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遭遇
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「なぁ、ひっさん。これからどうするよ・・・」
亀石田の不安交じりの声が山崎の耳にすーっと入り込んだ
当てもなく彷徨い歩き兎に角不安を間際らす為に入ったいつものバーガーショップ
何時間過ぎただろうか
山崎は、掛け時計を確認し小さく溜息を吐いた
「そうやな・・・。里峰も八雲も連絡つかんし、どうしたもんか」
「そう言えば八雲の自社PRって今日じゃなかったっけ!」
亀石田が思い出したかの様に言った
「あー・・・忘れてた。そうや。それで連絡取れへんかったんか」
「無事に終わったのかな?俺の携帯充電切れて連絡取れないからなー」
亀石田がふと窓から外を見渡すと何かに気づき立ち上がった。
「どうしたんや?」
「ひっさん!あの子!」
亀石田が指さす方に目を向けると数日前に雑貨屋を訪れた少女が
何かに怯えながら挙動不審に歩いていた。
「追いかけよう!」
山崎も立ち上がり駆け足で店を出ていく。
亀石田も慌てながら山崎の後を追い少女の元へ辿り着いた。
「あの!すいません!」
挙動不審だった少女は、一瞬飛び跳ねる様に肩が上がり
こちらを恐る恐る確認した。
「あ・・・ごめんなさい。急に声かけちゃって。実はこの前雑貨屋さんから出てくるのを見て」
「私何も契約してません!!」
食い気味に少女は言った。
「・・・契約?」
亀石田が頭を捻らせ言った。
「失礼ですが、お名前を聞いてもいいですか?」
山崎が少女に問いかけると、少女は一歩足を引いて首を振った。
「協力してほしいだけです。僕らの友達の妹を救えるかも知れないんです!お願いします!」
山崎が深く頭を下げると続いて亀石田も頭を下げた。
少しの沈黙の時間が流れた後、少女は口を開いた。
「赤槻・・・結衣です。」
山崎が顔を上げると少女は不安そうな表情でこちらを見ていた。
「ありがとうございます!」
山崎は、急いで雑貨屋で手に入れた携帯をポケットから取り出し
【赤槻 結衣】という名を探した。
しかし確かにその様な名前は見当たらなかった。
「もうよろしいですか・・・?」
「あっごめんなさい。お急ぎの所やでな・・・。出来ればもう一つ聞きたい事があったんやけど・・・。」
「あ!俺からもお願いします!」
山崎が再び頭を下げると亀石田も続く様に頭を下げた。
また少女が迷った様に、口を閉ざし暫くして口を開いた。
「少し・・・だけなら。」
「ありがとうございます!」
山崎が頭を上げると、辺りの景色に違和感を感じた。
妙に静かだ。
お昼だと言うのに周りに自分達以外人がいない。
山崎が少女の方を見ると奥の方から黒いスーツ姿に黒いハット坊を被り
黒色のビジネスバックを持った2人組の男がこちらに向かって歩いて来ているのが見えた。
不審に思った瞬間、手に持っていた携帯のアラームが鳴り響いた。
携帯の画面を恐る恐る確認すると画面には、HUNTERと言う文字が赤く表示されていた。
亀石田の不安交じりの声が山崎の耳にすーっと入り込んだ
当てもなく彷徨い歩き兎に角不安を間際らす為に入ったいつものバーガーショップ
何時間過ぎただろうか
山崎は、掛け時計を確認し小さく溜息を吐いた
「そうやな・・・。里峰も八雲も連絡つかんし、どうしたもんか」
「そう言えば八雲の自社PRって今日じゃなかったっけ!」
亀石田が思い出したかの様に言った
「あー・・・忘れてた。そうや。それで連絡取れへんかったんか」
「無事に終わったのかな?俺の携帯充電切れて連絡取れないからなー」
亀石田がふと窓から外を見渡すと何かに気づき立ち上がった。
「どうしたんや?」
「ひっさん!あの子!」
亀石田が指さす方に目を向けると数日前に雑貨屋を訪れた少女が
何かに怯えながら挙動不審に歩いていた。
「追いかけよう!」
山崎も立ち上がり駆け足で店を出ていく。
亀石田も慌てながら山崎の後を追い少女の元へ辿り着いた。
「あの!すいません!」
挙動不審だった少女は、一瞬飛び跳ねる様に肩が上がり
こちらを恐る恐る確認した。
「あ・・・ごめんなさい。急に声かけちゃって。実はこの前雑貨屋さんから出てくるのを見て」
「私何も契約してません!!」
食い気味に少女は言った。
「・・・契約?」
亀石田が頭を捻らせ言った。
「失礼ですが、お名前を聞いてもいいですか?」
山崎が少女に問いかけると、少女は一歩足を引いて首を振った。
「協力してほしいだけです。僕らの友達の妹を救えるかも知れないんです!お願いします!」
山崎が深く頭を下げると続いて亀石田も頭を下げた。
少しの沈黙の時間が流れた後、少女は口を開いた。
「赤槻・・・結衣です。」
山崎が顔を上げると少女は不安そうな表情でこちらを見ていた。
「ありがとうございます!」
山崎は、急いで雑貨屋で手に入れた携帯をポケットから取り出し
【赤槻 結衣】という名を探した。
しかし確かにその様な名前は見当たらなかった。
「もうよろしいですか・・・?」
「あっごめんなさい。お急ぎの所やでな・・・。出来ればもう一つ聞きたい事があったんやけど・・・。」
「あ!俺からもお願いします!」
山崎が再び頭を下げると亀石田も続く様に頭を下げた。
また少女が迷った様に、口を閉ざし暫くして口を開いた。
「少し・・・だけなら。」
「ありがとうございます!」
山崎が頭を上げると、辺りの景色に違和感を感じた。
妙に静かだ。
お昼だと言うのに周りに自分達以外人がいない。
山崎が少女の方を見ると奥の方から黒いスーツ姿に黒いハット坊を被り
黒色のビジネスバックを持った2人組の男がこちらに向かって歩いて来ているのが見えた。
不審に思った瞬間、手に持っていた携帯のアラームが鳴り響いた。
携帯の画面を恐る恐る確認すると画面には、HUNTERと言う文字が赤く表示されていた。
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