659 / 786
現在
83
しおりを挟む上顎や口の内壁に彼の性器が擦れる度に吐きだしそうになってしまう。
けど、それを堪えて、喉奥まで咥えて彼に気持ち良くなってもらうために角度を変えながら特にくーくんがびくってなるところを攻める。
トロトロと口の中に流れてくる液体に、ゾクゾクする。
陰嚢をもみもみと揉みながら、舌先で裏筋を擦った。
「…っ、は、」
頭の上から、聞こえてきた声。
髪を掴む力が一瞬だけ強くなる。
(……掠れた、甘い声)
意識するよりも前に、身体に痺れるような感覚が走った。
四つん這いになっているせいで、ぶらぶらと揺れていた性器からこぽ、と精液が零れる。
お尻がぶるっと震えた。
…「は、ふ…っ、」と咥えたまま、少しだけ息を整える。
でも、こうしてはいられないとすぐに左手で陰嚢をくにゅくちゅと刺激しながら、チロチロと亀頭も余すところなく舐めて、
…チラリと目線だけを上にあげると、
「…まー、く…っ、」
「ッ、」
戸惑ったように、その快感に耐えているような表情に、下腹部がやられた。
(…見てるだけで、また出そう…)
ぶらぶらと揺れていた性器が、見なくてもわかるほどカッチコチになる。
…ぽとりぽとりとその自身の先端から精液が大量に床に零れているような気がする。
再び性器に集まる血液に、うう、と生殺しの気分を味わって脚をもぞもぞとさせた。
けど、そんな気分の頭の中で叱って、目の前に集中する。
口内の唾液の量を増やすように意識しながら、亀頭を口の中の壁に擦りつけてじゅぼじゅぼした。尿道の部分を舐めたり、口でできないところは手で刺激したりする。
覚えている全部の技術をフル活動した。
「…ん、ちゅ…っ、ふ…っ、ひっぱい、れれひた…」
「…っ、は…っ、ぁ…っ、」
上から聞こえる彼の艶めかしい声。
舌を出して、下から上に舐めあげる。
…きもちいいなら、素直にそう言ってほしいのに。
けど、彼は何故か必死に抑えようとしているらしく、…甘く震えているのに、声は小さくて
「…いい、って、」
「…っ、んちゅ、ん…っ、」
まだ抵抗するか。
…そんな姿に、余計にムキになる。
絶対に逃がしてたまるものか、と彼の腰に腕を巻き付けて喉の奥まで咥え込んだ。
「…――っ、は、」
「…ん、ん…っ、ふ、」
(ふっふっふ。これで逃げられまい)
…これはこれでおれが体勢的にも、喉とか呼吸的にもすっごく苦しいけど。
びくっと今まで以上に腰を震わせたくーくんの反応に満足する。
もっと沢山感じてほしくて、頑張って舌の動きを激しくしてみた。
カリを舐めたり、尿道辺りをはむはむしたり。
…いきりたっていた彼の性器はすぐに先走りを分泌した。
口の中でぐちゅぐちゅと音がする。
(…一応、…ちゃんと気持ちよくなってくれている…のかな)
益々硬くなっているのを感じて、嬉しい。
それから、やっと観念したらしく頭から離された手。
おれも腰にまきつけていた腕を離して、目の前のくーくんのモノに専念する。
……そうして、口腔内で弄っていた性器がビクビクッと一際大きく震え始めた頃、
「…っ、まー、くん」
「…はふ…?」
「…ちょっと…、…っ、くち、あけて」
「…?」
…少しだけ息を荒くしている彼が、そう言葉を零した。
聞こえてきた言葉に呆気に取られてぽかんとしていると、口のナカから性器をするりと抜かれていく。
(……へ?)
抜かれようとするときに自然と舌や吐息が彼のモノに触れて、それだけで辛そうに顔を歪めた。
ぽたりとその先端から零れて舌に残った汁を飲み込む。
なくなった圧迫感に呼吸は楽になるけど、その行動の意味が理解できない。
それから、
「…え、っ」
彼は頬を上気させた余裕のない表情のまま、おれの腕を掴んで、
乱暴に床に放り投げた。
42
お気に入りに追加
1,076
あなたにおすすめの小説
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
普通の男の子がヤンデレや変態に愛されるだけの短編集、はじめました。
山田ハメ太郎
BL
タイトル通りです。
お話ごとに章分けしており、ひとつの章が大体1万文字以下のショート詰め合わせです。
サクッと読めますので、お好きなお話からどうぞ。
ヤンデレだらけの短編集
八
BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。
全8話。1日1話更新(20時)。
□ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡
□ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生
□アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫
□ラベンダー:希死念慮不良とおバカ
□デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち
ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。
かなり昔に書いたもので、最近の作品と書き方やテーマが違うと思いますが、楽しんでいただければ嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる