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先輩の話
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これは高校時代の先輩に聞いた話です。
「私の家に男の子の霊が出るの」
なんでもA先輩が夜中に起きて廊下に出るとその霊は出るというのです。
短髪で小学校低学年くらいの大きさ、両目のない男の子だそうでした。
前に足を触られて次の日に触られた足を怪我したり、A先輩の弟さんがお腹に抱きつかれて体調を崩したりしたそうです。
「どうしたらいいと思う?」
そんなことを言われてもたまに見える程度で、できることなどなく…でも頭によぎったことを聞いた。
「あの、近くに川はありませんか?」
「あるよ」
川というのは怖いところで水難事故や人柱、昔は川の近くに民家があって多くの人が流されるようなこともあったそうです。
A先輩の見た男の子は水難事故かそれとも別の子か…。
川の子だと他の霊と一緒に上がってくることもありかなり危険です。
それが家の中にいるならなおさら…。
「お祓いをするか、せめてお守りを持った方がいいかも」
「…そっか。わかった」
その時の私は詳しいことは言ってなかったけど、私にはどうにもできない。
なんで今頃書いたかというと、街で偶然A先輩に会ったからだ。
笑顔で話しかけてくれて元気そうだけど、私はA先輩が心配になった。
なぜなら、A先輩の右腕にはしっかりと両目のない小さな男の子がしがみついていたのだから。
今度は怪我で済むのかそれとも…
◇今回は短いのもう1話
たまに救ってくれようとする霊もいるって話
これはごく最近のこと。
暇な時間に動画を見ていた時、親に呼ばれた。
用事を言いつけられそれをこなすとまた動画を見ようと暗い画面を見る。すると自分の顔がおかしいのに気がついた。
よく見ると自分の顔のある位置に人間の手がある。
それは腕のない本当に手のみ…。
まるで視界を遮っているかのようだ、
私は怖くなって画面をつけることで見えないようにした。
結果として私は仕事に遅刻した。
実はシフトの見間違えでその日は出勤だったのだ。
霊は「こんなもの見ている暇はないぞ」と教えてくれていたみたいだ。しかし、伝わらなかった。
ちょっと怖いけど優しい霊もいるんだなって思った、そんな日常の片隅でした。
「私の家に男の子の霊が出るの」
なんでもA先輩が夜中に起きて廊下に出るとその霊は出るというのです。
短髪で小学校低学年くらいの大きさ、両目のない男の子だそうでした。
前に足を触られて次の日に触られた足を怪我したり、A先輩の弟さんがお腹に抱きつかれて体調を崩したりしたそうです。
「どうしたらいいと思う?」
そんなことを言われてもたまに見える程度で、できることなどなく…でも頭によぎったことを聞いた。
「あの、近くに川はありませんか?」
「あるよ」
川というのは怖いところで水難事故や人柱、昔は川の近くに民家があって多くの人が流されるようなこともあったそうです。
A先輩の見た男の子は水難事故かそれとも別の子か…。
川の子だと他の霊と一緒に上がってくることもありかなり危険です。
それが家の中にいるならなおさら…。
「お祓いをするか、せめてお守りを持った方がいいかも」
「…そっか。わかった」
その時の私は詳しいことは言ってなかったけど、私にはどうにもできない。
なんで今頃書いたかというと、街で偶然A先輩に会ったからだ。
笑顔で話しかけてくれて元気そうだけど、私はA先輩が心配になった。
なぜなら、A先輩の右腕にはしっかりと両目のない小さな男の子がしがみついていたのだから。
今度は怪我で済むのかそれとも…
◇今回は短いのもう1話
たまに救ってくれようとする霊もいるって話
これはごく最近のこと。
暇な時間に動画を見ていた時、親に呼ばれた。
用事を言いつけられそれをこなすとまた動画を見ようと暗い画面を見る。すると自分の顔がおかしいのに気がついた。
よく見ると自分の顔のある位置に人間の手がある。
それは腕のない本当に手のみ…。
まるで視界を遮っているかのようだ、
私は怖くなって画面をつけることで見えないようにした。
結果として私は仕事に遅刻した。
実はシフトの見間違えでその日は出勤だったのだ。
霊は「こんなもの見ている暇はないぞ」と教えてくれていたみたいだ。しかし、伝わらなかった。
ちょっと怖いけど優しい霊もいるんだなって思った、そんな日常の片隅でした。
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