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第6章―運命の選択―

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――激戦が続く最中、隼人は2人を探していた。そんな時、緊急のコールが突如鳴った。服の襟にとりつけてある小型の通信機に指で触れると戦艦にいるクルーから緊急の連絡が入った。

「こちらエヴァリアのオペレーター、ジノです! 隼人隊長とやっと連絡がとれました! 今どこにいますか!?」

 そう言って彼は慌てた口調で話した。

「どうもさっきから通信回線の調子がわるくて、貴方と他の2人と、あとグラギウス艦長との連絡がとれなくて困ってる所でした! それに何やら大変な事になってて、我々クルー達もどうしたらいいか困ってるところです!」

「ジノ君、そっちの方は大丈夫? 皆は無事かい?」

 隼人が質問すると彼は答えた。

 「はい、こっちの方はまだ大丈夫みたいです! ああ、そんな事よりも大変なんです……!」

「どうしたんだ、何か問題でも?」

「隼人隊長! 緊急ですみませんが今から艦長の救出に向かってくれませんか!? こちらからも何人かクルーを向かわせてますが、どうにも間に合いそうにもありません! なので、今一番近い場所にいる隼人隊長に、グラギウス艦長の救出をお願いします!」

 オペレーターのジノはその事を告げると、彼がいる場所を的確に教えて案内した。

「ああ、わかった! グラギウス艦長の救出は俺に任せろ! 君達は艦長が戻るまで艦内で待機してくれ! ただし状況はかなり悪い。グラギウス艦長を救出したら、君達はいつでもエヴァリアを発進出来るように準備して欲しい!」

 隼人がそう告げると、状況を知らないクルーは不意に尋ねた。

「あの、それはつまりエマージェンシー発令ってことですか……?」

「ああ、そうなる! 一応緊急時に備えてネオの発進準備もしておいてくれ!」

「りょっ、了解です…――!」

 その場でオペレーターのジノとの連絡を終えると、艦長がいる場所へ急いで向かった。彼がいる場所を目指す途中でフロアに人が倒れているのをみかけた。彼はそこで足を止めて、その者の生存確認をした。

 声をかけたが返事はなかった。それに身体も冷たかった。もう既に息絶えていた。彼の右手には銃が握られていた。頭を自分で撃ち抜いたのか、頭部からは血が流れていた。追い詰められた人間の悲惨な死に様を目の前に隼人は憤りを感じると再び前へと走り出した。
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