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24.イスハハン
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砂漠に入って四日目。ついにイブロ達は砂漠のオアシス「イスハハン」へと到着する。イスハハンの街へ到着するためには過酷な砂漠を超えなければならないというのに、街の規模がルラックを遥かに凌いでいた。
イスハハンにはアクセルの言葉通りオアシスがあり、オアシスの大きさはルラックの街を丸ごと入れてもまだ余るほど大きい。オアシスに倍する規模の街がオアシスを囲むように作られていて、ルラックと同様に街を囲む城壁は無い。
オアシスという豊富な水源を抱えたイスハハンは緑豊かな土地で、農業も行われているほどだ。主力産業は岩塩の採掘。他には街に大劇場を備える。ここで開催される演奏会と観劇は遠方からわざわざ鑑賞にやって来る者までいるほど有名である。
「なんかこう、活気がないな……」
街に入り大通りの様子を見てイブロはそう呟いた。
アクセルが音楽の都と言っていたが、こんなものなのかと少し残念に彼は思う。
「ソルを連れているからかな?」
ルラックではソルを森に置いて来たことから、チハルはイブロに尋ねるが彼は首を振る。
「いや、街の者がソルを見て息をのんでるってわけじゃあなさそうだな」
街の外は灼熱の砂漠だから、今回はソルを連れて街に入ったのだ。イブロとチハルはこの街に長居するつもりもなく、食料を補給したらすぐに北へ向かうつもりだった。
また、これだけ大きな街ならば、厩舎にソルを置いてもいいという宿もあるだろうという見込みもある。
「なあんか様子がおかしい気がするけど、宿を探そうぜ。おっちゃん」
「そうだな」
頭の後ろで腕を組んだアクセルが左右を見渡しながら、イブロに声をかけた。
大通りをしばらく進み右に折れると宿屋が軒を連ねている区画があり、彼らはそこで無事今晩の宿を見つけることができた。
宿の受付を済ました彼らは、宿の店主へ今晩の食事のことについて尋ねている。
「アクセル、今日はお前さんの好きな物を食べよう」
「んー。俺は食べられるなら何でもいいや」
アクセルとは明日の朝別れる予定になっている。だからイブロは彼に聞いてみたのだが……。
「それでしたら、イスハハンの郷土料理はいかがでしょう?」
じっと二人の会話を聞いていた店主が彼らにそう提案した。
その料理とはイスハハンのオアシスで獲れた魚介を使った冷製スープとのこと。
「じゃあ、それでいいや」
「店主、感謝する。ところで……街の者の顔がどうも優れないんだが、何かあったのか?」
イブロの問いに店主は顔を曇らせ応じる。
「イスハハンでは少し困ったことが起きていまして……」
店主が語るところによると、オアシスを湛える水の温度が上昇し続けているらしい。厄介なことに夜になっても湖の温度が上がり続けているのだった。
そのため、街中の冷却ができる古代の遺物を集めなんとか温度を保っているが、古代の遺物を稼働させるための魔石代が膨大な費用になってきている。
「冷却のアーティファクトって……水を入れて氷を出すアレのこと?」
「はい。大きなものから小さなものまでかき集めて稼働させているのですが……」
アクセルの問いに答える店主の顔は暗い。
◆◆◆
イブロ達は宿の店主に教えてもらったレストランに向かいながら、微妙な顔になっていた。
「早くもとに戻るといいのになー」
「そうだな。魔石も無限ではない。それに値段も上がりそうだ」
アクセルとイブロは揃って肩を竦める。
「このままじゃ、元には戻らないよ。イブロ、アクセル」
何でもないと言った風にチハルはイブロ達に顔を向けた。
「それってどういうことなんだ? チハル」
「そのままだよ。イブロ」
そう言われてもイブロにはまるで想像がつかない。チハルは時折イブロには理解できぬようなことを語るが、今回は分からぬと切り捨てるわけにはいかなかった。
「チハル、順を追って説明してくれないか?」
「うん」
歩きながらチハルが語る。この地に火山などはなく自然に湖の温度を上昇させる要因はない。「記憶」によるとここには「大規模な施設」がある。
それが影響しているのではないかということだった。
「そういえばアクセル。ここには古代遺跡があるんだったよな」
「ああそうだぜ。オアシスの真ん中に島があるんだ。そこに古代遺跡があるんだぜ」
なるほど。関わるべきか、関わらないべきか……そもそもイブロが古代遺跡を調べたところで事態を解決できるとは思えない。
チハルならあるいは……。
「イブロ、見に行こう」
「しかし、チハル……」
チハルは分かっているのだろうか。古代遺跡のことを。
イブロはイスハハンの街が困っていることに同情はするが、彼女を危険に晒してまで古代遺跡に連れて行くことには乗り気ではなかった。
「それ面白いな! 冒険も楽しそうだし、俺たちで解決できたらすごいことだぜ」
無邪気にアクセルはチハルに乗っかるが、イブロは仏頂面で首を振る。
「イブロ、ワタシは守ることが在り方なのです」
自律型防衛兵器としてのチハルがイブロへ告げる。その声は全く抑揚がなく、普段のチハルからは想像できないような冷徹さを感じた。
そういえば、最初チハルに出会った時はこんな感じだった……人間らしくなってきたかと思ったが……。
彼は思う。自らを犠牲にして誰かを守るのではなく、自らの命を第一に考えて欲しいと。
しかし、それは自分のエゴだとイブロは分かっている。だから、彼は頷くしかなかったのだ。
「大丈夫だって、おっちゃん、俺もチハルを守る!」
「仕方ない。少し見るだけだぞ」
アクセルは少年らしい冒険心と正義感でこの話に乗っているのだろうが、チハルは違う。
アクセルの熱は年齢と共に成熟しバランス感覚を学んでいくことだろう。人とはそういうものだ。
一方のチハルは……変わることはない。あまねく人を救う聖者の道はいつか破綻する。イブロはチハルに人として生きて欲しい。
自分に彼女を人の道へ引き入れることができるのだろうか……イブロの顔色は優れないのだった……。
◆◆◆
宿の店主の案内してくれたレストランの食事はスパイスのきいた手の込んだ料理だったのだろうが、イブロには砂を噛んでいるように思えた。
というのは、食事中ずっとチハルのことを考え込んでいたからに他ならない。
宿に戻り、体を吹いてベッドに寝転がるもののそのことが頭から離れずゴロゴロとねがえりをうつばかり。普段はアクセルの寝息が子守歌のようになってすぐに寝付くことができるのだが……。
「イブロ、起きてる?」
隣のベッドで寝そべるチハルの声。
「ああ、起きているさ」
チハルから背を向けたまま彼女に応じるイブロ。
「イブロ、ごめんね。わたしが弱くて」
「そんなことを心配していたのか。お前さんが弱かろうが強かろうが、俺はお前さんを守る。それだけだ」
「うん」
「だから、心配するな」
イブロは起き上がると、チハルの寝そべるベッドの傍らに膝をつき彼女の頭を撫でる。
「イブロ、わたし、イブロの考えていること分かるよ?」
「そうか……」
「イブロはわたしが壊れて欲しくないんだよね。分かってる。でもアーティファクトが原因となると……わたしが行かないと」
「そうか……だが、無理はするな。行くからには入念に準備をするぞ。分かったな?」
「うん、ありがとう。イブロ」
イブロはチハルが「活動停止」するまでずっと彼女の頭を撫で続けたのであった。
イスハハンにはアクセルの言葉通りオアシスがあり、オアシスの大きさはルラックの街を丸ごと入れてもまだ余るほど大きい。オアシスに倍する規模の街がオアシスを囲むように作られていて、ルラックと同様に街を囲む城壁は無い。
オアシスという豊富な水源を抱えたイスハハンは緑豊かな土地で、農業も行われているほどだ。主力産業は岩塩の採掘。他には街に大劇場を備える。ここで開催される演奏会と観劇は遠方からわざわざ鑑賞にやって来る者までいるほど有名である。
「なんかこう、活気がないな……」
街に入り大通りの様子を見てイブロはそう呟いた。
アクセルが音楽の都と言っていたが、こんなものなのかと少し残念に彼は思う。
「ソルを連れているからかな?」
ルラックではソルを森に置いて来たことから、チハルはイブロに尋ねるが彼は首を振る。
「いや、街の者がソルを見て息をのんでるってわけじゃあなさそうだな」
街の外は灼熱の砂漠だから、今回はソルを連れて街に入ったのだ。イブロとチハルはこの街に長居するつもりもなく、食料を補給したらすぐに北へ向かうつもりだった。
また、これだけ大きな街ならば、厩舎にソルを置いてもいいという宿もあるだろうという見込みもある。
「なあんか様子がおかしい気がするけど、宿を探そうぜ。おっちゃん」
「そうだな」
頭の後ろで腕を組んだアクセルが左右を見渡しながら、イブロに声をかけた。
大通りをしばらく進み右に折れると宿屋が軒を連ねている区画があり、彼らはそこで無事今晩の宿を見つけることができた。
宿の受付を済ました彼らは、宿の店主へ今晩の食事のことについて尋ねている。
「アクセル、今日はお前さんの好きな物を食べよう」
「んー。俺は食べられるなら何でもいいや」
アクセルとは明日の朝別れる予定になっている。だからイブロは彼に聞いてみたのだが……。
「それでしたら、イスハハンの郷土料理はいかがでしょう?」
じっと二人の会話を聞いていた店主が彼らにそう提案した。
その料理とはイスハハンのオアシスで獲れた魚介を使った冷製スープとのこと。
「じゃあ、それでいいや」
「店主、感謝する。ところで……街の者の顔がどうも優れないんだが、何かあったのか?」
イブロの問いに店主は顔を曇らせ応じる。
「イスハハンでは少し困ったことが起きていまして……」
店主が語るところによると、オアシスを湛える水の温度が上昇し続けているらしい。厄介なことに夜になっても湖の温度が上がり続けているのだった。
そのため、街中の冷却ができる古代の遺物を集めなんとか温度を保っているが、古代の遺物を稼働させるための魔石代が膨大な費用になってきている。
「冷却のアーティファクトって……水を入れて氷を出すアレのこと?」
「はい。大きなものから小さなものまでかき集めて稼働させているのですが……」
アクセルの問いに答える店主の顔は暗い。
◆◆◆
イブロ達は宿の店主に教えてもらったレストランに向かいながら、微妙な顔になっていた。
「早くもとに戻るといいのになー」
「そうだな。魔石も無限ではない。それに値段も上がりそうだ」
アクセルとイブロは揃って肩を竦める。
「このままじゃ、元には戻らないよ。イブロ、アクセル」
何でもないと言った風にチハルはイブロ達に顔を向けた。
「それってどういうことなんだ? チハル」
「そのままだよ。イブロ」
そう言われてもイブロにはまるで想像がつかない。チハルは時折イブロには理解できぬようなことを語るが、今回は分からぬと切り捨てるわけにはいかなかった。
「チハル、順を追って説明してくれないか?」
「うん」
歩きながらチハルが語る。この地に火山などはなく自然に湖の温度を上昇させる要因はない。「記憶」によるとここには「大規模な施設」がある。
それが影響しているのではないかということだった。
「そういえばアクセル。ここには古代遺跡があるんだったよな」
「ああそうだぜ。オアシスの真ん中に島があるんだ。そこに古代遺跡があるんだぜ」
なるほど。関わるべきか、関わらないべきか……そもそもイブロが古代遺跡を調べたところで事態を解決できるとは思えない。
チハルならあるいは……。
「イブロ、見に行こう」
「しかし、チハル……」
チハルは分かっているのだろうか。古代遺跡のことを。
イブロはイスハハンの街が困っていることに同情はするが、彼女を危険に晒してまで古代遺跡に連れて行くことには乗り気ではなかった。
「それ面白いな! 冒険も楽しそうだし、俺たちで解決できたらすごいことだぜ」
無邪気にアクセルはチハルに乗っかるが、イブロは仏頂面で首を振る。
「イブロ、ワタシは守ることが在り方なのです」
自律型防衛兵器としてのチハルがイブロへ告げる。その声は全く抑揚がなく、普段のチハルからは想像できないような冷徹さを感じた。
そういえば、最初チハルに出会った時はこんな感じだった……人間らしくなってきたかと思ったが……。
彼は思う。自らを犠牲にして誰かを守るのではなく、自らの命を第一に考えて欲しいと。
しかし、それは自分のエゴだとイブロは分かっている。だから、彼は頷くしかなかったのだ。
「大丈夫だって、おっちゃん、俺もチハルを守る!」
「仕方ない。少し見るだけだぞ」
アクセルは少年らしい冒険心と正義感でこの話に乗っているのだろうが、チハルは違う。
アクセルの熱は年齢と共に成熟しバランス感覚を学んでいくことだろう。人とはそういうものだ。
一方のチハルは……変わることはない。あまねく人を救う聖者の道はいつか破綻する。イブロはチハルに人として生きて欲しい。
自分に彼女を人の道へ引き入れることができるのだろうか……イブロの顔色は優れないのだった……。
◆◆◆
宿の店主の案内してくれたレストランの食事はスパイスのきいた手の込んだ料理だったのだろうが、イブロには砂を噛んでいるように思えた。
というのは、食事中ずっとチハルのことを考え込んでいたからに他ならない。
宿に戻り、体を吹いてベッドに寝転がるもののそのことが頭から離れずゴロゴロとねがえりをうつばかり。普段はアクセルの寝息が子守歌のようになってすぐに寝付くことができるのだが……。
「イブロ、起きてる?」
隣のベッドで寝そべるチハルの声。
「ああ、起きているさ」
チハルから背を向けたまま彼女に応じるイブロ。
「イブロ、ごめんね。わたしが弱くて」
「そんなことを心配していたのか。お前さんが弱かろうが強かろうが、俺はお前さんを守る。それだけだ」
「うん」
「だから、心配するな」
イブロは起き上がると、チハルの寝そべるベッドの傍らに膝をつき彼女の頭を撫でる。
「イブロ、わたし、イブロの考えていること分かるよ?」
「そうか……」
「イブロはわたしが壊れて欲しくないんだよね。分かってる。でもアーティファクトが原因となると……わたしが行かないと」
「そうか……だが、無理はするな。行くからには入念に準備をするぞ。分かったな?」
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