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140字小説

私しか知らない

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 弟を自分に殺されました。
 私は弟を殺しました。
 もしもあの時、私が消えて弟がこの世に今存在したのなら、きっと私なんかとは全然違う人生を過ごしていたことでしょう。

 私には、私しか知らない弟がいる。

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