アヒルとヒヨコ

スナオ

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 ある森の中に、都会に憧れているヒヨコがいました。
 どうしても都会に行きたいヒヨコは、ある日別の鳥の雛に空の飛び方を教わっていました。
 その時、運悪くヒヨコはカラスに食べられかけてしまいました。何とかカラスの魔の手から逃れたヒヨコでした が、あちこち傷だらけになり、地面に倒れてしまいました。
 そんなヒヨコを、1羽のアヒルが見つけました。アヒルは辺りをキョロキョロ見回し、親鳥がいないことを確認するとヒヨコを背負って森を出ました。いつものように町に出ると、地下鉄の駅へと下る階段を降り、顔パスで改札を通過します。キチンと並んで地下鉄に乗り込むと、3つ先の駅でアヒルは降りました。
 ペチペチとしばらく歩き、ある人間の家に入りました。そこはアヒルがお世話になっている家でした。
 アヒルは人間にヒヨコを見せました。驚いた人間はすぐにヒヨコに包帯を巻き、手当てをしてくれました。
その夜、アヒルは自分用のベッドにヒヨコを寝かせ、自分もその隣で眠りました。
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