725 / 804
鳥籠の雛
7
しおりを挟むじり、とした鈍い痛みに反射的に身体が反応した。
離れようとしても掴まれててできなくて、微かに震え、頬を朱に染めると、…少し困ったような、持て余したような表情で目を細める。
「自覚してないのが、一番危ないんだよ」
「…自覚、って、おれは、…」
「ここまで無防備だと…流石に心配になる」
(…別に、誰にでもってわけじゃない)
そう、言おうとして
「何されても、抵抗しなさそう」
「…っ、ぁ…、」
予想してなかった声が、漏れる。
彼の、すらりと伸びた長い綺麗な指が、なぞるように…お腹の下のあたりに触れていた。
普段人に触られるような場所じゃないところを優美な仕草で、す、と通る感覚に
ふるふると、小さく身を震わせて、
「ほら、簡単に捕まった」
「ぁ゛、ぅ…っ、」
線を引くように下腹部に触れていった指に、性器を優しく握られた。
親指の腹でくるくると亀頭をなぞられ、呆気なくトロトロの蜜を滲ませてしまう。
それを指に絡め、クチュクチュと音を鳴らしながら亀頭を擦られれば声が熱っぽくなり、腰が揺れる。
「ぇ、な゛、…っ、れ、…は、ぐ…っ、ぅ゛、や゛、だ…っ、」
なんで、なんでいきなりこんなことするの、
頬が上気し、性器の奥にむずがゆい感覚が込みあがってくる。
は、はぁ、と荒い息を吐いて、股を震わせ、前かがみになった。
既にヌヂャヌヂャと粘稠な音を響かせ、性器を包むように握って扱いてくる手を必死に押しのけようとしてもできなくて。
せめて腕をはずそうとしても後ろから抱きしめられてて何の抵抗にもならないし、
「左腕あんまり動かせないから、暴れないで」と言われてしまって、「…っ、そ」一瞬身体が勝手に抵抗を緩め、しかもそんなことする余裕もないくらい、右手で止める間もなくさっきよりも速めに扱かれてるしで、一度捕まってしまった時点でできることは喘いで身を捩ることくらいだった。
おしっこの口も、亀頭も、全部形がトロトロになるぐらいグチャグチャされて悶絶する。
確実に性器を扱く手の滑りが良くなってて、股間から鳴る猥音に余計に頬が熱くなる。
40
お気に入りに追加
1,088
あなたにおすすめの小説
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
ヤンデレだらけの短編集
八
BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。
全8話。1日1話更新(20時)。
□ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡
□ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生
□アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫
□ラベンダー:希死念慮不良とおバカ
□デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち
ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。
かなり昔に書いたもので、最近の作品と書き方やテーマが違うと思いますが、楽しんでいただければ嬉しいです。
貢がせて、ハニー!
わこ
BL
隣の部屋のサラリーマンがしょっちゅう貢ぎにやって来る。
隣人のストレートな求愛活動に困惑する男子学生の話。
社会人×大学生の日常系年の差ラブコメ。
※現時点で小説の公開対象範囲は全年齢となっております。しばらくはこのまま指定なしで更新を続ける予定ですが、アルファポリスさんのガイドラインに合わせて今後変更する場合があります。(2020.11.8)
■2024.03.09 2月2日にわざわざサイトの方へ誤変換のお知らせをくださった方、どうもありがとうございました。瀬名さんの名前が僧侶みたいになっていたのに全く気付いていなかったので助かりました!
■2024.03.09 195話/196話のタイトルを変更しました。
■2020.10.25 25話目「帰り道」追加(差し込み)しました。話の流れに変更はありません。
無自覚な
ネオン
BL
小さい頃に母が再婚した相手には連れ子がいた。
1つ上の義兄と1つ下の義弟、どちらも幼いながらに
イケメンで運動もでき勉強もできる完璧な義兄弟だった。
それに比べて僕は周りの同級生や1つ下の義弟よりも小さくて
いじめられやすく、母に教えられた料理や裁縫以外
何をやっても平凡だった。
そんな僕も花の高校2年生、1年生の頃と変わらず平和に過ごしてる
それに比べて義兄弟達は学校で知らない人はいない
そんな存在にまで上り積めていた。
こんな僕でも優しくしてくれる義兄と
僕のことを嫌ってる義弟。
でも最近みんなの様子が変で困ってます
無自覚美少年主人公が義兄弟や周りに愛される話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる