上 下
214 / 238
【外伝】貴方にとっては誤算でも俺たちにとっては正に僥倖

trettioåtta

しおりを挟む
 初めて素の姿で会った梨李は、一言で言うとめちゃくちゃ可愛かった。

 桃色の髪。菫色の瞳。しっかり休んだのか血色のいい頬は丸く、ふっくらしていた。少し垂れ目で、つぶらな瞳。通った鼻筋と、ぷくっとした小さくて厚めな唇。薬が完全に絶たれ、本来の女性体に戻った乳房はたっぷり大きく丸かった。細くくびれた腰と、小ぶりだけど切り上がった形のいい尻。

 そして、香ってくるイリスの匂い。良い匂いすぎて、くらくらする。

(俺たちの番、めちゃくちゃ可愛い。)

 凝視したためか、勘違いさせて泣かせてしまった。ひんひん泣きじゃくる番。可愛すぎる。

 本能で抱き上げて、甘やかした。頬を舐め、顔中キスする。擁も遵も同様で、もう、めろめろだった。

「りぃ、可愛い。」
「りぃさん、可愛いです。」
「りぃちゃん、可愛い。」

 三人で順に唇に吸い付く。ぷるっとした厚めの唇が気持ちいい。

「んっ!」

 ついでとばかりに唾液も啜る。甘くて美味しい。

「ふぇ。」
「あ、俺たち名乗ってなかった。」
「そうでした。」
「ごめんね?」

 言いながら、さわさわと髪や頬を撫でる。気持ちいいのか、涙目の梨李が、ふにゃっと笑った。可愛い。

「深沢 濫。」
「擁です。」
「遵だよ。」
「えと、ぼく。」

 見た目美少女の一人称が、ぼく。

 やばい、ギャップ凄い。

「淼矢 梨李でふ。」

 噛んでしまって真っ赤になって固まる梨李。恥ずかしいのか、また涙目になった。

「いや、可愛すぎる。」
「僕も抱っこしたいです。」
「ボクも。」

 それから三人で代わる代わる抱き上げ、マーキングまでした。

「「「愛してる。俺たちの番。」」」

 この瞬間、梨李のフェロモン過剰放出が終わった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

イケメンドクターは幼馴染み!夜の診察はベッドの上!?

すずなり。
恋愛
仕事帰りにケガをしてしまった私、かざね。 病院で診てくれた医師は幼馴染みだった! 「こんなにかわいくなって・・・。」 10年ぶりに再会した私たち。 お互いに気持ちを伝えられないまま・・・想いだけが加速していく。 かざね「どうしよう・・・私、ちーちゃんが好きだ。」 幼馴染『千秋』。 通称『ちーちゃん』。 きびしい一面もあるけど、優しい『ちーちゃん』。 千秋「かざねの側に・・・俺はいたい。」 自分の気持ちに気がついたあと、距離を詰めてくるのはかざねの仕事仲間の『ユウト』。 ユウト「今・・特定の『誰か』がいないなら・・・俺と付き合ってください。」 かざねは悩む。 かざね(ちーちゃんに振り向いてもらえないなら・・・・・・私がユウトさんを愛しさえすれば・・・・・忘れられる・・?) ※お話の中に出てくる病気や、治療法、職業内容などは全て架空のものです。 想像の中だけでお楽しみください。 ※お話は全て想像の世界です。現実世界とはなんの関係もありません。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 ただただ楽しんでいただけたら嬉しいです。 すずなり。

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

ミックスド★バス~家のお風呂なら誰にも迷惑をかけずにイチャイチャ?~

taki
恋愛
【R18】恋人同士となった入浴剤開発者の温子と営業部の水川。 お互いの部屋のお風呂で、人目も気にせず……♥ えっちめシーンの話には♥マークを付けています。 ミックスド★バスの第5弾です。

【R18】黒髪メガネのサラリーマンに監禁された話。

猫足02
恋愛
ある日、大学の帰り道に誘拐された美琴は、そのまま犯人のマンションに監禁されてしまう。 『ずっと君を見てたんだ。君だけを愛してる』 一度コンビニで見かけただけの、端正な顔立ちの男。一見犯罪とは無縁そうな彼は、狂っていた。

処理中です...