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第三十八話 幸せな夢②
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「おにいちゃん!!」
慌てて兄に向かって走りだす。
それは駄目だ。そんなことしちゃいけない。
僕の声にすぐさま顔を向け、驚きに目を見開く。
「イライアス!!」
走る勢いはそのままに兄に抱きつく。驚きながらも兄はそっと背に手をやり、僕を受け止める。
「どうしてお前がここにいるんだ?? 部屋から出ちゃいけないだろう!」
「ごめんなさい。でもずっとおにいちゃんに会えなくて、僕寂しくて……」
ぎゅっと兄に抱きつく力を強めれば、兄が優しく頭を撫でる。その手がとても心地よくてスリスリと抱きつく兄に頬を擦り寄せる。チラリと横を見れば、貴族二人が恐怖の眼差しで僕たちの様子を窺っていた。
「やっとおにいちゃんに会えたんだ。ねぇ、今日はずっと僕と一緒にいてくれるでしょ?」
「あ、ああ。勿論いいよ。ただ……」
兄の鋭い視線が二人に向けられ、「ひっ……」と怯えに震えだす。まずいと兄の袖を引っ張る。
「じゃあ部屋に早く行こう! この前途中まで読んでくれた絵本の続きが早く聞きたいんだ! あとそれとね、一緒にボードゲームもしたいんだ。ね、ね、早く行こう!」
「あ、ああ分かったよ。今行くからそんなに興奮するな。身体に障ったらいけないだろう?」
そうして僕を宥め、袖を引っ張っていた手を握る。去る直前、兄が二人に振り返る。
「このことは父上に報告しておく。処罰については父上がお決めになることだろう」
それを聞いて二人、いや僕含めてホッと息を吐く。
「ただこのことを俺が忘れることはない。それをよく憶えておくんだな」
釘を刺す冷たい声色にまた二人が「ッヒ……!」と怯えの声を漏らす。
「お、おにいちゃん早く行こう」
これ以上ここにいては僕の努力も無駄になる気がして早足で兄の手を引っ張る。
「こら、そんなに急ぐんじゃない。すぐに体が辛くなっちゃうぞ」
兄の言う通り病弱な体は早く歩いただけですぐに息を切らし、苦しくなる。けれど嬉しさの前にはそんな症状ないに等しい。それより早く兄と遊びたかった。
「へへ、大丈夫だよ。僕何ともないから!」
そう元気よく言い放ち、ズンズンと進むと突然胸に強烈な痛みが走った。思わず座り込む。
「イライアス、どうしたんだ?」
蹲る僕に兄が心配した面持ちで隣にしゃがみ、背中に手を添える。
嬉しさに興奮しすぎたのがいけなかったのだろうか。胸を押さえて必死に痛みに耐える。額から冷や汗が伝う。
もう歩くのも難しい僕のその様子に兄がひょいっと抱き上げた。兄に寄りかかり、目を瞑ってただ耐えていると前髪を払われコツンと額に額を当てられる。
「熱もあるな。すぐ医者に診てもらおう」
「っ……、いしゃやだぁ」
「そんなこと言ったってこのままだと苦しいままだぞ」
「だって……今日は、っ……おにいちゃんといっぱい遊ぶんだもん」
「分かった。じゃあお前が元気になったら必ず遊ぶって約束するから今日はゆっくり休もう? な?」
「ほんと? ……う、でもそしたらおにいちゃんまた忙しくていなくなっちゃう」
「そんなことはないさ。約束する、今日はずっと一緒にいるよ」
その言葉に安堵し、目を閉じる。落ち着いてきたのか胸の痛みも和らいでいった。
心配そうにする兄の声が耳を掠める。
「……また軽くなったな。ちゃんとご飯は食べてるか?」
「うん。食べてるよ」
本当は嘘。この頃は気持ち悪さに食事の半分程しか食べられていない。
「…………そうか。この頃、お前と一緒に食事をしていないな。そうだ、今度具合がいい時にでも一緒にピクニックでもしようか」
それはとても魅力的な提案に見えた。けれど。
「いやだ」
「どうして? お兄ちゃんとピクニックはしたくない?」
「そうじゃない。けど一度きりのピクニックより、普通でいいから毎日一緒におにいちゃんと食事をしたい」
そうしてぎゅっと兄の服を掴むと、兄は目元を緩ませ抱きしめる。
「……そうだな。お兄ちゃんもそうしたい。そうなれるようにお兄ちゃんいっぱい頑張るからイライアス、もう少し待っててくれるか?」
そう兄は微笑みながらも、ごめんねの意味を込めてか眉尻を下げる。
そんな風にお願いされれば断れるはずがないのを知ってて兄は言っているのだろうか。本当は嫌だと突っぱねたいところだけど兄のお願いなら頷かない選択肢はない。
「偉い偉い。イライアスは本当に頑張り屋さんだな」
よしよしと頭を撫でられる。むすっと拗ねたいのにこんなことをされれば頬を緩まずにはいられなかった。先程のことを思い出す。
「……おにいちゃん、さっき僕のために怒ってくれてありがとう。僕嬉しかったよ」
「……聞いていたのか」
「うん。でもね僕おにいちゃんが思ってるより強いから。どんなに酷いことを言われたっておにいちゃんだけは僕を好きでいてくれる。だから平気」
なんとも言えない顔で兄が僕を見つめる。僕は心配させないように明るく続けた。
「僕は大丈夫、だからおにいちゃんもあんなことしなくていいんだよ。僕、おにいちゃんのあんな顔見たくはないんだ。おにいちゃんにはずっと笑っていて欲しい」
すると何故か兄は涙目になってしまった。どうしたのだろうとオロオロすると髪に顔を埋められ強く抱きしめられる。
「っ~~~~」
「お、おにいちゃん!?」
声にならない声が聞こえてきて何事かとびっくりする。
「お前は本当にかわいいな。ふわふわしててまるでぬいぐるみみたいだ」
今度こそむすっと頬が膨らんだ。
「僕は男だ! かわいいなんて言うな!」
「っ~~~~。ぐはっ、耐えられない! かわいさで悶え死ぬ!」
眉根を寄せる兄に俺は焦って兄の頬に手を添えて顔色を窺った。
「っえ!? おにいちゃん大丈夫!? どこか苦しいの!?」
「いいや、大丈夫だよ」と息も切れ切れに言う兄に心配は尽きなかった。
身体は辛くても確かに暖かさに満ちた日常。それこそが僕の幸せで、何物にも代え難い愛おしい日々だった。
パチリと目を開くと見慣れない天井が目に映った。イェルクが俺を心配そうな表情を浮かべて覗き込む。
「イライアス、大丈夫か? お前熱を出してここ二日眠ったままだったんだよ」
その言葉にあれは夢だったことを知る。
そうか、じゃあ兄はもうここには……。
地の底に落とされたような気分だった。あんな幸せな気持ちに浸らせておいて本当は何もかも夢だったなんて。
もう耐えられなかった。
これこそが夢だと思いたいのに現実だって体の苦しみがそう突き付けてくる。
今すぐに兄に会いたい。兄を抱きしめたい。
その想いはある一つの結論に繋がった。
そうだ、待っていたって兄は来やしないんだ。なら俺から兄の元に行けばいい。
そうして起き上がろうとするも寝込んでいたせいで体に力が入らない。ふと目の前にいるイェルクを見ていい考えが思いついた。
心配に俺を窺うイェルクの腕を体を震わせながらやっとのこと取り、俺の首元へ誘う。
「っ………………」
パクパクと唇を動かすだけで声は寝込んでいたためか上手く出ない。けれど口の動きでイェルクは俺が何を言っているのか分かったようだった。
慌てて兄に向かって走りだす。
それは駄目だ。そんなことしちゃいけない。
僕の声にすぐさま顔を向け、驚きに目を見開く。
「イライアス!!」
走る勢いはそのままに兄に抱きつく。驚きながらも兄はそっと背に手をやり、僕を受け止める。
「どうしてお前がここにいるんだ?? 部屋から出ちゃいけないだろう!」
「ごめんなさい。でもずっとおにいちゃんに会えなくて、僕寂しくて……」
ぎゅっと兄に抱きつく力を強めれば、兄が優しく頭を撫でる。その手がとても心地よくてスリスリと抱きつく兄に頬を擦り寄せる。チラリと横を見れば、貴族二人が恐怖の眼差しで僕たちの様子を窺っていた。
「やっとおにいちゃんに会えたんだ。ねぇ、今日はずっと僕と一緒にいてくれるでしょ?」
「あ、ああ。勿論いいよ。ただ……」
兄の鋭い視線が二人に向けられ、「ひっ……」と怯えに震えだす。まずいと兄の袖を引っ張る。
「じゃあ部屋に早く行こう! この前途中まで読んでくれた絵本の続きが早く聞きたいんだ! あとそれとね、一緒にボードゲームもしたいんだ。ね、ね、早く行こう!」
「あ、ああ分かったよ。今行くからそんなに興奮するな。身体に障ったらいけないだろう?」
そうして僕を宥め、袖を引っ張っていた手を握る。去る直前、兄が二人に振り返る。
「このことは父上に報告しておく。処罰については父上がお決めになることだろう」
それを聞いて二人、いや僕含めてホッと息を吐く。
「ただこのことを俺が忘れることはない。それをよく憶えておくんだな」
釘を刺す冷たい声色にまた二人が「ッヒ……!」と怯えの声を漏らす。
「お、おにいちゃん早く行こう」
これ以上ここにいては僕の努力も無駄になる気がして早足で兄の手を引っ張る。
「こら、そんなに急ぐんじゃない。すぐに体が辛くなっちゃうぞ」
兄の言う通り病弱な体は早く歩いただけですぐに息を切らし、苦しくなる。けれど嬉しさの前にはそんな症状ないに等しい。それより早く兄と遊びたかった。
「へへ、大丈夫だよ。僕何ともないから!」
そう元気よく言い放ち、ズンズンと進むと突然胸に強烈な痛みが走った。思わず座り込む。
「イライアス、どうしたんだ?」
蹲る僕に兄が心配した面持ちで隣にしゃがみ、背中に手を添える。
嬉しさに興奮しすぎたのがいけなかったのだろうか。胸を押さえて必死に痛みに耐える。額から冷や汗が伝う。
もう歩くのも難しい僕のその様子に兄がひょいっと抱き上げた。兄に寄りかかり、目を瞑ってただ耐えていると前髪を払われコツンと額に額を当てられる。
「熱もあるな。すぐ医者に診てもらおう」
「っ……、いしゃやだぁ」
「そんなこと言ったってこのままだと苦しいままだぞ」
「だって……今日は、っ……おにいちゃんといっぱい遊ぶんだもん」
「分かった。じゃあお前が元気になったら必ず遊ぶって約束するから今日はゆっくり休もう? な?」
「ほんと? ……う、でもそしたらおにいちゃんまた忙しくていなくなっちゃう」
「そんなことはないさ。約束する、今日はずっと一緒にいるよ」
その言葉に安堵し、目を閉じる。落ち着いてきたのか胸の痛みも和らいでいった。
心配そうにする兄の声が耳を掠める。
「……また軽くなったな。ちゃんとご飯は食べてるか?」
「うん。食べてるよ」
本当は嘘。この頃は気持ち悪さに食事の半分程しか食べられていない。
「…………そうか。この頃、お前と一緒に食事をしていないな。そうだ、今度具合がいい時にでも一緒にピクニックでもしようか」
それはとても魅力的な提案に見えた。けれど。
「いやだ」
「どうして? お兄ちゃんとピクニックはしたくない?」
「そうじゃない。けど一度きりのピクニックより、普通でいいから毎日一緒におにいちゃんと食事をしたい」
そうしてぎゅっと兄の服を掴むと、兄は目元を緩ませ抱きしめる。
「……そうだな。お兄ちゃんもそうしたい。そうなれるようにお兄ちゃんいっぱい頑張るからイライアス、もう少し待っててくれるか?」
そう兄は微笑みながらも、ごめんねの意味を込めてか眉尻を下げる。
そんな風にお願いされれば断れるはずがないのを知ってて兄は言っているのだろうか。本当は嫌だと突っぱねたいところだけど兄のお願いなら頷かない選択肢はない。
「偉い偉い。イライアスは本当に頑張り屋さんだな」
よしよしと頭を撫でられる。むすっと拗ねたいのにこんなことをされれば頬を緩まずにはいられなかった。先程のことを思い出す。
「……おにいちゃん、さっき僕のために怒ってくれてありがとう。僕嬉しかったよ」
「……聞いていたのか」
「うん。でもね僕おにいちゃんが思ってるより強いから。どんなに酷いことを言われたっておにいちゃんだけは僕を好きでいてくれる。だから平気」
なんとも言えない顔で兄が僕を見つめる。僕は心配させないように明るく続けた。
「僕は大丈夫、だからおにいちゃんもあんなことしなくていいんだよ。僕、おにいちゃんのあんな顔見たくはないんだ。おにいちゃんにはずっと笑っていて欲しい」
すると何故か兄は涙目になってしまった。どうしたのだろうとオロオロすると髪に顔を埋められ強く抱きしめられる。
「っ~~~~」
「お、おにいちゃん!?」
声にならない声が聞こえてきて何事かとびっくりする。
「お前は本当にかわいいな。ふわふわしててまるでぬいぐるみみたいだ」
今度こそむすっと頬が膨らんだ。
「僕は男だ! かわいいなんて言うな!」
「っ~~~~。ぐはっ、耐えられない! かわいさで悶え死ぬ!」
眉根を寄せる兄に俺は焦って兄の頬に手を添えて顔色を窺った。
「っえ!? おにいちゃん大丈夫!? どこか苦しいの!?」
「いいや、大丈夫だよ」と息も切れ切れに言う兄に心配は尽きなかった。
身体は辛くても確かに暖かさに満ちた日常。それこそが僕の幸せで、何物にも代え難い愛おしい日々だった。
パチリと目を開くと見慣れない天井が目に映った。イェルクが俺を心配そうな表情を浮かべて覗き込む。
「イライアス、大丈夫か? お前熱を出してここ二日眠ったままだったんだよ」
その言葉にあれは夢だったことを知る。
そうか、じゃあ兄はもうここには……。
地の底に落とされたような気分だった。あんな幸せな気持ちに浸らせておいて本当は何もかも夢だったなんて。
もう耐えられなかった。
これこそが夢だと思いたいのに現実だって体の苦しみがそう突き付けてくる。
今すぐに兄に会いたい。兄を抱きしめたい。
その想いはある一つの結論に繋がった。
そうだ、待っていたって兄は来やしないんだ。なら俺から兄の元に行けばいい。
そうして起き上がろうとするも寝込んでいたせいで体に力が入らない。ふと目の前にいるイェルクを見ていい考えが思いついた。
心配に俺を窺うイェルクの腕を体を震わせながらやっとのこと取り、俺の首元へ誘う。
「っ………………」
パクパクと唇を動かすだけで声は寝込んでいたためか上手く出ない。けれど口の動きでイェルクは俺が何を言っているのか分かったようだった。
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