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壊れて、
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しおりを挟む……最初は勘違いさせてやってもいいかと思ったが、これはこれで相当腹立つな。
こんだけ近いのに、わかんねーのかよ。
「くーくん…」
ぎゅううう。
「……っ、」
(…その名前で呼ぶな。)
くそ。
くそ。
くそったれ。
「…マジでふざけんなよ」
「……?」
俺の小さな呟きに、こてんと無防備に小首を傾げる。
身体がまともに機能していれば、
触る手が、
愛撫する唇が
ブツが機能していれば、
…今コイツを押し倒して、口を塞いで、滅茶苦茶に犯してやれたのに。
「お前さ、俺のこと」
まだわかんねーの?
………そう聞こうとした時、
「…ね、ちゅー…して」
「…っ、あ?」
顔が近づく。
…潤んだ家畜の瞳が、俺を見つめて
「くーくんでうわがきー……」
――甘ったれたガキみたいな声を漏らし、唇がゆっくり触れようとする。
その瞬間、
「へぁ…?」
目の前の顔が、空気の抜けたような声と同時にとんでもなくアホ面になった。
二重の瞼が数回、瞬きする。
直後、くしゃりと顔が歪んで泣き出す一歩手前になった。
「…ちがう…」
「……、」
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