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第6章 永久の桜の恋物語
エピローグ またはあるかもしれない未来
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桜夜は、しゃがみこんで師である明人の墓を見つめていた。服装は師の残した着流しの黒い着物を着ていた。その後ろに立つのは彼の弟分の司だった。しかし桜夜がまるで20代のような若々しさを保っているのに対し、司はずいぶんと年老いていた。
「兄さん、本当に逝くんですか」
「ああ、模造品の僕が“やがて来る未来“に備えるために、僕は一度死んで、転生する」
「兄さん……」
「司君。君は桜様との夫婦神として、僕の後継者たちを見守ってくれ」
司は何も言えずにうなずいた。桜夜はその気配を感じると立ち上がり、師に別れを告げた。
「さようなら、先生。我が永遠の師よ」
それだけ言い残すと、桜夜は庭の方に向かって歩き始めた。司がその後ろに続く。しばらくゆっくりと歩いて、庭の真ん中にまで歩を進めた桜夜は、首から下げている赤、青、黄の勾玉を軽く左手で握りながら、フェニックスを召喚した。そして司に振り返る。
「さようなら、司君。君の兄代わりができて、楽しかったよ」
「兄さん…!」
司が何も言えないでいるとフェニックスは主である桜夜に神聖な炎を放った。炎に包まれながら司に笑みを見せた桜夜はその日消滅した。そして聖なる残り火にフェニックスも身を投じ、消滅した。
それが、誰よりも地球のいのちを愛した、不死身の化け物の最期だった。
to be continued
「兄さん、本当に逝くんですか」
「ああ、模造品の僕が“やがて来る未来“に備えるために、僕は一度死んで、転生する」
「兄さん……」
「司君。君は桜様との夫婦神として、僕の後継者たちを見守ってくれ」
司は何も言えずにうなずいた。桜夜はその気配を感じると立ち上がり、師に別れを告げた。
「さようなら、先生。我が永遠の師よ」
それだけ言い残すと、桜夜は庭の方に向かって歩き始めた。司がその後ろに続く。しばらくゆっくりと歩いて、庭の真ん中にまで歩を進めた桜夜は、首から下げている赤、青、黄の勾玉を軽く左手で握りながら、フェニックスを召喚した。そして司に振り返る。
「さようなら、司君。君の兄代わりができて、楽しかったよ」
「兄さん…!」
司が何も言えないでいるとフェニックスは主である桜夜に神聖な炎を放った。炎に包まれながら司に笑みを見せた桜夜はその日消滅した。そして聖なる残り火にフェニックスも身を投じ、消滅した。
それが、誰よりも地球のいのちを愛した、不死身の化け物の最期だった。
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