月泥棒のマティルダ

1489年、ミストアンの町から唐突に月が消えた。父の跡を継いだばかりの若き町長・ネザルは、それが月泥棒の仕業だと知る。訝しみながらもその存在を信じると、数日後、月は戻った。その夜、ネザルは件の月泥棒と出逢う。彼女とやり取りを交わす内、ネザルは彼女に淡い感情を抱く。けれど、月泥棒にまつわる記憶は、人の頭からは消えてしまうので――これは、摩訶不思議な年の瀬の恋物語。
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