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32.完全無欠少女、お茶会!2
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ミエリィ嬢の主催するお茶会。
俺はすっかりその常連となっていた。
はじめは女子ばかりのお茶会に緊張していたが、今ではその環境にも慣れ、純粋に彼女の淹れる紅茶を楽しむことができるようになった。
また、お茶会での話をお嬢様にすると喜んでくれるので、俺にとってお茶会は不可欠なものになっていた。
楽しく談笑しながらお茶会。
今日もそんなお茶会になると思っていたのだが、アクシデントというものは予期せず起こるものらしい。
なぜかお茶会のメンバーの中にソリス殿下がいたのだ。
いつもミエリィ嬢を避けている殿下がいったいなぜ?
普段の楽しいお茶会はソリス殿下の参加で張りつめたものとなっていた。
この空気を作り出した張本人だというのに我関せずといった風に紅茶を飲むソリス殿下、そしてそのソリス殿下を睨み付けるようにしているエリス嬢。
こんな空気でも笑顔が絶えないミエリィ嬢。
俺の居心地の悪さを理解してくれそうなのは唯一エル嬢だけだ。
「ソリス、お味はいかがかしら?」
張りつめた空気なんて感じないとばかりに、ソリス殿下へ話しかけるミエリィ。
「ふむ、悪くない。
もう一杯を頂こう」
殿下の返事は正直意外だった。
普段のミエリィ嬢に対する態度から察するに、難癖のひとつでもつけるものだと思っていた。
それがまさかお代わりを頼むだなんて。
「ミエリィ、私にももう一杯頼む」
そしてなぜか、殿下と張り合うようにお代わりを頼むエリス嬢。
これまではソリス殿下に対してここまであからさまな敵意とでもいうべき感情を見せていなかったエリス嬢がいったいなぜ。
そっと視線でエル嬢に尋ねるが、彼女は苦笑するだけだった。
◇
ソリス殿下とエリス嬢がピリピリとした空気を作っていたものの、ミエリィ嬢の変わらぬ明るい振る舞いもあってかお茶会自体はつつがなく進んでいた。
殿下は想像していたよりミエリィ嬢に悪感情を抱いていない様だった。
王族ゆえか口調こそ親しみを感じられるようなものではなかったが、ミエリィ嬢だけではなく俺やエル嬢とも普通に会話をしていた。
王族と平民が同じ席について語り合うなど学院へ来る前なら信じられなかった。
だが実際に殿下と言葉を交わしてみるとぶっきらぼうな話し方ではあるが、こちらの意見は尊重してくれるし、見下したような態度も見られない。
俺がミエリィ嬢寄りの立ち位置にいるがために、ソリス殿下に対して苦手意識を抱いていたが、どうやらそんなことはなさそうだ。
身の程知らずという言葉が脳裏をよぎり俺の方が殿下に対して気後れしてしまいがちだが、交流を重ねれば学院という平等な環境下においては友人になれるような気がする。
エリス嬢も、初めは険しかった殿下への態度が幾分か軟化したように思える。
彼女だって馬鹿ではない。
会話する内に殿下が悪人ではないことを察したのだろう。
ぎこちないものではあったが、新たなメンバーを交えたお茶会は当初の不安をよそに楽しいものだった。
そんな中、ソリス殿下が新たに提供した話題は衝撃的なものだった。
「お前たちは魔王の話を聞いているか?」
「魔王の話、と仰いますと?」
「どうやら魔王が停戦を申し出てきたらしい」
殿下の言葉に俺たちは凍りついた。
いや、正確にはニコニコと菓子を摘まむミエリィ嬢以外だが。
人族の仇敵である魔族が停戦を申し込んできた、だと?
確かにこのところは戦線が静かだという噂は聞いていたが、そんなもの長きにわたる戦いの歴史の前ではほんの一瞬に過ぎない。
「まさか……」
「そのようなこと……」
エリス嬢だけでなく、普段から肝の据わっているエル嬢までもが驚きを隠せないでいた。
「殿下、それはいったいどういうことでしょうか?」
「俺にも詳しいことはわからないが、魔王が魔族領と隣接している各国に停戦を望む旨の書状を送りつけてきたらしい。
なんでも停戦をするに当たって、話し合いの場を設けたいようだが、予想外の事態過ぎてどの国も混乱しているようだ」
それはそうだろう。
魔王の言っていることが本当かわからないし、仮に本当でも話し合いの場において魔王と対面するというのは各国においてあまりにリスクが大きい。
もし話し合いの場に各国の王が出席しようものなら、その命を一方的に握られることになるといっても過言ではない。
こちらは魔王という最強の存在に対して有効な攻撃手段がないのに対し、相手はいつでもこちらのトップを殺すことができる。
そのような場で対等な交渉ができるはずもない。
だが、だからといって相手がトップである魔王を出すというのに、こちらが家臣しか話し合いの場に出さないとなると魔族を侮辱していると捉えられるおそれがある。
そんなことで魔王の逆鱗に触れるリスクを犯すのはあまりに愚かだ。
「殿下、人族はどのような判断を下すのでしょうか」
「わからん。
ただ、緊急で人族連合会議を開くことになったらしい。
年に一度しか行われない各国の首脳が集まる会議が緊急で開かれることなどこれまでなかった。
俺としては争いなどくだらんと思っているから、魔王の話が罠であるとしても一度は話し合いの場を設けるべきだと思うが、そう上手くはいかんだろうな」
「……確かに人族と魔族の間にある溝は深いですからね」
「停戦を突っぱねる可能性が高いだろうな。
そうなると再び争いの日々が始まるというわけだ。
いったいなぜ魔王はこのタイミングで停戦など申し出てきたのだ?
せめて魔王の真意がわかれば、人族側も話し合いの場に臨むという選択肢をとりやすいのだが」
自分達が生まれるよりも遥か昔から争ってきた相手が、いきなり戦いをやめようと言ってきても素直に信じることはできないだろう。
殿下の話は衝撃的ではあったが、結局のところこれまでと変わることはないのかもしれない。
「ミエリィ、お前はどう思う?」
殿下はニコニコしながらみんなを見つめていたミエリィ嬢に尋ねた。
「そうねぇ。
よくわからないけど、よくわからないなら分かる人に聞けばいいんじゃないかしら?」
「よく分かる人、だと?
いったい誰のことだ」
「魔王よ!
魔王が何を考えているかわからないのなら、魔王に直接聞けば問題は解決するわ!」
……はい?
魔王に直接聞く?
相変わらずミエリィ嬢の言っていることは理解できない。
そう簡単に敵のトップの直接話を聞くことができるのなら誰も苦労しない。
……いや、だがミエリィ嬢ならばそんな無謀ともいえることをしてのけてもおかしくない。
なんだか嫌な予感がする……。
「貴様は何を言っているんだ?
魔王に話など聞けるわけがないだろう」
「そうかしら?
私はよく魔王とお話するわ」
「……よく魔王と話をするだと?
まさかとは思うが貴様、魔王と面識があるのか?」
「もちろん!
魔王は私の友達よ!」
ミエリィ嬢の返事を聞き、天を見上げて溜め息を漏らすソリス殿下。
「……なんというか、ミエリィを前にしていると魔族との争いでさえ大した問題ではないような気がしてきてしまうな。
まあいい、これは人族にとって大きなチャンスといえるだろう。
ミエリィ、俺が魔王と話をすることはできるか?」
「できるんじゃないかしら?
今から行ってみる?」
「待て、その前にやることがある。
ミエリィ、俺をウィリムス王国の王城へ連れて行ってくれ」
俺はすっかりその常連となっていた。
はじめは女子ばかりのお茶会に緊張していたが、今ではその環境にも慣れ、純粋に彼女の淹れる紅茶を楽しむことができるようになった。
また、お茶会での話をお嬢様にすると喜んでくれるので、俺にとってお茶会は不可欠なものになっていた。
楽しく談笑しながらお茶会。
今日もそんなお茶会になると思っていたのだが、アクシデントというものは予期せず起こるものらしい。
なぜかお茶会のメンバーの中にソリス殿下がいたのだ。
いつもミエリィ嬢を避けている殿下がいったいなぜ?
普段の楽しいお茶会はソリス殿下の参加で張りつめたものとなっていた。
この空気を作り出した張本人だというのに我関せずといった風に紅茶を飲むソリス殿下、そしてそのソリス殿下を睨み付けるようにしているエリス嬢。
こんな空気でも笑顔が絶えないミエリィ嬢。
俺の居心地の悪さを理解してくれそうなのは唯一エル嬢だけだ。
「ソリス、お味はいかがかしら?」
張りつめた空気なんて感じないとばかりに、ソリス殿下へ話しかけるミエリィ。
「ふむ、悪くない。
もう一杯を頂こう」
殿下の返事は正直意外だった。
普段のミエリィ嬢に対する態度から察するに、難癖のひとつでもつけるものだと思っていた。
それがまさかお代わりを頼むだなんて。
「ミエリィ、私にももう一杯頼む」
そしてなぜか、殿下と張り合うようにお代わりを頼むエリス嬢。
これまではソリス殿下に対してここまであからさまな敵意とでもいうべき感情を見せていなかったエリス嬢がいったいなぜ。
そっと視線でエル嬢に尋ねるが、彼女は苦笑するだけだった。
◇
ソリス殿下とエリス嬢がピリピリとした空気を作っていたものの、ミエリィ嬢の変わらぬ明るい振る舞いもあってかお茶会自体はつつがなく進んでいた。
殿下は想像していたよりミエリィ嬢に悪感情を抱いていない様だった。
王族ゆえか口調こそ親しみを感じられるようなものではなかったが、ミエリィ嬢だけではなく俺やエル嬢とも普通に会話をしていた。
王族と平民が同じ席について語り合うなど学院へ来る前なら信じられなかった。
だが実際に殿下と言葉を交わしてみるとぶっきらぼうな話し方ではあるが、こちらの意見は尊重してくれるし、見下したような態度も見られない。
俺がミエリィ嬢寄りの立ち位置にいるがために、ソリス殿下に対して苦手意識を抱いていたが、どうやらそんなことはなさそうだ。
身の程知らずという言葉が脳裏をよぎり俺の方が殿下に対して気後れしてしまいがちだが、交流を重ねれば学院という平等な環境下においては友人になれるような気がする。
エリス嬢も、初めは険しかった殿下への態度が幾分か軟化したように思える。
彼女だって馬鹿ではない。
会話する内に殿下が悪人ではないことを察したのだろう。
ぎこちないものではあったが、新たなメンバーを交えたお茶会は当初の不安をよそに楽しいものだった。
そんな中、ソリス殿下が新たに提供した話題は衝撃的なものだった。
「お前たちは魔王の話を聞いているか?」
「魔王の話、と仰いますと?」
「どうやら魔王が停戦を申し出てきたらしい」
殿下の言葉に俺たちは凍りついた。
いや、正確にはニコニコと菓子を摘まむミエリィ嬢以外だが。
人族の仇敵である魔族が停戦を申し込んできた、だと?
確かにこのところは戦線が静かだという噂は聞いていたが、そんなもの長きにわたる戦いの歴史の前ではほんの一瞬に過ぎない。
「まさか……」
「そのようなこと……」
エリス嬢だけでなく、普段から肝の据わっているエル嬢までもが驚きを隠せないでいた。
「殿下、それはいったいどういうことでしょうか?」
「俺にも詳しいことはわからないが、魔王が魔族領と隣接している各国に停戦を望む旨の書状を送りつけてきたらしい。
なんでも停戦をするに当たって、話し合いの場を設けたいようだが、予想外の事態過ぎてどの国も混乱しているようだ」
それはそうだろう。
魔王の言っていることが本当かわからないし、仮に本当でも話し合いの場において魔王と対面するというのは各国においてあまりにリスクが大きい。
もし話し合いの場に各国の王が出席しようものなら、その命を一方的に握られることになるといっても過言ではない。
こちらは魔王という最強の存在に対して有効な攻撃手段がないのに対し、相手はいつでもこちらのトップを殺すことができる。
そのような場で対等な交渉ができるはずもない。
だが、だからといって相手がトップである魔王を出すというのに、こちらが家臣しか話し合いの場に出さないとなると魔族を侮辱していると捉えられるおそれがある。
そんなことで魔王の逆鱗に触れるリスクを犯すのはあまりに愚かだ。
「殿下、人族はどのような判断を下すのでしょうか」
「わからん。
ただ、緊急で人族連合会議を開くことになったらしい。
年に一度しか行われない各国の首脳が集まる会議が緊急で開かれることなどこれまでなかった。
俺としては争いなどくだらんと思っているから、魔王の話が罠であるとしても一度は話し合いの場を設けるべきだと思うが、そう上手くはいかんだろうな」
「……確かに人族と魔族の間にある溝は深いですからね」
「停戦を突っぱねる可能性が高いだろうな。
そうなると再び争いの日々が始まるというわけだ。
いったいなぜ魔王はこのタイミングで停戦など申し出てきたのだ?
せめて魔王の真意がわかれば、人族側も話し合いの場に臨むという選択肢をとりやすいのだが」
自分達が生まれるよりも遥か昔から争ってきた相手が、いきなり戦いをやめようと言ってきても素直に信じることはできないだろう。
殿下の話は衝撃的ではあったが、結局のところこれまでと変わることはないのかもしれない。
「ミエリィ、お前はどう思う?」
殿下はニコニコしながらみんなを見つめていたミエリィ嬢に尋ねた。
「そうねぇ。
よくわからないけど、よくわからないなら分かる人に聞けばいいんじゃないかしら?」
「よく分かる人、だと?
いったい誰のことだ」
「魔王よ!
魔王が何を考えているかわからないのなら、魔王に直接聞けば問題は解決するわ!」
……はい?
魔王に直接聞く?
相変わらずミエリィ嬢の言っていることは理解できない。
そう簡単に敵のトップの直接話を聞くことができるのなら誰も苦労しない。
……いや、だがミエリィ嬢ならばそんな無謀ともいえることをしてのけてもおかしくない。
なんだか嫌な予感がする……。
「貴様は何を言っているんだ?
魔王に話など聞けるわけがないだろう」
「そうかしら?
私はよく魔王とお話するわ」
「……よく魔王と話をするだと?
まさかとは思うが貴様、魔王と面識があるのか?」
「もちろん!
魔王は私の友達よ!」
ミエリィ嬢の返事を聞き、天を見上げて溜め息を漏らすソリス殿下。
「……なんというか、ミエリィを前にしていると魔族との争いでさえ大した問題ではないような気がしてきてしまうな。
まあいい、これは人族にとって大きなチャンスといえるだろう。
ミエリィ、俺が魔王と話をすることはできるか?」
「できるんじゃないかしら?
今から行ってみる?」
「待て、その前にやることがある。
ミエリィ、俺をウィリムス王国の王城へ連れて行ってくれ」
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