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―短編集―1
ある日の午後
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「……美岬、何食べてるの?」
僕は思わず聞いてみた。美岬はバリバリと音をたてながら答えた。
「あ? お菓子だけど、お前も食べるか?」
そう言って苺ポッキーを一本、差し出した。
「わ~い有難う! 僕ポッキー大好きなんだ♡」
いつもの調子で返事をすると、彼からポッキーを一本貰った。
「頂きま~す、って全然ちゃうやんけ~っ!!」
そこで思わずツッコミを入れた。
「ちょっと美岬っ……! それ、僕のお菓子じゃないか!? 何食べてるのさ!」
怒った顔で問い詰めると、彼の傍に空のお菓子の袋が落ちていた。
「あっ、あ~!? 美岬の横に置いてある紙くずは一体それは何だよ――!?」
彼に向けて指をさすとそこで唖然となった。
「いや~なんだかお前のお菓子全部食べたら急に元気になってきたぜ! ありがとうな、結人♡」
美岬は悪戯にそう言うと立ち上がった。 その言葉に仰天して驚くと、咄嗟に立ち上がって自分のポケットの中を全部調べた。
「嘘っ!? ないないない、お菓子が全部ない! 美岬ひどいよぉ! 鬼、悪魔、人でなし! 僕のお菓子返してよ~!」
「何だよ、おまえ俺に早く元気になってくれって言ったじゃねーか?」
『なっ……!!』
「やっぱり人間疲れた時は断然、チョコやお菓子に限るな!」
僕は額に血管をピキッと浮かせて、片手でポカポカと叩いた。
「バカバカバカ! 美岬のバカ、そう言うんじゃないよぉ!」
半泣きしながら食べ物の怨みをぶつけた。美岬は僕の手に持っているお菓子を見て、急に悪戯に言ってきた。
僕は思わず聞いてみた。美岬はバリバリと音をたてながら答えた。
「あ? お菓子だけど、お前も食べるか?」
そう言って苺ポッキーを一本、差し出した。
「わ~い有難う! 僕ポッキー大好きなんだ♡」
いつもの調子で返事をすると、彼からポッキーを一本貰った。
「頂きま~す、って全然ちゃうやんけ~っ!!」
そこで思わずツッコミを入れた。
「ちょっと美岬っ……! それ、僕のお菓子じゃないか!? 何食べてるのさ!」
怒った顔で問い詰めると、彼の傍に空のお菓子の袋が落ちていた。
「あっ、あ~!? 美岬の横に置いてある紙くずは一体それは何だよ――!?」
彼に向けて指をさすとそこで唖然となった。
「いや~なんだかお前のお菓子全部食べたら急に元気になってきたぜ! ありがとうな、結人♡」
美岬は悪戯にそう言うと立ち上がった。 その言葉に仰天して驚くと、咄嗟に立ち上がって自分のポケットの中を全部調べた。
「嘘っ!? ないないない、お菓子が全部ない! 美岬ひどいよぉ! 鬼、悪魔、人でなし! 僕のお菓子返してよ~!」
「何だよ、おまえ俺に早く元気になってくれって言ったじゃねーか?」
『なっ……!!』
「やっぱり人間疲れた時は断然、チョコやお菓子に限るな!」
僕は額に血管をピキッと浮かせて、片手でポカポカと叩いた。
「バカバカバカ! 美岬のバカ、そう言うんじゃないよぉ!」
半泣きしながら食べ物の怨みをぶつけた。美岬は僕の手に持っているお菓子を見て、急に悪戯に言ってきた。
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