目……


「少し、考えさせてください………。それで…、その、本当に今日帰らないと……おねがいしますっ…」


「…………………」

何も言わない

いいの、？だめなの、？


耐えられない


「私っ、帰ります……！！」
「待てよ」

彼が、後ろから私に抱きついてきた。

「もう少し……こういさせて。」

嫌だ、やだ、
私より遥かに大きい身長、仕上がっている肉体、それに伴って力強い腕

“離さねぇぞ” と言わんばかりの雰囲気が漂う


「ぁっ……、は、ぁ、っ……」

また呼吸できなくなる

呼吸できなくなればまたキスされる


そんなの、いやっ………


ﾌﾟﾙﾙｯ ﾌﾟﾙﾙｯッ♩


「っ、！？」

静かで甘い雰囲気のする室内から、電話の着信音が響く

それは私の携帯の音ではなく、彼の電話から出てるものだった。


「チッ……誰だよ……」

スッと私から離れた彼は電話越しで誰かと話している。


「ん？どうした？……は？無理に決まったんだろ。」


冷たい彼の声

でも、電話に夢中っぽくて今なら逃げられる


「っ……！！！」


パンツなんて履いてる暇なくて、私はスカートを着て部屋を出た

「っ！おい、……」

彼が待てと言う前に私は全力で逃げる。
走っても追いつかれることなんて分かってる

私は少し走った先にあるコンビニに入り、トレイにこもった。


（スマホ……持ってきてるね……、）

パンツだけ忘れたけどもう要らない。
あんなのあったらまた思い出す


ま、た



「っぅ………、ゔっ……ひぃっ、……」


怖かった。


あんなに強い口調で体を触られて……たくさん出さされて、


汚い


もう、汚い……手の甲だけじゃなくて顔、腕、胸、下半身までもが彼に弄ばれた。

私はぎゅっと体を抱きしめて、ただただ泣いていた。