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【SS11】よく猫になる野村さんとたまに猫になる安部さん
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「にゃーようろうが、にゃーもんはにゃあ、じゃけぇにゃあって」
扉の向こうで野村さんの話し声が聞こえる。
誰かと電話中みたい。
にゃぁ、にゃあ言ってて猫みたいだ。
よく名古屋弁はにゃあにゃあ言うといわれるけど、広島弁もにゃあにゃあいうんだなぁ。
「はぁ、牛乳もにゃあ。は?おみゃあによーらんわ。えぇけえ、たちまちあるもんでどうにかせぃや」
「は?野球選手の話しょーらまーが。せいやいうてそのせいやじゃにゃあわ」
はて、どんどん言ってることがわからない。
野村さんの話す広島弁には慣れたつもりだったけど、やっぱりまだまだだな。
それにしても、あんなににゃぁにゃあ言ってて、電話の相手がホントに猫だったら面白いな。
私の頭の中に「ヨシッ」と言ってる黄色い受話器を持ったグレーの猫が浮かんだ。
野村さんは犬派だと勝手に思ってたけど、猫とたわむれてるのもいいな。にゃんこと野村さん……いいな、その写真集欲しい。
「あぁ、私もにゃんこになって撫でられたい」
「ワシがなでちゃるわ」
いつの間にか寝室に帰ってきた野村さんにワシワシと頭を撫でられる。
「何か撫でられ方が犬っぽいです」
「そうなんか?猫飼ったことないからな。安部さん猫っぽくにゃーって鳴いてみて」
そういいながら、今度はゆっくりと髪の毛を梳くように優しくなでられる。ちょっと気持ちいい。
「にゃー」
調子に乗ってそう答えてみると、野村さんは優しく目を細めて耳を親指で撫でてくれる。楽しい。
そのまま背中を撫でられると、Tシャツをまくられて脇腹に吸い付かれる。
「ちょっと!野村さん!」
「猫吸いっていうじゃん。それやってみた。あと、猫は日本語しゃべらんじゃろ」
「うーっ」
頑張って威嚇してみたけど、あんまり効いてないらしい。そのままわき腹から背中を吸われる。
猫吸いってこんな痕付きそうな吸い付き方しないよね?
「猫ちゃん暴れんどって」
「うーっ」
「いいこじゃけ、手こっちついてお尻上げて、ほら、猫ちゃんっぽい」
お尻を掴みながら、私のポーズを整える野村さんはめっちゃ楽しそうだ。
私の背中に沿うように胸を近づけ、うなじを舐められる。
「ひゃん」
「毛づくろいってこんなかんじかのぉ?」
ぺろぺろと首筋から背中へと小刻みに這う舌の動きは、なんだかいつもと違って……
「……んっん……はぁっ」
「にゃーは?」
「にゃ……にゃぁん」
「なんか腰揺れてない?」
あなたが、さっきから熱い塊をお尻に押し付けてるからですよ。
「にゃ、にゃおーん」
「わかった。わかった。こっちも舐めちゃるけ」
パジャマのズボンとパンツは簡単に下ろされ、野村さんが言うところの毛づくろいはぺろぺろからぴちゃぴちゃへと音を変えていく。
「……にゃんっん……はぁっ……んんっ」
「今日はこのまま後ろからな」
「にゃぁぁぁぁぁん」
結局、私も最後まで『にゃ』で通してしまった。
そして寝る前に「今度、猫耳買おうな」というセリフは聞かなかったことにする。
※※※※※
前半の台詞には特に意味はないです。「にゃあ」は「ない」の意味の訛りで備後地方の方に多い言い方だと思います。
扉の向こうで野村さんの話し声が聞こえる。
誰かと電話中みたい。
にゃぁ、にゃあ言ってて猫みたいだ。
よく名古屋弁はにゃあにゃあ言うといわれるけど、広島弁もにゃあにゃあいうんだなぁ。
「はぁ、牛乳もにゃあ。は?おみゃあによーらんわ。えぇけえ、たちまちあるもんでどうにかせぃや」
「は?野球選手の話しょーらまーが。せいやいうてそのせいやじゃにゃあわ」
はて、どんどん言ってることがわからない。
野村さんの話す広島弁には慣れたつもりだったけど、やっぱりまだまだだな。
それにしても、あんなににゃぁにゃあ言ってて、電話の相手がホントに猫だったら面白いな。
私の頭の中に「ヨシッ」と言ってる黄色い受話器を持ったグレーの猫が浮かんだ。
野村さんは犬派だと勝手に思ってたけど、猫とたわむれてるのもいいな。にゃんこと野村さん……いいな、その写真集欲しい。
「あぁ、私もにゃんこになって撫でられたい」
「ワシがなでちゃるわ」
いつの間にか寝室に帰ってきた野村さんにワシワシと頭を撫でられる。
「何か撫でられ方が犬っぽいです」
「そうなんか?猫飼ったことないからな。安部さん猫っぽくにゃーって鳴いてみて」
そういいながら、今度はゆっくりと髪の毛を梳くように優しくなでられる。ちょっと気持ちいい。
「にゃー」
調子に乗ってそう答えてみると、野村さんは優しく目を細めて耳を親指で撫でてくれる。楽しい。
そのまま背中を撫でられると、Tシャツをまくられて脇腹に吸い付かれる。
「ちょっと!野村さん!」
「猫吸いっていうじゃん。それやってみた。あと、猫は日本語しゃべらんじゃろ」
「うーっ」
頑張って威嚇してみたけど、あんまり効いてないらしい。そのままわき腹から背中を吸われる。
猫吸いってこんな痕付きそうな吸い付き方しないよね?
「猫ちゃん暴れんどって」
「うーっ」
「いいこじゃけ、手こっちついてお尻上げて、ほら、猫ちゃんっぽい」
お尻を掴みながら、私のポーズを整える野村さんはめっちゃ楽しそうだ。
私の背中に沿うように胸を近づけ、うなじを舐められる。
「ひゃん」
「毛づくろいってこんなかんじかのぉ?」
ぺろぺろと首筋から背中へと小刻みに這う舌の動きは、なんだかいつもと違って……
「……んっん……はぁっ」
「にゃーは?」
「にゃ……にゃぁん」
「なんか腰揺れてない?」
あなたが、さっきから熱い塊をお尻に押し付けてるからですよ。
「にゃ、にゃおーん」
「わかった。わかった。こっちも舐めちゃるけ」
パジャマのズボンとパンツは簡単に下ろされ、野村さんが言うところの毛づくろいはぺろぺろからぴちゃぴちゃへと音を変えていく。
「……にゃんっん……はぁっ……んんっ」
「今日はこのまま後ろからな」
「にゃぁぁぁぁぁん」
結局、私も最後まで『にゃ』で通してしまった。
そして寝る前に「今度、猫耳買おうな」というセリフは聞かなかったことにする。
※※※※※
前半の台詞には特に意味はないです。「にゃあ」は「ない」の意味の訛りで備後地方の方に多い言い方だと思います。
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感想ありがとうございます!
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