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7.放尿

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「そういえば雪乃姉ちゃん。女の人ってどこからおしっこ出るの?」

 未だに小陰唇を左右に引っ張り、私の中を覗き込んでいる宏人が言った。

「はあ……、はあ……、ここよ……」

 私は尿道口を指で指し示した。
 すごく恥ずかしいことをしているという自覚はあるが、陰核を洗ってもらったことによりすっかり疲れていた。
 恥ずかしさを感じる余裕はなく、ただ宏人の知識欲が満たされればそれでいいと思った。

「こんな小さな穴から出るんだ。ねえ、おしっこして見せてよ」

「え、えっ!? おしっこって……。いくらなんでもそれは無理だよ」

 宏人の発言は、寸止めによりぼやけていた思考を覚醒させるには十分だった。

「え~、いいじゃん。じゃあ、僕がするところも見せてあげる」

 そう言うと、宏人は排水溝めがけて放尿を始めた。
 異性の放尿する姿を目の前で見たのは初めてだ。
 いきなりのことに驚いたが、珍しさからついまじまじと見てしまう。

「ふう……。はい、じゃあ次は雪乃姉ちゃんの番ね」

 用を足し終わった宏人が言った。

「私の番……」

(いやいや、何で宏くんにおしっこするところを見せなきゃいけないのよ)

 どう考えてもおかしい。
 おかしいのに、私の身体は私の意思よりも本能を優先する。

 バスチェアに浅く腰かけると、ゆっくりと足を開く。
 そして両の手で陰唇を左右に割り開くと、尿道口を露出させた。

(宏くんのを見たんだから、私のも見せなきゃだよね)

 一方的に見せられただけなのに、都合がいいように解釈をする。
 本当は見られたがっている自分を誤魔化すように。

「い、いくよ……」

 私はゆっくりと下腹部に力を込めた。

 シャアアァァァァ――――

 勢いよく噴き出した尿が床に叩きつけられる。

「すげー! こんな風に出るんだ!」

「ねえ、宏くん、その、そんなに近づくとかかっちゃうよ」

 股座を覗き込む宏人に注意する。
 放尿する姿を間近で見られるというのは、想像していた以上に恥ずかしかった。
 きっと宏人からは噴き出す尿によって押し広げられた尿道口まで見えていることだろう。

 しかし、宏人は私の注意など耳に入らなかったらしい。

「雪乃姉ちゃんのおしっこ温かーい!」

「やっ、ちょっと駄目だよ!」

 あろうことか、宏人は弧を描く私の尿に手をかざしたのだ。
 一度噴き出した尿はそう簡単に止まらない。
 ただただ、宏人の手を濡らしていく。

「臭いは僕のとあんまり変わらないんだね」

「臭いって……」

 カッと顔が熱くなる。
 放尿姿を見られただけでなく、その臭いまで嗅がれるなんて。

 どれだけ恥ずかしかろうとも放尿は止まらない。
 宏人の手を叩き、床を鳴らす音だけが無慈悲に響く。

 永遠とも思える放尿も、シュッと最後の一噴きをして終わった。
 全身から力が抜けるのを感じる。

 宏人はというと、黙々と私の身体についた泡をシャワーで洗い流してくれていた。
 その間、私はなされるがままだった。

 宏人自身も手早く身体を洗うと、二人で浴槽に浸かった。

 洗い場では散々宏人に振り回されたが、湯船に浸かる宏人は大人しいものだった。
 私の胸を枕にして、気持ち良さそうにしていた。

「ねえ、雪乃姉ちゃん」

「なに?」

「また一緒にお風呂に入ろうね」

「えっと……」

 私は即答できなかった。
 流されてばかりの私だが、流石に今日はやり過ぎだったと思う。
 それによく考えなくても、小学三年生にもなれば幼児ではなく立派な男の子だ。
 小さい頃からの知り合いとはいえ、これからも一緒にお風呂に入るのは流石におかしいだろう。

「宏くん、あのね。一緒にお風呂に入るのはこれで、ひんっ!?」

 快楽が身体を貫いた。
 後ろ手に宏人が私の陰核を指で弾いたのだ。

 その動きに一切の躊躇いはなく、的確に私の急所を捉えていた。
 私の身体のことなど、隅々まで知り尽くしているかのように。

「また気持ち良くしてあげるからさ。一緒に入ろうよ~」

 振り返ったその顔はまだまだ幼く、輝くような笑顔をたたえている。
 しかし、その間も私の陰核を捉えた指の動きは止まらず、二本の指でつまみ上げて優しく転がしていた。

「ね?」

「っ! うん、そうだね……」

 宏人は善意から言ってくれているのだ。
 優しい子だから、私のことを洗って気持ち良くしてくれると言っているだけ。
 こんないい子の頼みを断わるわけにはいかないだろう。

(そうだよね……)

 優しい彼氏と優しいその弟。
 そんな二人に出会えて私は幸せ者だ。

 湯船の中で、私は温かく甘い快楽に身を委ねた。
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