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第2章―戦いの砲火―

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「ケイニッフィ大佐どうか気をつけて下さい!」

 基地へと引き返す際に部下の1人が心配そうにそう言って言葉を残した。ケイニッフィは部下にその事を言われると、軽く拳を握って親指を立てると、部下に合図を送ったのだった。

「お前達も十分気をつけて補給に行け!」

 大佐が無線を通してそう言うと、部下の1人が話しかけた。

「たっ、大佐は我々と補給には行かないんですか……!?」

 オドオドした口調で部下の1人が、そのことを尋ねた。

「バカ者、この俺様を誰だと思っている!?  空飛ぶ無敵の鷹の異名を持つこの俺が簡単にやられると思ったか!? ええい! ふざけたことを俺様に聞きやがって……! おい、ハンバーグ! この戦いが終わったら、お前は今日は飯抜きだと思えよっ!? これは大佐命令だ!」

「そっ、そんなぁ~~っ!!」

 ケイニッフィがそのことを命令口調で言うと、ハンバーグと言うあだ名がついている部下の1人が女々しく返事を返した。

「大佐、飯抜きはやめて下さいよ~! 俺の唯一の楽しみはご飯を食べることなんですから、一日でもご飯を食べなかったら死んじゃいますよ! 俺を飢え死にさせる気ですか!?」

 ハンバーグと呼ばれる部下の1人がそのことを彼に言うと、周りにいた部下達が無線機を通して一斉に笑い出した。

「大佐! ハンバーグは日頃から食べ物の事しか考えてない奴ですから、そんな奴を飯ヌキの刑にしたらきっとハンバーグが飢えて死にますよ!」

 仲間はそう言うと戦闘中だと言うことを忘れて爆笑した。

「ひでぇよ、みんな! 俺のことバカにして~。そりゃ、飯の事しか考えてないけどさ、皆で笑うなんてあんまりだよ!」

 ハンバーグは半泣きした感じで訴えた。

「コラ、お前達! ハンバーグをイジルのはそれくらいにして戦闘に集中しろ! でないと戦いに気をとられていたら…――!」

ケイニッフィがその事を言った直後、敵の戦闘機から放たれたビームが大佐の機体を直撃した。

「チッ、俺とした事がしくじったぜ!」

「大佐!?」

部下達は心配すると一斉に声をかけた。心配して狼狽える彼らに対して、ケイニッフィは凛とした口調で答えた。

「俺の事は心配するな、大丈夫だ。お前達は早く補給しに行け、これは大佐の命令だ!」

 心配する部下達は大佐の気丈な振る舞いに胸を打たれると、一同は返事を返した。

「了解です! では、我々は今から基地へと補給に行って参ります。補給を終えたら直ぐに戻って来ますので、どうかそれまで貴方もご無事でいて下さい。大佐に女神イヴのご加護と幸運があらんことを…――!」

一人の部下がそう言い残すと、速やかに基地へと帰還しに行こうとした。すると彼は無線を通して一言伝えた。
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