43 / 44
43.イブロ
しおりを挟む
「戦闘データを蓄積、分析中……」
不意にチャンスが訪れる。ヨシ・タツが突如動きを止め何かブツブツと呟き始めたのだ。
この好機に動かぬイブロではない。イブロは右足を軸に跳ね上がると腰を捻り全ての力をカルディアンに乗せ一点に狙いを定める。
狙うは……頭だ。
確信をもってカルディアンを振りぬいたイブロであったが、手ごたえをまるで感じない。それもそのはず、ヨシ・タツはカルディアンの動きをミリ単位で見切り首を引っ込め、躱してしまったのだった。
「分析完了デス」
ヨシ・タツの鷹の目が赤く光る。
彼が何をやったのかイブロには理解できない。しかし、そのようなことイブロにとって些細な問題でしかないのだ。
やることは変わらない。ヨシ・タツを打倒す。それだけのこと。
何のつもりか分からぬが、槍を下げるとは……その余裕が命取りになるぞ。
イブロは構わずカルディアンを腰の回転を乗せ真横に振るう。これは胴体を狙った受け止めるには容易く、避けることが困難な攻撃である。
しかし、ヨシ・タツはイブロの動きを予め読んでいたかのように既に一歩後方へ動いていた。その結果、カルディアンはヨシ・タツのヘソの上辺りを通過していく。
続けて数度カルディアンを振るうも、ヨシ・タツは同じようにして全ての攻撃を軽々と躱して見せた。
「検証終了……覚悟はいいデスか?」
息が上がってきたイブロへ無慈悲に告げるヨシ・タツ。
そこへ、チハルの絶叫が割り込んでくる。
「イブロ、もう、カルディアンの力が、逃げて、逃げてイブロ!」
「大丈夫だって言っているだろう。チハル」
そうは言ったものの、イブロは打つ手を失くしていた。
一方のヨシ・タツは槍を両手で握りしめ、イブロの顔へ穂先を向ける。勝負はついたと言わんばかりに。
「逃げても構いまセン。ワタシの目的は一つデスから」
逃げるだと……。こともあろうに自分に向けて逃げろと言うのかこいつは。イブロの胸中へ熱いものがこみ上げてくる。
少女に庇われ、友人に託され、逃がされた。逃げることはイブロがイブロであることを否定するものだ。チハルとの交流を通じて変わったイブロとはいえ、根本は変わることなどあり得ない。
護る。そうだ。俺はチハルを護る。
カルディアン、お前さんが護る者というのであれば、力を貸せ。
それで勝てるというのなら、構わない。
――俺の全てを持っていけ。
「ダメ! イブロ! それはダメえええ!」
チハルの絶叫が響く。
「全力でかかってこい。ヨシ・タツ」
イブロはカルディアンを水平に構え、ヨシ・タツを真っ直ぐ睨みつける。それと同時にカルディアンから黄金の光が噴出し、彼の体を包み込み始めたのだった。
幻想的に見える光景であったが、イブロの全身の骨という骨がきしみ、筋線維がブチブチと音を立てる。それに伴い凄まじい激痛が彼を襲う。
対するヨシ・タツはイブロの言葉に応えず、かわりに槍を真っ直ぐイブロに向けて構え――踏み出す。
交差するかに見えたイブロとヨシ・タツであったが、イブロがカルディアンを振るうとヨシ・タツの槍がひしゃげ宙に舞う。
その動きだけでイブロのどこかの骨が折れ、全身が悲鳴をあげる。しかし、イブロは構わず次の動作に移った。
彼はカルディアンを回転させた勢いを持って、カルディアンを高く掲げるとそのまま振り下ろす。
鈍い音がしてヨシ・タツの頭蓋に直撃したカルディアンはまるで柔らかいものを潰すように何の抵抗もなく彼の身体を引き裂く。
――バラバラに砕け散ったヨシ・タツ。
そこで役目を終えたかのようにイブロの体を覆っていた黄金の光が飛散し、消え失せる。
「ハアハア……」
イブロはその場でガクリと膝をつき、荒い息を吐く。
「イブロ! イブロ!」
チハルがイブロの肩を抱き、彼を後ろから支える。しかし、彼はもう立っていられるほどの体力も失われつつあり、体から力が抜けていくのだった。
そのまま仰向けに倒れこむイブロをチハルが抱きしめ、引き寄せる。
「チハル、どうだ。大丈夫だっただろ?」
「違う、違うよ。イブロ。ダメだっていったのに……」
「俺はな、チハル。ずっと大切な誰かを護りたかったんだ」
「ダメだよ。イブロ。眠らないで!」
「眠らないさ」
ゴンサロを失って以来、無為に生きてきた。ずっと自分が犠牲になりたかったとあの時以来嘆いていたイブロ。
チハルがいて、チハルを護り、そして死んでいくのなら……これほど幸せなことはない。イブロは薄れていく意識の中、少女と友の笑顔を見た気がした。
「イブロ、イブロおおおお!」
「少し……休むだけだ」
チハルの声がどんどん遠ざかっていく……。
ありがとう、チハル。イブロは心の中で彼女へ感謝の言葉を述べた。
「イブロ、ダメ、イブロ。イブロおおお!」
チハルには分かる。イブロの命の灯が今にも消えそうになっていることを。
どうしたらいい。わたしが自壊すればイブロを救うことができる。
「でも……」
それはダメなの。チハルは首をブンブンと左右に振る。
壊れないでイブロ。あなたがいないとわたし……。チハルは胸にこれまで感じたことの無い熱さを感じる。
その熱さは胸から顔まで上がってきて、目に至る。
目から頬を伝い、イブロの体にポタポタと熱い何かが落ちた。
「チハル、涙を流せるようになったんだな……もう安心だ……俺は……」
そこで、イブロの意識が完全に途絶える。
「イブロ、イブロ? うあああああああ」
チハルの目からとめどなく涙が溢れ出た。これが涙?
とても悲しい時、人の目から流れるものだと記録にある。でも、こんな思いしたくなかった。チハルは慟哭する。
イブロが人間であって欲しいと望んだ。最初は真似をしていただけだったけど、いつしかそうではなくなった。
ワタシはわたしとなり、人と変わらぬ感情を持つまでになったのだ。涙だって流せる……。
でも、そんなもの要らない。わたしにはイブロが、イブロが必要なの。チハルはひっくひっくとしゃくりあげ、流れる涙もそのままにイブロへひしとしがみつく。
その時、彼女はあることに気が付いた。
「イブロの傷が修復されている! どうしてだろう」
今度は逆に歓喜の涙を流しそうになったチハルであったが、その気持ちを抑え冷静に状況を分析する。
そうか、チハルは気が付く。自分の涙も魔晶石と同じ……マナそのものなんだ。
それが自分の「修復して欲しい」という思いに反応し、イブロの傷を癒した。
「イブロ、戻ってきて!」
チハルは願う。彼女の願いに応じるかのように、チハルの涙はイブロの傷を治す力に変わり彼の全身の傷が癒されていく。
「ダメ……足りないの……マナが足りない」
チハルは独白し、イブロを強く抱きしめると彼から体を離す。
「ソル」
チハルが離れるのを待っていたかのようにソルが彼女の頬に流れた涙を舐める。その仕草はまるで彼がチハルを慰めているようにも見えた。
「ソル、そのままじっとしていて」
チハルはソルの顎を撫でると、彼の傷が癒えるように祈る。
すると彼女の祈りに応えたマナが、ソルの腹の傷を癒やしていく。
「ソル、八十八パーセントまでは修復できたよ。全部じゃなくてごめんね」
ソルはチハルの胸に頬を擦り付けグルグルと喉を鳴らした。
『何があったのじゃ……』
チハルが今一度イブロへ顔を向けた時、腹の底へ響くほどの声が彼女の耳へ入ったのだった。
「グウェインさん!」
『なんだその声は。もしかして儂が死んだとか思っておったのか?』
「う、うん……」
『全く……儂がその程度で死ぬわけないだろう』
やれやれと言った声が響くと、上空から風が吹きチハルの髪が浮き上がった。
風と共に降り立ったのはグウェインと紅目、緑目たち……。
不意にチャンスが訪れる。ヨシ・タツが突如動きを止め何かブツブツと呟き始めたのだ。
この好機に動かぬイブロではない。イブロは右足を軸に跳ね上がると腰を捻り全ての力をカルディアンに乗せ一点に狙いを定める。
狙うは……頭だ。
確信をもってカルディアンを振りぬいたイブロであったが、手ごたえをまるで感じない。それもそのはず、ヨシ・タツはカルディアンの動きをミリ単位で見切り首を引っ込め、躱してしまったのだった。
「分析完了デス」
ヨシ・タツの鷹の目が赤く光る。
彼が何をやったのかイブロには理解できない。しかし、そのようなことイブロにとって些細な問題でしかないのだ。
やることは変わらない。ヨシ・タツを打倒す。それだけのこと。
何のつもりか分からぬが、槍を下げるとは……その余裕が命取りになるぞ。
イブロは構わずカルディアンを腰の回転を乗せ真横に振るう。これは胴体を狙った受け止めるには容易く、避けることが困難な攻撃である。
しかし、ヨシ・タツはイブロの動きを予め読んでいたかのように既に一歩後方へ動いていた。その結果、カルディアンはヨシ・タツのヘソの上辺りを通過していく。
続けて数度カルディアンを振るうも、ヨシ・タツは同じようにして全ての攻撃を軽々と躱して見せた。
「検証終了……覚悟はいいデスか?」
息が上がってきたイブロへ無慈悲に告げるヨシ・タツ。
そこへ、チハルの絶叫が割り込んでくる。
「イブロ、もう、カルディアンの力が、逃げて、逃げてイブロ!」
「大丈夫だって言っているだろう。チハル」
そうは言ったものの、イブロは打つ手を失くしていた。
一方のヨシ・タツは槍を両手で握りしめ、イブロの顔へ穂先を向ける。勝負はついたと言わんばかりに。
「逃げても構いまセン。ワタシの目的は一つデスから」
逃げるだと……。こともあろうに自分に向けて逃げろと言うのかこいつは。イブロの胸中へ熱いものがこみ上げてくる。
少女に庇われ、友人に託され、逃がされた。逃げることはイブロがイブロであることを否定するものだ。チハルとの交流を通じて変わったイブロとはいえ、根本は変わることなどあり得ない。
護る。そうだ。俺はチハルを護る。
カルディアン、お前さんが護る者というのであれば、力を貸せ。
それで勝てるというのなら、構わない。
――俺の全てを持っていけ。
「ダメ! イブロ! それはダメえええ!」
チハルの絶叫が響く。
「全力でかかってこい。ヨシ・タツ」
イブロはカルディアンを水平に構え、ヨシ・タツを真っ直ぐ睨みつける。それと同時にカルディアンから黄金の光が噴出し、彼の体を包み込み始めたのだった。
幻想的に見える光景であったが、イブロの全身の骨という骨がきしみ、筋線維がブチブチと音を立てる。それに伴い凄まじい激痛が彼を襲う。
対するヨシ・タツはイブロの言葉に応えず、かわりに槍を真っ直ぐイブロに向けて構え――踏み出す。
交差するかに見えたイブロとヨシ・タツであったが、イブロがカルディアンを振るうとヨシ・タツの槍がひしゃげ宙に舞う。
その動きだけでイブロのどこかの骨が折れ、全身が悲鳴をあげる。しかし、イブロは構わず次の動作に移った。
彼はカルディアンを回転させた勢いを持って、カルディアンを高く掲げるとそのまま振り下ろす。
鈍い音がしてヨシ・タツの頭蓋に直撃したカルディアンはまるで柔らかいものを潰すように何の抵抗もなく彼の身体を引き裂く。
――バラバラに砕け散ったヨシ・タツ。
そこで役目を終えたかのようにイブロの体を覆っていた黄金の光が飛散し、消え失せる。
「ハアハア……」
イブロはその場でガクリと膝をつき、荒い息を吐く。
「イブロ! イブロ!」
チハルがイブロの肩を抱き、彼を後ろから支える。しかし、彼はもう立っていられるほどの体力も失われつつあり、体から力が抜けていくのだった。
そのまま仰向けに倒れこむイブロをチハルが抱きしめ、引き寄せる。
「チハル、どうだ。大丈夫だっただろ?」
「違う、違うよ。イブロ。ダメだっていったのに……」
「俺はな、チハル。ずっと大切な誰かを護りたかったんだ」
「ダメだよ。イブロ。眠らないで!」
「眠らないさ」
ゴンサロを失って以来、無為に生きてきた。ずっと自分が犠牲になりたかったとあの時以来嘆いていたイブロ。
チハルがいて、チハルを護り、そして死んでいくのなら……これほど幸せなことはない。イブロは薄れていく意識の中、少女と友の笑顔を見た気がした。
「イブロ、イブロおおおお!」
「少し……休むだけだ」
チハルの声がどんどん遠ざかっていく……。
ありがとう、チハル。イブロは心の中で彼女へ感謝の言葉を述べた。
「イブロ、ダメ、イブロ。イブロおおお!」
チハルには分かる。イブロの命の灯が今にも消えそうになっていることを。
どうしたらいい。わたしが自壊すればイブロを救うことができる。
「でも……」
それはダメなの。チハルは首をブンブンと左右に振る。
壊れないでイブロ。あなたがいないとわたし……。チハルは胸にこれまで感じたことの無い熱さを感じる。
その熱さは胸から顔まで上がってきて、目に至る。
目から頬を伝い、イブロの体にポタポタと熱い何かが落ちた。
「チハル、涙を流せるようになったんだな……もう安心だ……俺は……」
そこで、イブロの意識が完全に途絶える。
「イブロ、イブロ? うあああああああ」
チハルの目からとめどなく涙が溢れ出た。これが涙?
とても悲しい時、人の目から流れるものだと記録にある。でも、こんな思いしたくなかった。チハルは慟哭する。
イブロが人間であって欲しいと望んだ。最初は真似をしていただけだったけど、いつしかそうではなくなった。
ワタシはわたしとなり、人と変わらぬ感情を持つまでになったのだ。涙だって流せる……。
でも、そんなもの要らない。わたしにはイブロが、イブロが必要なの。チハルはひっくひっくとしゃくりあげ、流れる涙もそのままにイブロへひしとしがみつく。
その時、彼女はあることに気が付いた。
「イブロの傷が修復されている! どうしてだろう」
今度は逆に歓喜の涙を流しそうになったチハルであったが、その気持ちを抑え冷静に状況を分析する。
そうか、チハルは気が付く。自分の涙も魔晶石と同じ……マナそのものなんだ。
それが自分の「修復して欲しい」という思いに反応し、イブロの傷を癒した。
「イブロ、戻ってきて!」
チハルは願う。彼女の願いに応じるかのように、チハルの涙はイブロの傷を治す力に変わり彼の全身の傷が癒されていく。
「ダメ……足りないの……マナが足りない」
チハルは独白し、イブロを強く抱きしめると彼から体を離す。
「ソル」
チハルが離れるのを待っていたかのようにソルが彼女の頬に流れた涙を舐める。その仕草はまるで彼がチハルを慰めているようにも見えた。
「ソル、そのままじっとしていて」
チハルはソルの顎を撫でると、彼の傷が癒えるように祈る。
すると彼女の祈りに応えたマナが、ソルの腹の傷を癒やしていく。
「ソル、八十八パーセントまでは修復できたよ。全部じゃなくてごめんね」
ソルはチハルの胸に頬を擦り付けグルグルと喉を鳴らした。
『何があったのじゃ……』
チハルが今一度イブロへ顔を向けた時、腹の底へ響くほどの声が彼女の耳へ入ったのだった。
「グウェインさん!」
『なんだその声は。もしかして儂が死んだとか思っておったのか?』
「う、うん……」
『全く……儂がその程度で死ぬわけないだろう』
やれやれと言った声が響くと、上空から風が吹きチハルの髪が浮き上がった。
風と共に降り立ったのはグウェインと紅目、緑目たち……。
0
お気に入りに追加
97
あなたにおすすめの小説
【完結】後妻に入ったら、夫のむすめが……でした
仲村 嘉高
恋愛
「むすめの世話をして欲しい」
夫からの求婚の言葉は、愛の言葉では無かったけれど、幼い娘を大切にする誠実な人だと思い、受け入れる事にした。
結婚前の顔合わせを「疲れて出かけたくないと言われた」や「今日はベッドから起きられないようだ」と、何度も反故にされた。
それでも、本当に申し訳なさそうに謝るので、「体が弱いならしょうがないわよ」と許してしまった。
結婚式は、お互いの親戚のみ。
なぜならお互い再婚だから。
そして、結婚式が終わり、新居へ……?
一緒に馬車に乗ったその方は誰ですか?
王妃だって有休が欲しい!~夫の浮気が発覚したので休暇申請させていただきます~
ぽんぽこ@書籍発売中!!
恋愛
【書籍発売記念!】
1/7の書籍化デビューを記念いたしまして、新作を投稿いたします。
全9話 完結まで一挙公開!
「――そう、夫は浮気をしていたのね」
マーガレットは夫に長年尽くし、国を発展させてきた真の功労者だった。
その報いがまさかの“夫の浮気疑惑”ですって!?貞淑な王妃として我慢を重ねてきた彼女も、今回ばかりはブチ切れた。
――愛されたかったけど、無理なら距離を置きましょう。
「わたくし、実家に帰らせていただきます」
何事かと驚く夫を尻目に、マーガレットは侍女のエメルダだけを連れて王城を出た。
だが目指すは実家ではなく、温泉地で有名な田舎町だった。
慰安旅行を楽しむマーガレットたちだったが、彼女らに忍び寄る影が現れて――。
1/6中に完結まで公開予定です。
小説家になろう様でも投稿済み。
表紙はノーコピーライトガール様より
あなたたちのことなんて知らない
gacchi
恋愛
母親と旅をしていたニナは精霊の愛し子だということが知られ、精霊教会に捕まってしまった。母親を人質にされ、この国にとどまることを国王に強要される。仕方なく侯爵家の養女ニネットとなったが、精霊の愛し子だとは知らない義母と義妹、そして婚約者の第三王子カミーユには愛人の子だと思われて嫌われていた。だが、ニネットに虐げられたと嘘をついた義妹のおかげで婚約は解消される。それでも精霊の愛し子を利用したい国王はニネットに新しい婚約者候補を用意した。そこで出会ったのは、ニネットの本当の姿が見える公爵令息ルシアンだった。
婚約者すらいない私に、離縁状が届いたのですが・・・・・・。
夢草 蝶
恋愛
侯爵家の末姫で、人付き合いが好きではないシェーラは、邸の敷地から出ることなく過ごしていた。
そのため、当然婚約者もいない。
なのにある日、何故かシェーラ宛に離縁状が届く。
差出人の名前に覚えのなかったシェーラは、間違いだろうとその離縁状を燃やしてしまう。
すると後日、見知らぬ男が怒りの形相で邸に押し掛けてきて──?
【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
異世界ライフは山あり谷あり
常盤今
ファンタジー
会社員の川端努は交通事故で死亡後に超常的存在から異世界に行くことを提案される。これは『魔法の才能』というチートぽくないスキルを手に入れたツトムが15歳に若返り異世界で年上ハーレムを目指し、冒険者として魔物と戦ったり対人バトルしたりするお話です。
※ヒロインは10話から登場します。
※火曜日と土曜日の8時30分頃更新
※小説家になろう(運営非公開措置)・カクヨムにも掲載しています。
【無断転載禁止】
私知らないから!
mery
恋愛
いきなり子爵令嬢に殿下と婚約を解消するように詰め寄られる。
いやいや、私の権限では決められませんし、直接殿下に言って下さい。
あ、殿下のドス黒いオーラが見える…。
私、しーらないっ!!!
UWWO ~無表情系引きこもり少女は暗躍する?~
にがりの少なかった豆腐
ファンタジー
フルダイブ型VRMMORPG Unite Whole World Online ユナイト・ホール・ワールドオンライン略称UWWO
ゲームのコンセプトは広大なエリアを有する世界を一つに集約せよ。要するに世界のマップをすべて開放せよ。
そしてようやく物語の始まりである12月20に正式サービスが開始されることになった。
サービスの開始を待ちに待っていた主人公、大森あゆな はサービスが開始される15:00を前にゲーム躯体であるヘルメットにゲームをインストールしていた。
何故かベッドの上に正座をして。
そしてサービスが始まると同時にUWWOの世界へダイブした。
レアRACE? 何それ?
え? ここどこ?
周りの敵が強すぎて、先に進めない。
チュートリアル受けられないのだけど!?
そして何だかんだあって、引きこもりつつストーリーの重要クエストをクリアしていくようになる。
それも、ソロプレイで。
タイトルの副題はそのうち回収します。さすがに序盤で引きこもりも暗躍も出来ないですからね。
また、この作品は話の進行速度がやや遅めです。間延びと言うよりも密度が濃い目を意識しています。そのため、一気に話が進むような展開はあまりありません。
現在、少しだけカクヨムの方が先行して更新されています。※忘れていなければ、カクヨムでの更新の翌日に更新されます。
主人公による一方的な虐殺が好き、と言う方には向いていません。
そう言った描写が無い訳ではありませんが、そう言った部分はこの作品のコンセプトから外れるため、説明のみになる可能性が高いです。
あくまで暗躍であり、暗殺ではありません。
いえ、暗殺が無い訳ではありませんけど、それがメインになることは確実に無いです。
※一部登場人物の名前を変更しました(話の内容に影響はありません)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる