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41.ごろーん
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パンダを転がしながら、床にふわっふわの毛皮で出来たラグを設置して模様替えが完了する。
これ、何の毛皮なんだろうな。白と黒のゼブラ柄なんだけど……。
触ったところ、シマウマの皮なんかじゃあないことは明らかだ。シマウマはこんなにモフモフしてないしさ。
「すごくかわいいお部屋になりましたね!」
「穴倉から住処になった感があるよなあ」
コレットがベッドに腰かけ、にこにこと両手を広げ興奮した様子だ。
うんうん。その気持ちは痛いほど分かるぞ。
安全にすごすことができるのなら、樹上とお部屋を比べたら天と地だよな。うんうん。
パンダもいつも通りに見えて、床にぺたーっとしているし快適だあと感じているんじゃないかな? と勝手に思っている。
「よおし、新居完成したところで」
「ドキドキ」
「ユーカリを食べよう」
ずてんとコレットがベッドに倒れ込んでしまった。
祝い事と言えば、これだろ……もしゃ……うめえええ。
「ふああ……」
寝ころんだからか、コレットが眠たげにあくびをする。
「もしゃああ……」
コレットの欠伸につられて、俺も同じように欠伸が出てしまう。
食べながらだけどな。
「ずっと起きているのもやっぱり難しいか。今日は街からここまで移動して来てそのまんまだもんな」
「ま、まだ起きていられます……すやあ」
「寝てるじゃねえかよ」
「…………」
あ、もう反応がない。
「まあ、夜まで寝てしまえば大丈夫かな……まだ日が登ってないけど」
パンダはとっくに眠っているしコレットも寝ちゃったから、俺もすやあするとするかなあ……もしゃ……すやあ。
◇◇◇
……ッハ。ユーカリの葉を咥えたまま眠ってしまった。
それはいいんだが、妙に暑い。
目を開けたら真っ暗闇なんだよ。ご存知の通り、コアラの目は暗闇でも見通す。
鼻がむずむずするし……分厚い毛皮の中に埋まっているような。
この感触はコレットじゃあない。彼女はモフモフしていないのだから。
それに、彼女はきっと俺を後ろから抱きしめている。
なら、この暗闇はパンダの毛皮の中で間違いない!
そら暑いわ。
後ろにコレット。前にパンダといれば、何で一番体の小さい俺がむぎゅーってなってんだよ。
脱出しようにも完全に体が固定されていて難しい。
コレットもパンダもレベルが上がったからなあ……どう考えても俺はパワーファイタータイプじゃないから腕力でどうにかするのは厳しいものがある。
「コレット、パンダ。起きてくれ」
声を出そうにもきっついなこれ。顔がああ、パンダの毛皮にいい。
しかし、俺の想いが通じたようだ。
『パンダは笹が食べたいようです』
お前、寝てるんじゃねえのかよって突っ込みは無しだ。
起きている。パンダは起きている。
むっさ寝息が聞こえてくるけどな。
「パンダ。笹だ。笹を出すから動いてくれ」
――ゴローン。
寝返りをうったのか俺の言う事を聞いてくれたのかは不明。
パンダは相変わらず気持ちよさそうにぐーすか寝ている。
一応、約束は約束だ。
アイテムボックスから笹を一枚出し、ヒラリとその場に落とす。
床に落ちる前に食いついて来やがった。
ぶ、ぶつかるう。
どおおん。
パンダはしっかりと笹を口に挟み、むしゃむしゃし出した。
一方で俺はコレットごと後ろにごろんと倒れ込み、彼女も「んんんー」と目を覚ます。
「お、おやようございます」
「おはよう。結構寝ていた気がするんだけど」
「んー。分かりません」
そんな時はほら、上を見るんだよ。
洞の隙間に外と繋がっている小さな穴が幾つかあるのだから。
光の差し込み具合で昼か夜かくらいは分かる。
自室である洞の中は、真昼でも僅かに差し込む光以外は灯り取りがないから、暗い。
もちろん、電球とかロウソクなんて無いから、一日中暗い。
ランタンくらいつけてもいいんじゃないかなと思ったけど、俺とパンダは暗くても平気だしコレットは暗視のアミュレットを装着している。
火災の危険性を考えると、無くても困らない灯りは必要無いと判断したんだよ。
おっと、思考が逸れてしまった。
穴から見える光は、とても柔らかに見える。
「たぶん、日が落ちた直後くらいじゃないかな」
「ちょうどいい時間に起きることができましたね!」
「だな。じゃあ、食べたらすぐに狩りに出かけよう」
「はい!」
ユーカリを補充しに行かなきゃな。ついでに仕方ないから笹も拾う。
コレットの弓が今日も火を噴くぜ!
◇◇◇
「よおおし、100Kill完了」
「ぜえぜえ……」
「よく頑張った。感動した!」
「は、はいい……」
ユーカリクラスのモンスターも含め、索敵発見即抹殺を繰り返し100体のモンスターを仕留めた。
コレットがまず弓でモンスターを射撃し、それで倒せない場合は俺が槍で倒すという素晴らしい連携プレーを繰り広げたのだ。
彼女の弓の腕も熟練してきて、笹クラスのモンスターなら彼女の弓だけで倒し切ることができていた。
パンダ? パンダも活躍させようと思ったんだけど、機会が無くてねえ。
「で、では……本日はこれくらいということで……」
息を切らせたコレットが縋るように俺の両肩を掴み揺すって来る。
そうだな。毎日100killくらいが丁度いいだろう。
「じゃあ、少し早いけど戻……待て」
喜色を浮かべたコレットに向け右手を上げた。
右前方、もちろん樹上じゃあなく地面を歩く気配を感じる。
敵は大柄な全身鎧で首が無い……いや。右手に自分の頭を乗せているじゃあないか。
頭も兜で覆われていて、目の部分が赤く光っている。
コレットのほっぺをちょんちょんして、気配の方向へ視線を向けてもらう。
「ヘッドレスナイト……い、いえ。あれはデュラハンです。レベルは82……」
「弱点は、頭と胸の奥ぽいな」
動物学で調べたら高レベルだろうが、すぐに弱点が分かる。
エルダートレントでさえ一発で弱点が分かったほどだからな。名前表記以外は使えるスキルなんだぜ。動物学ってやつは。
「コーデックスによると、デュラハンはとてもタフなアンデッドのようです」
コレットがフルフルと首を横に振る。
「弱点を潰せば終わるだろ?」
「弱点は二か所あるんですよ?」
「ん? その言い方だと同時に潰さないといけないとか、そんな感じか?」
「その通りです……」
「まあ、問題ないだろ。忘れがちけど、俺たちは三人パーティなんだぞ」
「い、意味がよく分かりません」
「大丈夫だ。問題ない」
「は、はい……」
コレットを説得する時はこれに限る。
真っ直ぐ進んで来るデュラハンを待ち構え、コレットに弓を引いてもらう。
その間に俺は攻撃ポイントに移動。
もう少し、あと一歩前に出て来たら。
よし!
コレットに目線で指示を出すと、彼女は迷いなく矢を射る。
――ヒュン。
矢はデュラハンの右肩に当たったが、甲高い音と共に硬い鎧に弾き返されてしまった。
コレットに気が付いたデュラハンが体の向きを変える。
ここで、俺が。
枝の上から勢いをつけて飛び降り――。
目指すは、デュラハンの首!
スポンと見事にデュラハンのぽっかりと空いた首の穴から鎧の中に入りこむことに成功する。
ここならデュラハンも攻撃できまい。
って、おいおい、デュラハンの奴、自分の体を拳で叩いていやがる。
こいつは悠長にしていられないな。改めて動物学を発動し、赤い丸を確認する。
うん、問題ない。弱点に手が届く。
なら、後は仕上げだ!
「パンダ! お手玉だ!」
完全に俺に気を取られているデュラハンの背後から、パンダがペシンと右腕を振るった。
これ、何の毛皮なんだろうな。白と黒のゼブラ柄なんだけど……。
触ったところ、シマウマの皮なんかじゃあないことは明らかだ。シマウマはこんなにモフモフしてないしさ。
「すごくかわいいお部屋になりましたね!」
「穴倉から住処になった感があるよなあ」
コレットがベッドに腰かけ、にこにこと両手を広げ興奮した様子だ。
うんうん。その気持ちは痛いほど分かるぞ。
安全にすごすことができるのなら、樹上とお部屋を比べたら天と地だよな。うんうん。
パンダもいつも通りに見えて、床にぺたーっとしているし快適だあと感じているんじゃないかな? と勝手に思っている。
「よおし、新居完成したところで」
「ドキドキ」
「ユーカリを食べよう」
ずてんとコレットがベッドに倒れ込んでしまった。
祝い事と言えば、これだろ……もしゃ……うめえええ。
「ふああ……」
寝ころんだからか、コレットが眠たげにあくびをする。
「もしゃああ……」
コレットの欠伸につられて、俺も同じように欠伸が出てしまう。
食べながらだけどな。
「ずっと起きているのもやっぱり難しいか。今日は街からここまで移動して来てそのまんまだもんな」
「ま、まだ起きていられます……すやあ」
「寝てるじゃねえかよ」
「…………」
あ、もう反応がない。
「まあ、夜まで寝てしまえば大丈夫かな……まだ日が登ってないけど」
パンダはとっくに眠っているしコレットも寝ちゃったから、俺もすやあするとするかなあ……もしゃ……すやあ。
◇◇◇
……ッハ。ユーカリの葉を咥えたまま眠ってしまった。
それはいいんだが、妙に暑い。
目を開けたら真っ暗闇なんだよ。ご存知の通り、コアラの目は暗闇でも見通す。
鼻がむずむずするし……分厚い毛皮の中に埋まっているような。
この感触はコレットじゃあない。彼女はモフモフしていないのだから。
それに、彼女はきっと俺を後ろから抱きしめている。
なら、この暗闇はパンダの毛皮の中で間違いない!
そら暑いわ。
後ろにコレット。前にパンダといれば、何で一番体の小さい俺がむぎゅーってなってんだよ。
脱出しようにも完全に体が固定されていて難しい。
コレットもパンダもレベルが上がったからなあ……どう考えても俺はパワーファイタータイプじゃないから腕力でどうにかするのは厳しいものがある。
「コレット、パンダ。起きてくれ」
声を出そうにもきっついなこれ。顔がああ、パンダの毛皮にいい。
しかし、俺の想いが通じたようだ。
『パンダは笹が食べたいようです』
お前、寝てるんじゃねえのかよって突っ込みは無しだ。
起きている。パンダは起きている。
むっさ寝息が聞こえてくるけどな。
「パンダ。笹だ。笹を出すから動いてくれ」
――ゴローン。
寝返りをうったのか俺の言う事を聞いてくれたのかは不明。
パンダは相変わらず気持ちよさそうにぐーすか寝ている。
一応、約束は約束だ。
アイテムボックスから笹を一枚出し、ヒラリとその場に落とす。
床に落ちる前に食いついて来やがった。
ぶ、ぶつかるう。
どおおん。
パンダはしっかりと笹を口に挟み、むしゃむしゃし出した。
一方で俺はコレットごと後ろにごろんと倒れ込み、彼女も「んんんー」と目を覚ます。
「お、おやようございます」
「おはよう。結構寝ていた気がするんだけど」
「んー。分かりません」
そんな時はほら、上を見るんだよ。
洞の隙間に外と繋がっている小さな穴が幾つかあるのだから。
光の差し込み具合で昼か夜かくらいは分かる。
自室である洞の中は、真昼でも僅かに差し込む光以外は灯り取りがないから、暗い。
もちろん、電球とかロウソクなんて無いから、一日中暗い。
ランタンくらいつけてもいいんじゃないかなと思ったけど、俺とパンダは暗くても平気だしコレットは暗視のアミュレットを装着している。
火災の危険性を考えると、無くても困らない灯りは必要無いと判断したんだよ。
おっと、思考が逸れてしまった。
穴から見える光は、とても柔らかに見える。
「たぶん、日が落ちた直後くらいじゃないかな」
「ちょうどいい時間に起きることができましたね!」
「だな。じゃあ、食べたらすぐに狩りに出かけよう」
「はい!」
ユーカリを補充しに行かなきゃな。ついでに仕方ないから笹も拾う。
コレットの弓が今日も火を噴くぜ!
◇◇◇
「よおおし、100Kill完了」
「ぜえぜえ……」
「よく頑張った。感動した!」
「は、はいい……」
ユーカリクラスのモンスターも含め、索敵発見即抹殺を繰り返し100体のモンスターを仕留めた。
コレットがまず弓でモンスターを射撃し、それで倒せない場合は俺が槍で倒すという素晴らしい連携プレーを繰り広げたのだ。
彼女の弓の腕も熟練してきて、笹クラスのモンスターなら彼女の弓だけで倒し切ることができていた。
パンダ? パンダも活躍させようと思ったんだけど、機会が無くてねえ。
「で、では……本日はこれくらいということで……」
息を切らせたコレットが縋るように俺の両肩を掴み揺すって来る。
そうだな。毎日100killくらいが丁度いいだろう。
「じゃあ、少し早いけど戻……待て」
喜色を浮かべたコレットに向け右手を上げた。
右前方、もちろん樹上じゃあなく地面を歩く気配を感じる。
敵は大柄な全身鎧で首が無い……いや。右手に自分の頭を乗せているじゃあないか。
頭も兜で覆われていて、目の部分が赤く光っている。
コレットのほっぺをちょんちょんして、気配の方向へ視線を向けてもらう。
「ヘッドレスナイト……い、いえ。あれはデュラハンです。レベルは82……」
「弱点は、頭と胸の奥ぽいな」
動物学で調べたら高レベルだろうが、すぐに弱点が分かる。
エルダートレントでさえ一発で弱点が分かったほどだからな。名前表記以外は使えるスキルなんだぜ。動物学ってやつは。
「コーデックスによると、デュラハンはとてもタフなアンデッドのようです」
コレットがフルフルと首を横に振る。
「弱点を潰せば終わるだろ?」
「弱点は二か所あるんですよ?」
「ん? その言い方だと同時に潰さないといけないとか、そんな感じか?」
「その通りです……」
「まあ、問題ないだろ。忘れがちけど、俺たちは三人パーティなんだぞ」
「い、意味がよく分かりません」
「大丈夫だ。問題ない」
「は、はい……」
コレットを説得する時はこれに限る。
真っ直ぐ進んで来るデュラハンを待ち構え、コレットに弓を引いてもらう。
その間に俺は攻撃ポイントに移動。
もう少し、あと一歩前に出て来たら。
よし!
コレットに目線で指示を出すと、彼女は迷いなく矢を射る。
――ヒュン。
矢はデュラハンの右肩に当たったが、甲高い音と共に硬い鎧に弾き返されてしまった。
コレットに気が付いたデュラハンが体の向きを変える。
ここで、俺が。
枝の上から勢いをつけて飛び降り――。
目指すは、デュラハンの首!
スポンと見事にデュラハンのぽっかりと空いた首の穴から鎧の中に入りこむことに成功する。
ここならデュラハンも攻撃できまい。
って、おいおい、デュラハンの奴、自分の体を拳で叩いていやがる。
こいつは悠長にしていられないな。改めて動物学を発動し、赤い丸を確認する。
うん、問題ない。弱点に手が届く。
なら、後は仕上げだ!
「パンダ! お手玉だ!」
完全に俺に気を取られているデュラハンの背後から、パンダがペシンと右腕を振るった。
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