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第7章―消えゆく命の残り火―
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「俺だって無駄死にはしたくないさ! でもな、やらなくちゃならない状況なら、嫌でもやるしかないだろっ!? あいつらは全員覚悟を決めてるんだ! なら、俺だって覚悟の一つや二つ決めてやる…――!」
『ジョン隊長っ!!』
彼が何をするかは見当はついたがそれを止める事は出来なかった。ジョンは自らの機体から外に出るとパイロットスーツを着たまま、宇宙へ飛び出した。
カーターはそれを側で見るとハラハラした気持ちになった。ジョンは機体から外に出ると近くにあった古い梯子に掴まってパネルがある場所へと降下した。
その間、周りは敵と味方が入り交じりながら戦闘を繰り返していた。アレックスは敵の攻撃を防ぎながらもジョンとカーターが作業している様子を見守った。
それは他の誰もが同じだった。もはや敵の侵入を防ぐにはプロテクトシールドが必要不可欠の状態に追い込まれていた。
ジョンは梯子で下まで降りると、パネルがある所まで慎重に移動した。一歩間違えれば、宇宙に投げ出される。
その緊張感が彼の精神を極限に追い詰めた。酸素は十分あるのに、それさえないような息苦しさを感じた。やっとの思いで下まで降下するとジョンはパネルに触れた。
「チッ! パネルを操作するには暗証番号が必要だと!? くそったれ、こんな時にノンキにしてられるかっ!! おい、カーター! このパネルの暗証番号が解るか!?」
ジョンは小型の無線機で連絡をとった。彼から暗証番号を聞かれると直ぐに調べた。
「えっと、まってください! 今調べてます!」
「いいから早くしろ、俺はこんな所でクタバってたまるかってんだ!」
そう言って激を飛ばすと、カーターはパネルの暗証番号を突き止めた。
「ありました! 恐らくこれだと思います!」
「よし、よくやった! それを早く教えろ!」
ジョンはカーターからパネルの暗証番号を聞き出すと、直ぐにそれを打ち込んで操作した。指で素早くパネルを操作しながら、暗証番号を打ち込んで解除に成功した。
「はははっ、くそったれだ! これでようやく、パネルを操作できるぞっ!!」
嬉しさのあまりに独り言を呟くと、カーターもそれを聞いてホッと安心した。
「さあ、ジョン隊長……!」
「ああ、解っている! きっとこのボタンだ! さあ、頼むから動けよっ!!」
ジョンは目の前にあるパネルを操作すると装置を設置するための起動ボタンを押した。その瞬間、辺りに大きな轟音が響いた。
直ぐ近くで機械が作動する音が響くとカーターは周りを見渡した。すると目の前に、電力源の柱を設置できる装置が突如出現した。
「やっ、やりましたよ――! これで柱をセットできますっ!!」
カーターはそう言って彼に話しかけると、ジョンはパネルの側から離れて、梯子まで移動した所で返事をした。
「ああ、やったぜ坊主! これでシールドを起動出来るぞ!?」
「ジョン隊長! さあ、早く梯子に昇って機体に戻って下さい!」
「ああ、そんなことわかってる! ここで簡単にクタバってたまるかよ!」
そう言い返すと彼は梯子に手をかけて上に登りはじめた。2人が柱を設置できる装置をみつけるとアレックスやレオンやジェイドはそれを離れた場所から見届けた。
「やったぜアレックス! なあ、今の見たかよ!?」
「ああ、見た! やったな、お前達…――!」
アレックスは近くで闘っているレオンに返事をすると、目の前の敵を一体撃破した。ジェイドは岩場から敵を狙撃して撃ち落とすと会話に割って入った。
「なんだ2人共、気が緩むには早すぎないか? まだ闘いは続いてるんだぞ?」
「うるせぇよジェイド! これでやっとシールドが作動できるんだ! もっと盛大に喜べよ!」
レオンが喜びの声をあげながら言い返すと2人は微かに笑った。リゲル部隊や他の部隊がジョンやカーターを援護して戦う中でそこに僅かな希望が見えた――。
『ジョン隊長っ!!』
彼が何をするかは見当はついたがそれを止める事は出来なかった。ジョンは自らの機体から外に出るとパイロットスーツを着たまま、宇宙へ飛び出した。
カーターはそれを側で見るとハラハラした気持ちになった。ジョンは機体から外に出ると近くにあった古い梯子に掴まってパネルがある場所へと降下した。
その間、周りは敵と味方が入り交じりながら戦闘を繰り返していた。アレックスは敵の攻撃を防ぎながらもジョンとカーターが作業している様子を見守った。
それは他の誰もが同じだった。もはや敵の侵入を防ぐにはプロテクトシールドが必要不可欠の状態に追い込まれていた。
ジョンは梯子で下まで降りると、パネルがある所まで慎重に移動した。一歩間違えれば、宇宙に投げ出される。
その緊張感が彼の精神を極限に追い詰めた。酸素は十分あるのに、それさえないような息苦しさを感じた。やっとの思いで下まで降下するとジョンはパネルに触れた。
「チッ! パネルを操作するには暗証番号が必要だと!? くそったれ、こんな時にノンキにしてられるかっ!! おい、カーター! このパネルの暗証番号が解るか!?」
ジョンは小型の無線機で連絡をとった。彼から暗証番号を聞かれると直ぐに調べた。
「えっと、まってください! 今調べてます!」
「いいから早くしろ、俺はこんな所でクタバってたまるかってんだ!」
そう言って激を飛ばすと、カーターはパネルの暗証番号を突き止めた。
「ありました! 恐らくこれだと思います!」
「よし、よくやった! それを早く教えろ!」
ジョンはカーターからパネルの暗証番号を聞き出すと、直ぐにそれを打ち込んで操作した。指で素早くパネルを操作しながら、暗証番号を打ち込んで解除に成功した。
「はははっ、くそったれだ! これでようやく、パネルを操作できるぞっ!!」
嬉しさのあまりに独り言を呟くと、カーターもそれを聞いてホッと安心した。
「さあ、ジョン隊長……!」
「ああ、解っている! きっとこのボタンだ! さあ、頼むから動けよっ!!」
ジョンは目の前にあるパネルを操作すると装置を設置するための起動ボタンを押した。その瞬間、辺りに大きな轟音が響いた。
直ぐ近くで機械が作動する音が響くとカーターは周りを見渡した。すると目の前に、電力源の柱を設置できる装置が突如出現した。
「やっ、やりましたよ――! これで柱をセットできますっ!!」
カーターはそう言って彼に話しかけると、ジョンはパネルの側から離れて、梯子まで移動した所で返事をした。
「ああ、やったぜ坊主! これでシールドを起動出来るぞ!?」
「ジョン隊長! さあ、早く梯子に昇って機体に戻って下さい!」
「ああ、そんなことわかってる! ここで簡単にクタバってたまるかよ!」
そう言い返すと彼は梯子に手をかけて上に登りはじめた。2人が柱を設置できる装置をみつけるとアレックスやレオンやジェイドはそれを離れた場所から見届けた。
「やったぜアレックス! なあ、今の見たかよ!?」
「ああ、見た! やったな、お前達…――!」
アレックスは近くで闘っているレオンに返事をすると、目の前の敵を一体撃破した。ジェイドは岩場から敵を狙撃して撃ち落とすと会話に割って入った。
「なんだ2人共、気が緩むには早すぎないか? まだ闘いは続いてるんだぞ?」
「うるせぇよジェイド! これでやっとシールドが作動できるんだ! もっと盛大に喜べよ!」
レオンが喜びの声をあげながら言い返すと2人は微かに笑った。リゲル部隊や他の部隊がジョンやカーターを援護して戦う中でそこに僅かな希望が見えた――。
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