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第2章―戦いの砲火―
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――ババババッ、ババババッ。
相変わらず地上からは、けたたましい轟音と、激しい銃での抗戦が続けられていた。乾いた銃声の音と戦車が通過する地響きの音が、3人がいる地下フロアまで聞こえた。美岬は不意に思った。
「それにしてもさっきから上は随分と騒がしいな。この勢いじゃ、この基地がいつまで保つかは分からないけど…――」
美岬は不意にそう言うと、長椅子に横になり。読んでいた本を続きからまた読み返した。結人はその言葉に呆然となりながら一人立ち尽くした。そして、隼人はこの状況に焦りを募らせながら、考え込んでいた。結人は彼の隣に座るとある事を尋ねた。
「ねぇ、美岬。アザゼルって、アイツらって一体何だろうね――?」
結人が何気無く尋ねると、彼は本を読みながら淡々と話した。
「アザゼル。あいつらは単なる、戦争好きな軍事国家さ…――」
そう言って美岬は結人に答えた。
「アザゼルは、旧約聖書に登場する言葉であり。ユダヤ神話における天使。堕天使ないし、荒野の悪魔の名だ。文字通りアイツらはただの『悪魔』さ…――!」
美岬は読んでいた本をやめると、急に起き上がって結人の目をジッと見てきた。その目は刃物のような鋭い視線だった。結人はその死線に思わず息を呑んだ。
「あいつらアザゼルという名は、神の如き強者という意味でヘブライ語に由来し。神が力を与えた者の意味であるとも言われているが、実際は文字通りさ……! この世界が今だ馬鹿みたいに戦争状態が続くのはみんな全部あいつらのせいだ!」
「み、美岬……!?」
「考えてみろよ、もう世界は4445年も過ぎたんだぞ!? それなのに今でも戦争を繰返している俺達は一体何なんだよ!? 大地をみてみろよ! 荒れ果てた大地に花は咲くのか!? 空は!? 鳥は!? 海は!? あたりをみてみろよ、もうこんな世界に『楽園』なんてものは何処にも存在しないんだ…――!」
美岬は感情を剥き出すと怒りを込めて話した。そして、自分の唇をギュッと噛み締めると、やり場のない怒りを堪えた。結人はそんな彼の怒りと激しい憤りを心の中で強く感じとった。
普段は誰にも見せない、彼の内面の奥に隠れた一面を見て、結人は何も言えずに隣で黙り込んだのだった。怒りで震えている彼に、どんな言葉をかけたらいいのか分からずにいると美岬は不意に思い込むように呟いた。
相変わらず地上からは、けたたましい轟音と、激しい銃での抗戦が続けられていた。乾いた銃声の音と戦車が通過する地響きの音が、3人がいる地下フロアまで聞こえた。美岬は不意に思った。
「それにしてもさっきから上は随分と騒がしいな。この勢いじゃ、この基地がいつまで保つかは分からないけど…――」
美岬は不意にそう言うと、長椅子に横になり。読んでいた本を続きからまた読み返した。結人はその言葉に呆然となりながら一人立ち尽くした。そして、隼人はこの状況に焦りを募らせながら、考え込んでいた。結人は彼の隣に座るとある事を尋ねた。
「ねぇ、美岬。アザゼルって、アイツらって一体何だろうね――?」
結人が何気無く尋ねると、彼は本を読みながら淡々と話した。
「アザゼル。あいつらは単なる、戦争好きな軍事国家さ…――」
そう言って美岬は結人に答えた。
「アザゼルは、旧約聖書に登場する言葉であり。ユダヤ神話における天使。堕天使ないし、荒野の悪魔の名だ。文字通りアイツらはただの『悪魔』さ…――!」
美岬は読んでいた本をやめると、急に起き上がって結人の目をジッと見てきた。その目は刃物のような鋭い視線だった。結人はその死線に思わず息を呑んだ。
「あいつらアザゼルという名は、神の如き強者という意味でヘブライ語に由来し。神が力を与えた者の意味であるとも言われているが、実際は文字通りさ……! この世界が今だ馬鹿みたいに戦争状態が続くのはみんな全部あいつらのせいだ!」
「み、美岬……!?」
「考えてみろよ、もう世界は4445年も過ぎたんだぞ!? それなのに今でも戦争を繰返している俺達は一体何なんだよ!? 大地をみてみろよ! 荒れ果てた大地に花は咲くのか!? 空は!? 鳥は!? 海は!? あたりをみてみろよ、もうこんな世界に『楽園』なんてものは何処にも存在しないんだ…――!」
美岬は感情を剥き出すと怒りを込めて話した。そして、自分の唇をギュッと噛み締めると、やり場のない怒りを堪えた。結人はそんな彼の怒りと激しい憤りを心の中で強く感じとった。
普段は誰にも見せない、彼の内面の奥に隠れた一面を見て、結人は何も言えずに隣で黙り込んだのだった。怒りで震えている彼に、どんな言葉をかけたらいいのか分からずにいると美岬は不意に思い込むように呟いた。
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