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36.大物
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「コレット」
「はい」
「ちょっと、目立っているような気がするんだが」
「……そうかもしれません」
街まで来たまではよかったんだ。
だけど、パンダは拠点で待っていてもらった方がよかったと思う。
俺一人だけなら、ステルスでコレットの傍にいれば彼女が一人でいるのと変わらない。
もし俺がいたとしても、彼女に抱っこしてもらっていればぬいぐるみを抱えているようなもので、群衆の注目を集めることもなかっただろう。
それがだな。
パンダの背に俺が乗り、中央の大通りをのっしのっしと歩いているものだから……。
パンダの動きに合わせて群衆が割れる始末だ。
どんだけ人が集まって来てんだよ、と言いたい。
「パンダってそんな珍しい生物なんだっけ」
「そ、そうかもしれません。ですが、コーデックスが『知っている』ので」
うーん、まあそうだよなあ。知られていない生き物ではないが、街に出て来ることは殆どないってことか。
「しかし、これじゃあ買い物するにも大変だぞ」
「で、ですね。どこかでパンダさんを預かってもらうとか……」
「そんな場所あるのか?」
「はい。巨体を誇るテイム生物とかですと、街の中を歩かせるに幅を取りますので」
「おー。そう言う事か」
ペット預り所みたいなもんか。
テイマーがいる世界だから、こういったことも整備されているのかあ。
テイムスキルの性質を考えると、ペットが暴れないとも限らないしな……。
どちらか言うと、後者の危険性を考慮してだと思う。
『パンダは笹が食べたいようです』
こ、こいつのマイペースさには呆れるぜ。
「もしゃ……ほら」
ユーカリの葉をもしゃりながら、パンダの首から手を伸ばし笹を口に突っ込む。
「先に冒険者ギルドに行きましょうか」
「そこで預かってくれるのかな?」
「はい。近くに厩舎がありまして」
「おお、それなら都合がいい。換金もしようぜ」
「はい!」
大通りを東に折れようとした時、右手の群衆が割れ全身鎧を身に着けた人が前に出て来た。
その人物を見たコレットはギョッとしたのか、びくううっと肩を震わせる。
「コアラさん、ま、まずいです」
「ん?」
コレットが体を寄せ、俺の耳元で囁く。
「あ、あの人。帝国の双璧に違いありません」
「そうなのか?」
「はい。あの特徴的な鎧に、肩口にあるカトレヤの花をあしらった文様……」
「ふうむ。逃げた方がいいか?」
「下手に動かない方がいいです。だ、大丈夫です。わたしはテイマーでコアラさんとパンダさんはわたしのペット……」
「お、おう」
大丈夫かなあ。
全身鎧に声をかけようとして、ふるふる震えているけど……。
コレットが勇気を振り絞って、「あのお」と全身鎧に声をかける。
しかし、全身鎧は彼女を素通りし、膝を少し曲げ俺の顔を覗き込んだではないか。
や、ヤバいかこれ……?
「ソウシではないか!」
おや、お知り合いだったか?
そういや、全身鎧にこの女子にしては低めの声……どこかで。
「……トリアノンか」
「いかにも。久しいな。街に降りて来たのか」
お。おおお。
まさかこんなところで会うなんて。
エルダートレントの時は世話になったなあ。もう随分と昔のことのようだ。
「いろいろあってな」
「それにしても……」
どうした?
トリアノンが体をくの字に曲げ、ブルブルと全身を震わせている。
「だ、大丈夫か?」
「私はもう悶えて倒れそうだ……」
「え?」
「貴君がそんな愛らしい生物に乗っているなんて、もう……耐えられぬ」
「え、ええええ」
トリアノンの息が荒い。
こ、こんな時こそコレットを……あ、あかん。固まってる。
『パンダは笹が食べたいようです』
ちょ、おま。こんな時に何言ってんだよ。
仕方ない。俺も気を落ち着けるためにもしゃろう。
もしゃ……。
パンダも同じく笹をもっしゃもっしゃと。
悶えるトリアノンと口を半開きにしたまま身動き一つしないコレット。
な、なんてシュールな光景なんだ。
しかし、それでも。
ユーカリはうめえ。
もっしゃ、もっしゃ。
「ふう。もう大丈夫だ。醜態をさらしすまなかったな」
「もしゃ……お?」
ようやくトリアノンが再起動した。さすが騎士様、立ち直りが早い。
まだユーカリの葉が二枚目だというのに。
「貴君を見かけて、もふ……聞きたいことがあったから顔を出したのだ」
「ほう?」
「貴君はあれからずっと森で生活しているのだよな?」
「もしゃ」
コクリと頷きを返す。
口がふさがっていてどうにもこうにも。
「少し困った事態が起こっていてな。森でも何か変化が無いか尋ねたかったのだ」
「変わったことかあ……」
ちょんちょん。
肩を指先で突っつかれる。
顔を向けると、コレットが何やら言いたそうにしていた。
縋るような目で見つめられても……。
「コレット」
「あ、あの……コアラさん、帝国の双璧トリアノンさんとお知り合いなのですか?」
「あ、うん。この前さ、エルダートレントを始末したって言っただろ。その時、一緒にな」
「え、えええええ! 強いお方だと聞いていましたが、ま、まさか……そんな」
ああああ。コレットがぷしゅーと風船の空気が抜けるようにその場に座り込んでしまった。
「ここではなんだ。貴君に会わせたい人もいる。場所を変えないか?」
「構わないけど、コレットとパンダも一緒でいいか?」
「もちろんだとも。その愛らしい白と黒の熊のような生き物はパンダと言うのか」
「うん。森でもしゃもしゃしてた」
「そうか、そうか!」
何かまたヒートアップしてしまいそうなトリアノン。
「トリアノン」
「ハッ。すまない。どうした?」
「なんかやたら群衆が集まって来るんだよ。移動するにしても結構大変な感じなんだ」
「問題ない。私が先導する」
さりげにパンダの背中に触れているトリアノンを俺は見逃さなかったぞ。
ま、まあ。いんだけどね。パンダは笹を食べて満足しているし。
◇◇◇
そんなわけでやってまいりました。
邸宅かどこかへ案内されると思いきや、石造りの無骨な四角い建物の前でトリアノンが止まる。
門の上には双頭の鷲があしらわれたレリーフが飾られていて、ここが普通の建物じゃあないと分かった。
樫の木でできた頑丈そうな扉は鉄枠で補強がなされており、ちょっとやそっとじゃあビクともしないだろうなと思わせる。
兵士の宿舎か詰所なのかな?
門の前には長槍を持った鎧を着た兵士が左右に立っていた。
トリアノンが挨拶すると、兵士二人は直立不動になり一人がすぐに門の中に消えて行く。
「ここだ」
「そのまま入っていいの? パンダもいるけど」
「問題ない。オルトロスも中にいるのだから」
「そ、そっか」
あの二首の犬もいるのなら、パンダくらいどうってことないな。
いざ行かん。
「コレット、行くぞ」
「は、はいいい」
パンダは全く動じていないというのに、人間はやっぱ権威とかそんなものを気にするんだろうなあ。
こればっかりは仕方ないか。
コレットももう少し堂々としてくれてもいいんじゃないか、とは思う。
彼女は森に来る前と違って格段に強くなったのだから。もう初心者じゃあない。
俺は冒険者のランクなんて知らないけど、ベノムウルフから推測するに彼女はもう少なくとも中級、良くて上級の域に達しているのだから。
もちろん、ここまで彼女が強くなったのは、彼女自身がずっと努力し続けたからだ。
俺は彼女の頑張り屋なところを好ましく思っている。口が裂けても彼女の前じゃあ言えないけどな!
「はい」
「ちょっと、目立っているような気がするんだが」
「……そうかもしれません」
街まで来たまではよかったんだ。
だけど、パンダは拠点で待っていてもらった方がよかったと思う。
俺一人だけなら、ステルスでコレットの傍にいれば彼女が一人でいるのと変わらない。
もし俺がいたとしても、彼女に抱っこしてもらっていればぬいぐるみを抱えているようなもので、群衆の注目を集めることもなかっただろう。
それがだな。
パンダの背に俺が乗り、中央の大通りをのっしのっしと歩いているものだから……。
パンダの動きに合わせて群衆が割れる始末だ。
どんだけ人が集まって来てんだよ、と言いたい。
「パンダってそんな珍しい生物なんだっけ」
「そ、そうかもしれません。ですが、コーデックスが『知っている』ので」
うーん、まあそうだよなあ。知られていない生き物ではないが、街に出て来ることは殆どないってことか。
「しかし、これじゃあ買い物するにも大変だぞ」
「で、ですね。どこかでパンダさんを預かってもらうとか……」
「そんな場所あるのか?」
「はい。巨体を誇るテイム生物とかですと、街の中を歩かせるに幅を取りますので」
「おー。そう言う事か」
ペット預り所みたいなもんか。
テイマーがいる世界だから、こういったことも整備されているのかあ。
テイムスキルの性質を考えると、ペットが暴れないとも限らないしな……。
どちらか言うと、後者の危険性を考慮してだと思う。
『パンダは笹が食べたいようです』
こ、こいつのマイペースさには呆れるぜ。
「もしゃ……ほら」
ユーカリの葉をもしゃりながら、パンダの首から手を伸ばし笹を口に突っ込む。
「先に冒険者ギルドに行きましょうか」
「そこで預かってくれるのかな?」
「はい。近くに厩舎がありまして」
「おお、それなら都合がいい。換金もしようぜ」
「はい!」
大通りを東に折れようとした時、右手の群衆が割れ全身鎧を身に着けた人が前に出て来た。
その人物を見たコレットはギョッとしたのか、びくううっと肩を震わせる。
「コアラさん、ま、まずいです」
「ん?」
コレットが体を寄せ、俺の耳元で囁く。
「あ、あの人。帝国の双璧に違いありません」
「そうなのか?」
「はい。あの特徴的な鎧に、肩口にあるカトレヤの花をあしらった文様……」
「ふうむ。逃げた方がいいか?」
「下手に動かない方がいいです。だ、大丈夫です。わたしはテイマーでコアラさんとパンダさんはわたしのペット……」
「お、おう」
大丈夫かなあ。
全身鎧に声をかけようとして、ふるふる震えているけど……。
コレットが勇気を振り絞って、「あのお」と全身鎧に声をかける。
しかし、全身鎧は彼女を素通りし、膝を少し曲げ俺の顔を覗き込んだではないか。
や、ヤバいかこれ……?
「ソウシではないか!」
おや、お知り合いだったか?
そういや、全身鎧にこの女子にしては低めの声……どこかで。
「……トリアノンか」
「いかにも。久しいな。街に降りて来たのか」
お。おおお。
まさかこんなところで会うなんて。
エルダートレントの時は世話になったなあ。もう随分と昔のことのようだ。
「いろいろあってな」
「それにしても……」
どうした?
トリアノンが体をくの字に曲げ、ブルブルと全身を震わせている。
「だ、大丈夫か?」
「私はもう悶えて倒れそうだ……」
「え?」
「貴君がそんな愛らしい生物に乗っているなんて、もう……耐えられぬ」
「え、ええええ」
トリアノンの息が荒い。
こ、こんな時こそコレットを……あ、あかん。固まってる。
『パンダは笹が食べたいようです』
ちょ、おま。こんな時に何言ってんだよ。
仕方ない。俺も気を落ち着けるためにもしゃろう。
もしゃ……。
パンダも同じく笹をもっしゃもっしゃと。
悶えるトリアノンと口を半開きにしたまま身動き一つしないコレット。
な、なんてシュールな光景なんだ。
しかし、それでも。
ユーカリはうめえ。
もっしゃ、もっしゃ。
「ふう。もう大丈夫だ。醜態をさらしすまなかったな」
「もしゃ……お?」
ようやくトリアノンが再起動した。さすが騎士様、立ち直りが早い。
まだユーカリの葉が二枚目だというのに。
「貴君を見かけて、もふ……聞きたいことがあったから顔を出したのだ」
「ほう?」
「貴君はあれからずっと森で生活しているのだよな?」
「もしゃ」
コクリと頷きを返す。
口がふさがっていてどうにもこうにも。
「少し困った事態が起こっていてな。森でも何か変化が無いか尋ねたかったのだ」
「変わったことかあ……」
ちょんちょん。
肩を指先で突っつかれる。
顔を向けると、コレットが何やら言いたそうにしていた。
縋るような目で見つめられても……。
「コレット」
「あ、あの……コアラさん、帝国の双璧トリアノンさんとお知り合いなのですか?」
「あ、うん。この前さ、エルダートレントを始末したって言っただろ。その時、一緒にな」
「え、えええええ! 強いお方だと聞いていましたが、ま、まさか……そんな」
ああああ。コレットがぷしゅーと風船の空気が抜けるようにその場に座り込んでしまった。
「ここではなんだ。貴君に会わせたい人もいる。場所を変えないか?」
「構わないけど、コレットとパンダも一緒でいいか?」
「もちろんだとも。その愛らしい白と黒の熊のような生き物はパンダと言うのか」
「うん。森でもしゃもしゃしてた」
「そうか、そうか!」
何かまたヒートアップしてしまいそうなトリアノン。
「トリアノン」
「ハッ。すまない。どうした?」
「なんかやたら群衆が集まって来るんだよ。移動するにしても結構大変な感じなんだ」
「問題ない。私が先導する」
さりげにパンダの背中に触れているトリアノンを俺は見逃さなかったぞ。
ま、まあ。いんだけどね。パンダは笹を食べて満足しているし。
◇◇◇
そんなわけでやってまいりました。
邸宅かどこかへ案内されると思いきや、石造りの無骨な四角い建物の前でトリアノンが止まる。
門の上には双頭の鷲があしらわれたレリーフが飾られていて、ここが普通の建物じゃあないと分かった。
樫の木でできた頑丈そうな扉は鉄枠で補強がなされており、ちょっとやそっとじゃあビクともしないだろうなと思わせる。
兵士の宿舎か詰所なのかな?
門の前には長槍を持った鎧を着た兵士が左右に立っていた。
トリアノンが挨拶すると、兵士二人は直立不動になり一人がすぐに門の中に消えて行く。
「ここだ」
「そのまま入っていいの? パンダもいるけど」
「問題ない。オルトロスも中にいるのだから」
「そ、そっか」
あの二首の犬もいるのなら、パンダくらいどうってことないな。
いざ行かん。
「コレット、行くぞ」
「は、はいいい」
パンダは全く動じていないというのに、人間はやっぱ権威とかそんなものを気にするんだろうなあ。
こればっかりは仕方ないか。
コレットももう少し堂々としてくれてもいいんじゃないか、とは思う。
彼女は森に来る前と違って格段に強くなったのだから。もう初心者じゃあない。
俺は冒険者のランクなんて知らないけど、ベノムウルフから推測するに彼女はもう少なくとも中級、良くて上級の域に達しているのだから。
もちろん、ここまで彼女が強くなったのは、彼女自身がずっと努力し続けたからだ。
俺は彼女の頑張り屋なところを好ましく思っている。口が裂けても彼女の前じゃあ言えないけどな!
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