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45.三体の神龍

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 何とかエペタムと修也がパートナーになり一同ホッとしていた。
 恵美さんもやっと記憶がはっきりしてきたらしい。

 エペタム「さっき気付いたがそこの子供の姿をしてるのはもしかして神龍様かい?」

 ガラン「よく気付いたな」

 ガランが神龍だという事に気付いたエペタム。
 魔剣ならではの感性なのだろうか?
 神の力と龍の力を同時に感じるとの事だった。

 エペタム「我が主の仲間はえらく強力だなぁ」

 そう言うとギャギャギャと下品に笑うエペタム。
 その会話を聞きガランが神龍と知った恵美さんは驚いた顔をしながら話を聞いていた。

 直樹「ガラン気になってたんだけどこの場所は一体何なんだ?」

 奈美「それ私もずっと気になってた」

 今更な気もするが奈美を始め皆んな気になってたみたいだ。

 ガラン「説明がまだだったな」



 トントン



 リリス「終わっ~たですか~?」

 ガランが説明をしようとするとリリスが入ってきた。
 どうやらアキが皆んなの分の食事を用意してくれているらしく部屋の中の邪悪な気配が消えたので呼びに来てくれたみたいだった。

 ガラン「では食事をしながら説明するとしよう」

 ガランがそう言ってリリスに着いて行くので俺達もそれに続く。

 案内されたのは大きな長机が置かれた会食場の様な場所だった。

 机には所狭しと美味しそうな料理が並べられている。

 アキ「ガラン様お疲れ様です。皆さんもどうぞ」

 そうアキに言われ全員が席に着く。
 そこでガランが口を開いた。

 ガラン「先ず説明だけ先にしておこう」

 そう言うと順を追ってガランが説明してくれた。
 その内容は何処の文献にも乗っていない驚かされる内容だった。

 アキとリリスは姉妹らしく二人の種族は人間では無く魔族なのだそうだ。 

 人間と違い長命である程度で成長が止まり老いる事が無いという

 人間年齢にしてアキさんが700歳位らしい。
 見た目は20代なのに・・・

 それより更に驚いたのは子供に見えるリリスも600歳位との事。

 長命故に年齢に対して大雑把な感じだ。

 ガランは更に年上でもう何歳位かも分からないと言っていた。

 何故なら龍族の中でも神龍は年齢で死ぬ事は無いらしく唯一死ぬ事があるとすれば可能性はかなり薄いが誰かに殺される事位らしい。

 なるほど年齢に興味無くなるのも分かるわな。

 このアキとリリスは魔族の中でも特別な存在で魔族を統べる魔王の娘らしい。

 修也「じゃあ今の魔国の王は?」

 アキ「兄になります」

 魔国とは主に知能の高い魔族や獣人族が住み人間がほとんどいない国である。

 この世界には王国以外に小さな小国があるがそのほとんどがギルド王都支部の力により王国には頭が上がらないといった感じだ。

 しかし魔国は王国と真っ向から対立し度重なる戦争の歴史があり人間との関係は極めて悪い。

 しかしここ250年位は戦争は行われていない。
    ある人物に王が変わってからだという。

 その王の名は カイン=アクレピオス現代の魔王として有名な人物だ。

 余り表舞台には出てこないので詳細な事は普通の人は知らない。

 夢幻の王とも呼ばれている。

 アキ「私の本当の名は アキ=アクレピオスこっちはリリス=アクレピオスです」

 リリス「で~す」

 アキ「兄は恐らく王国と手を組み世界的犯罪組織 牙
 を潰し更にダメージを負ったギルド王都支部を叩き王国を乗っ取り世界を自分の手にしようとしています」

 アキさんの突然の発言にはガラン以外の全員が言葉を失った。





 やはり一ヶ月後に戦争は起こるんだ・・・





 過去にその時代の魔王コール=アクレピオスアキやリリスそれにカインの父は力にものを言わせ人間の多く住む大国を支配していった。


 順調に思えた進軍は思わぬ人物に阻まれた。


 今王都にいる勇者の先祖にあたる人物に。

 彼はその時代珍しいギフトを持っていた。
 そのギフトの能力は逆境になればなるほど相手の力を上回るといったものだったらしい。

 その人間の桁違いな能力に押され進軍が止まった魔王軍は力では劣るが統率の取れた人間達に逆に追い詰められて行く形になったらしい。


 いよいよ魔国が終わりを告げる時に奇跡が起きた。


 大規模な戦闘が行われる中偶然勇者が立ち入ってしまった場所そこは神龍の住処だった。

 しかも永い眠りに就いていた神龍を起こす形になり三体の神龍は暴れ出した。

 ガラン「その一体が我だ」


 そう口を挟むガラン。
 昔の方が凶暴だったのか?


 黒、金、白の神龍が暴れる中勇者は金色の神龍カムイと戦闘になってしまった。
 三日三晩続いた戦闘は引き分け。
 神龍カムイは勇者を認め力を貸す事になる。
 魔国は壊滅状態だったが勇者が神龍に手を取られてる間に今度は魔族側が優勢に立ち出した。
 黒龍ガランはその時魔国側に力を貸してくれと言われたが断ったらしい。

 しかし白の神龍ラグナは魔国についた。
 理由はカムイが人間についたのが気に食わなかっただけ。
 そんな神龍達の行動にイライラしていたガラン。



 そんな中突然戦争は終焉を迎える。



 魔王である父コール=アクレピオスが死んだのだ。
 表向き戦死になっていたが私達姉妹は見てしまった。




 兄カインが父を殺める所を・・・
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