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第8章―輝き―アグライア
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「やるな、じーさん! そんな風に改造されちゃ俺も文句は言えねーな。あんたにハグしたい気分だぜ!」
ケイニッフィはそう言い返すと、素直に喜んでいる様子だった。
「フフフッ、まだ驚くには早いぞ。ワシがとっておきを見せてやる。ほら、ここを見ろ!」
バッツはそう話すと左右の翼に設置されている怪しげなものを指を指した。それは丸い形をした機械だった。それが両方の翼に埋め込まれいた。
「じーさん、あれはなんだ? どっかで見た事があるような形だが……」
ケイニッフィは怪しげな丸い機械に目を向けると、顎に手を当てて思わず聞き返した。
「あれはな、フェニックスの機体に搭載されてるパーツじゃよ。それもグラビティーシステムだ。どうだ驚いたか?」
バッツからその話を聞かされると、彼は指を鳴らして思い出した。
「ああ、そうだ…――! どっかで見た事があるなと思えば、あれはフェニックスに搭載されいるやつじゃねーかっ!? おいおい、敵の機体からどうやってそんな物をくすねたんだ!?」
「バカを言え! さっきフェニックスを倒した時にワシが機体ごと拾って回収したんだ。中のパイロットは既に死んでいたが、そのまま機体を壊すのは勿体無いからな。使えそうなものだけ回収したんじゃよ。それに前から、『試したい』ことがあったしのう……」
バッツがそう話すと彼は聞き返した。
「なあ、じーさん。試したいことってこれか?」
「ああ、そうじゃ。敵が使っているグラビティーシステムは重力を使った強力な防御シールドだ。お前も知っての通り。奴らはそれを機体全体に転回させる事で、相手からの攻撃を緩和して機体の防御率を高めている。それがこの装置じゃ。ワシは前からその装置を我々の機体にも使えないかとずっと考えていたんじゃ」
彼は自身の考えを話すと怪しく瞳の奥をキラリと光らせた。その話に思わず息をゴクリと呑んだ。
「――で、今回それを『試す』チャンスがやってきたわけだ。それを我々の機体に使う事は計算によって理論上は可能だ。機体や部品の相性もあるが、そこは何とかクリアできた。翼に装置を埋め込むことには成功したが、まだそれが『使える』かは一度も試しておらん」
「まっ、マジか……?」
そう言ってパイプを咥えながら、彼はシリアスな顔で語った。
「安心せい。この天才的頭脳を持つ、メカニックジジイのワシに不可能の文字は無い。まあ、アレだ。さっきグラビティーシステムを起動させる為の必要な装置は取り付けたから恐らく起動すると思うぞ。多分な? でなきゃ失敗じゃ。そん時は大人しく念仏を唱えるしかないのう――」
バッツが冗談混じりにそう話すと、パイプを咥えながら明るくニコッと笑った。ケイニッフィは、ジッと彼をガン見した。脳裏に不安が過ると不意に弱音を吐いた。
「なんだろう、なんか不安になってきたな。全体的にハイスペックになっのは嬉しいけど、やっぱ不安だ。なあ、この機体さ。戦闘機からヒューマノイドに変形した時に『空中分解』なんかしねーよな? そうなったらマジで笑えないからそこはしっかり頼むぜ!」
彼が不安をぼやくと、バッツはパイプを片手に言い返した。
ケイニッフィはそう言い返すと、素直に喜んでいる様子だった。
「フフフッ、まだ驚くには早いぞ。ワシがとっておきを見せてやる。ほら、ここを見ろ!」
バッツはそう話すと左右の翼に設置されている怪しげなものを指を指した。それは丸い形をした機械だった。それが両方の翼に埋め込まれいた。
「じーさん、あれはなんだ? どっかで見た事があるような形だが……」
ケイニッフィは怪しげな丸い機械に目を向けると、顎に手を当てて思わず聞き返した。
「あれはな、フェニックスの機体に搭載されてるパーツじゃよ。それもグラビティーシステムだ。どうだ驚いたか?」
バッツからその話を聞かされると、彼は指を鳴らして思い出した。
「ああ、そうだ…――! どっかで見た事があるなと思えば、あれはフェニックスに搭載されいるやつじゃねーかっ!? おいおい、敵の機体からどうやってそんな物をくすねたんだ!?」
「バカを言え! さっきフェニックスを倒した時にワシが機体ごと拾って回収したんだ。中のパイロットは既に死んでいたが、そのまま機体を壊すのは勿体無いからな。使えそうなものだけ回収したんじゃよ。それに前から、『試したい』ことがあったしのう……」
バッツがそう話すと彼は聞き返した。
「なあ、じーさん。試したいことってこれか?」
「ああ、そうじゃ。敵が使っているグラビティーシステムは重力を使った強力な防御シールドだ。お前も知っての通り。奴らはそれを機体全体に転回させる事で、相手からの攻撃を緩和して機体の防御率を高めている。それがこの装置じゃ。ワシは前からその装置を我々の機体にも使えないかとずっと考えていたんじゃ」
彼は自身の考えを話すと怪しく瞳の奥をキラリと光らせた。その話に思わず息をゴクリと呑んだ。
「――で、今回それを『試す』チャンスがやってきたわけだ。それを我々の機体に使う事は計算によって理論上は可能だ。機体や部品の相性もあるが、そこは何とかクリアできた。翼に装置を埋め込むことには成功したが、まだそれが『使える』かは一度も試しておらん」
「まっ、マジか……?」
そう言ってパイプを咥えながら、彼はシリアスな顔で語った。
「安心せい。この天才的頭脳を持つ、メカニックジジイのワシに不可能の文字は無い。まあ、アレだ。さっきグラビティーシステムを起動させる為の必要な装置は取り付けたから恐らく起動すると思うぞ。多分な? でなきゃ失敗じゃ。そん時は大人しく念仏を唱えるしかないのう――」
バッツが冗談混じりにそう話すと、パイプを咥えながら明るくニコッと笑った。ケイニッフィは、ジッと彼をガン見した。脳裏に不安が過ると不意に弱音を吐いた。
「なんだろう、なんか不安になってきたな。全体的にハイスペックになっのは嬉しいけど、やっぱ不安だ。なあ、この機体さ。戦闘機からヒューマノイドに変形した時に『空中分解』なんかしねーよな? そうなったらマジで笑えないからそこはしっかり頼むぜ!」
彼が不安をぼやくと、バッツはパイプを片手に言い返した。
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