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第三章『二年後のリィ&リリーと領地問題の解決』
領地問題(2)
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先程、ニコのお姉様やお兄様に会いました。
詳しい話は前話を見て下さい。
そしてこれからギルド周辺で情報収集を始めます。
「ねぇ君。」
ギルドから出るとすぐに話しかけられた。
「はい、なんですか?」
年齢は15歳ほどの男子。
元の年齢と同じぐらいだ。
「君、強い?」
突然、そんなことを聞かれた。
「僕はただ冒険者をしている貴族です。」
「へぇ…
じゃあ、強いんだ。」
なんだこいつ…戦闘狂か?
「じゃあ、僕と勝負してよ。」
そう言いながら男は腰に刺していた剣を抜いた。
「いやいや!
ここでは危ないですって!
闘技場などはないのですか!?」
「それならギルドの裏にあった。」
そんな声が後ろから聞こえてきた。
「アフェか。
そうなのか?」
「ん。
借りる?」
そう言われ、僕は再び男を見た。
「どうする?」
「さっさと戦いたいんだよ。
借りるなら早くしてくれ。」
「って…
あの時のクソガキ。」
アフェが嫌悪感マシマシの顔をした。
「あ、この前の勇者の人。」
「私は許してない。」
「あれぐらいいいだろ。」
何かあったのか…?
「朝5時に決闘を挑むな。
眠い。」
「…」
僕も男も言う言葉がなかった。
「来て、リィ。」
「あ、あぁ。」
そうして僕はギルドの中に入るアフェを追いかけた。
「クソガキは闘技場の控え室前で待ってて。
すぐに向かう。」
そう言うと男は静かに歩いて行った。
「あいつ、一体何なんだ?」
「クソガキの道化師。
名前は確かユニア。
強い。」
ほぅ、道化師。
そう考えると初めて対面するな。
「なんか楽しくなってきた!」
そう言っているとアフェは受付でもう闘技場を借りていた。
「男同士、決闘。
かなり大きいものになる。
防御壁は私が貼る。
30分貸して。」
「ふむ…分かりました。
しっかりルールを守って下さいね。」
ルール…?
『闘技場のルールは、基本的に5つあるんだ。』
『この声…成宮!』
『あぁそうだ。
アフェの声だとあの喋り方しかできなくなっちまったもんでな。
普通に喋る時はこっちなんだ。』
念話って声も変えられるんだ。
意外と言うか何と言うか。
『じゃあ闘技場のルールを説明するな。
1つ目は【殺さないこと】。
まずこれが第一だ。』
小説とかでも見たことある。
闘技場では殺してはいけないと。
『2つ目は【観客を巻き込まないこと】。
これは俺が防御壁を貼るから大丈夫だろう。
故意に壊そうとしない限りはほぼ確実に壊れないと断言できる。』
何それまた教えてもらおう。
『3つ目は【賭け事禁止】。
ここからは基本的に決闘者自身には関係のない話だ。』
『あー賭け事か。
よく聞くっちゃよく聞くな。』
『だろ。
そんで4つ目は【審判が公正であること】。
基本中の基本だな。』
『審判は誰がやるんだ?』
『んー…
今回だとギルマスになるだろう。
急だが今日は暇らしいし。』
『なるほど。』
『最後の5つ目は【使い魔禁止】。
まぁ召喚魔術系統を使ってくるやつはそうそういないが、なんかある。』
『え、マジかよ…』
『あれ使い魔いるのか?』
『いるな。
まぁ頼りっぱなしだったし久々に1人でやるかぁ。』
そんな話をしながら歩いていると、もう闘技場の前に着いていた。
「準備したら中入って。
観客席で待ってる。」
そう言ってアフェはどこかへ去った。
さて、売られたケンカだ。
元々買うつもりはなかったがアフェがやりやがったから戦うことにはなるだろう。
「よし、気合い入れて行くか。」
そうして僕は控え室へと向かった。
詳しい話は前話を見て下さい。
そしてこれからギルド周辺で情報収集を始めます。
「ねぇ君。」
ギルドから出るとすぐに話しかけられた。
「はい、なんですか?」
年齢は15歳ほどの男子。
元の年齢と同じぐらいだ。
「君、強い?」
突然、そんなことを聞かれた。
「僕はただ冒険者をしている貴族です。」
「へぇ…
じゃあ、強いんだ。」
なんだこいつ…戦闘狂か?
「じゃあ、僕と勝負してよ。」
そう言いながら男は腰に刺していた剣を抜いた。
「いやいや!
ここでは危ないですって!
闘技場などはないのですか!?」
「それならギルドの裏にあった。」
そんな声が後ろから聞こえてきた。
「アフェか。
そうなのか?」
「ん。
借りる?」
そう言われ、僕は再び男を見た。
「どうする?」
「さっさと戦いたいんだよ。
借りるなら早くしてくれ。」
「って…
あの時のクソガキ。」
アフェが嫌悪感マシマシの顔をした。
「あ、この前の勇者の人。」
「私は許してない。」
「あれぐらいいいだろ。」
何かあったのか…?
「朝5時に決闘を挑むな。
眠い。」
「…」
僕も男も言う言葉がなかった。
「来て、リィ。」
「あ、あぁ。」
そうして僕はギルドの中に入るアフェを追いかけた。
「クソガキは闘技場の控え室前で待ってて。
すぐに向かう。」
そう言うと男は静かに歩いて行った。
「あいつ、一体何なんだ?」
「クソガキの道化師。
名前は確かユニア。
強い。」
ほぅ、道化師。
そう考えると初めて対面するな。
「なんか楽しくなってきた!」
そう言っているとアフェは受付でもう闘技場を借りていた。
「男同士、決闘。
かなり大きいものになる。
防御壁は私が貼る。
30分貸して。」
「ふむ…分かりました。
しっかりルールを守って下さいね。」
ルール…?
『闘技場のルールは、基本的に5つあるんだ。』
『この声…成宮!』
『あぁそうだ。
アフェの声だとあの喋り方しかできなくなっちまったもんでな。
普通に喋る時はこっちなんだ。』
念話って声も変えられるんだ。
意外と言うか何と言うか。
『じゃあ闘技場のルールを説明するな。
1つ目は【殺さないこと】。
まずこれが第一だ。』
小説とかでも見たことある。
闘技場では殺してはいけないと。
『2つ目は【観客を巻き込まないこと】。
これは俺が防御壁を貼るから大丈夫だろう。
故意に壊そうとしない限りはほぼ確実に壊れないと断言できる。』
何それまた教えてもらおう。
『3つ目は【賭け事禁止】。
ここからは基本的に決闘者自身には関係のない話だ。』
『あー賭け事か。
よく聞くっちゃよく聞くな。』
『だろ。
そんで4つ目は【審判が公正であること】。
基本中の基本だな。』
『審判は誰がやるんだ?』
『んー…
今回だとギルマスになるだろう。
急だが今日は暇らしいし。』
『なるほど。』
『最後の5つ目は【使い魔禁止】。
まぁ召喚魔術系統を使ってくるやつはそうそういないが、なんかある。』
『え、マジかよ…』
『あれ使い魔いるのか?』
『いるな。
まぁ頼りっぱなしだったし久々に1人でやるかぁ。』
そんな話をしながら歩いていると、もう闘技場の前に着いていた。
「準備したら中入って。
観客席で待ってる。」
そう言ってアフェはどこかへ去った。
さて、売られたケンカだ。
元々買うつもりはなかったがアフェがやりやがったから戦うことにはなるだろう。
「よし、気合い入れて行くか。」
そうして僕は控え室へと向かった。
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